すぐ思ったのが『地味！！』というのも貧乏のなせる技で５Wの真空管ギターアンプしか買えなかった為、生ギターと音量が変わらないのだ。ところが当時話題のウッドストックという映画を見に行くと、スライ＆ファミリーストーンのベーシストがペキペキとでも言おうか打楽器的な変わった音を出しているではないか。これだ！これをなんとかマスターすればバンドの前面に立てると考えた。
この映画を何度も観に行き、弾き方を探った。叩いているように見えるが試しても風呂の中の○のようなこもった音しか出ず、良くわからぬまま諦めてしまった。これが今やベーシストの常識チョッパー（当時はスラッピングという言葉が無かった）だったのだが人差し指に引っ掛けてオクターブを出していたのまでは判らなかった。よしんば気付いてマスターしたとしても当時のフォークバンドでやった日には猿回しと言われるのが関の山だったろう。
大学に進み、本格的にやるかと少しはいい音の出るGrecoのベースとAce Toneのベーアンを購入。そのまま軽音に入れば良いものを、酒に釣られラグビー部に入ってしまい、暫くお休みとなる。会社入社後は配属先が楽器の街？浜松だった為せっせと習いに行くも、即席のバンドで発表会を乗り切っただけで転勤になってしまい、憧れのチョッパー入門編で終わってしまった。
弾く方からは遠ざかり、５０歳がだんだんと迫って来て思った。バスケはパス廻し専門（当時はポイントガードなるカッコイイ概念はなかった）ラグビーはFWの一番前、入社してからはほとんどが研究所の中の○○管理という間接部門・・・これでは俺の人生はサポートだけで終ってしまう。歌とギターが下手でもバンドの前面に出る手はないか？（ちょっと発想に無理があるなぁ・・）
そういや昔、聴きに行ったライブで途中から妹尾さんが登場し、えらくカッコ良かったなぁ。こっこれじゃ、と閃いた。そしてカラオケボックスにＣＤウォークマンとアンプを持ち込みHarpの練習していた頃、師匠のライブを検索していて偶然教室の存在を知り、弟子にしてもらった。後は５０までにバンドの前面に立つだけだったので、昔の仲間に日本初のビジュアル系ブルースバンド？？を・・と結成を迫ったのだが、全員から断られてしまった。うーん、夢はここまでか・・・続く
