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JASRACの憂鬱

74年頃だっただろうか。高校の悪友達が、当時まだアマチュアであったタケカワユキヒデのコンサートを企画したことがあった。芦屋のルナホールを借り切ったため、みんなで手分けしてチケットを捌いた覚えがある。その努力が実り?関西では無名のバンドであったにもかかわらず、大ホールで赤字を出さず乗り切ることが出来た。

この時の渉外担当は親友のシュージと言う男なのだが、大変だったのはコンサートが終わってからだという。どうやらコンサートにJASRAC(日本音楽著作権協会)の職員が紛れ込んでいたようで、主催者側として著作権利用料を払えと言ってきたそうだ。

タケの演奏曲は当時から英語のオリジナルばかりで、確かカバーはマッカートニーのアナザーディだけだったと思う。かなりアレンジを変えていたので、演歌の担当者なら誤魔化せたのでは?と思うが、前座に出たモリタがCSN&Yのコピーバンドだったのが災いしたようだ。

料金と言ってもホールの使用料に毛の生えたような入場料だったのに、そこから取るか?と思ったもんだ。当時は知的財産の概念も曖昧であり、アマチュアのコンサート開場まで来るような暇な職員抱えていて、よく経済的に成り立つなと感心すらしていた。大体一曲歌っていくら取られるかも知らなかった(ま、今でも知らんけどね)

最近、このJASRACと勝負しているファンキー末吉氏のブログを読むと、ライブハウスなどは包括契約を結び、店の面積に応じて料金を取られるそうだ。集められた金は『指標となる200余店』の使用回数に応じて支払われると言う。

そう。このサンプルに上がらないと著作権料は支払われないのだ。昔、ウエストロードの永井さんがGatemouth Brownに貴方の曲が好きで良く演奏しますと言った所『お前、印税払ってるか』と言われたそうだが、恐らくJASRACはGatemouthの曲なんか知らないのではないだろうか。

ファンキーさんは八王子にある自分が経営するライブハウスにJASRACから請求がくるし、彼のバンドは全国でオリジナルを演奏しているのに、そこからは一銭も入ってこないのは何故だと言っている。もっとも、彼の作曲した爆風スランプのランナーに対する印税は八王子に家が建つほど入って来たそうだ(笑)。

有名なブルース作詞作曲者の多くはこの世を去っているが、少しは印税が渡っているのだろうか?集められた金が天下りの役人(JASRACの偉いさんに多いそうな)や暇な調査員の給与に消えるだけでは余りにも哀しいと思う。
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