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胸キュンの物語(その2)

内容に触れなかったのには訳がある。この本、ネタバレをすると魅力が半減すると思うのだ。とは言え全く書かないと訳が分からないので差し障りのない程度に書いてみよう。

主人公、奥田浩介は交通広告代理店の若手営業マンだ。ある日、初めてのクライアントに対するプレゼンの席上で、相手の広報担当が中学生の同級生だった渡来真緒(わたらいまお)だと気付く。『学年有数のバカ』と謳われた彼女は見違えるように美しくなって…という所から物語は始まる。

外見だけでなく、プレゼン資料の誤記に狼狽する浩介に対し助け舟を出すなど社会人としてもデキる女性になっていた真緒を見ながら、彼は中学時代を思い出す。みんなから浮き、イジメの対象となっていた真緒を助けた事により、浩介までクラスの仲間外れになったのだ。

3年の夏、浩介は転校し真緒とはそれっきり会わないままになっていた。10年ぶりに再会した二人は急接近し・・この辺の恋愛小説王道ぶりはちょっと気恥ずかしいくらいなのだが、それから先、話はミステリーに変わり、おとぎ話に突入する。

正直に言うと読んでいるうちになんとなく終わりが想像できた。でも読み終えたらそんなことはどうでも良くなった。人によっては受け入れられない展開かもしれないが、良く出来た物語だと思う。興味の湧いた方は是非お読みくだされ。ネタバレは魅力半減と書いたが、読み直すと作者の仕掛けが判ってまた楽しめる。

肝心なことは言わないと言ったがちょっとだけ背景について書いてみよう。最後の舞台は大泉学園だ。南口を出ていなげやの前を通り ↓ 団子屋の角を左に曲がる。



練馬西税務署を過ぎた4ツ角 ↓ を曲がると、彼らが住むマンションが見えるはずだ。(実際は角を曲がった両方とも高いマンションは存在しない)



今にも真緒と浩介がBeach Boysの素敵じゃないか(Wouldn't It Be Nice・・作中、重要なモチーフとなる曲)を二人で口ずさみながら目の前を歩いてきそうな気がする。そんな物語だった。




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