中国海軍の西太平洋への回廊封じ込め戦略で、戦術として最も有効で、対戦術経済効率の高いものに潜水艦があります。
封じ込み対象水域は、南シナ海、東シナ海で、南シナ海から西太平洋へので出口は五海峡があります。 そうした中で、現在対中国に潜水艦で対抗できるのはアメリカ、日本、オーストラリア、インドですが、インドは從來よりロシア製の潜水艦を運用しております。
オーストラリア海軍が潜水艦の更新にあたり、日本、フランス、ドイツの潜水艦のいずれかを導入することの検討は数年前よりあり、日本のそうりゅう型潜水艦が候補にあがったことは、1年ほど前から、ネット空間では話題になっておりました。
12月1日のザ・ボイスの情報で、日本政府がオーストラリアへ、潜水艦の建造計画案を提示したニュースです。
この建造計画にある潜水艦は、海自そうりゅう型潜水艦です。
「そうりゅう」はデーゼル動力でAIPシステムを採用した通常艦でハードととして、さらに海自自体の運用能力で、非核動力艦としてはハードとソフト面では世界最高レベルにあることは承知の通りです。
オーストラリア海軍がこの「そうりゅう型」に注目をし、熱い眼差しを向ける中、從來よりひとつの重大な懸念が予想されておりました。 それは機密の保持です。
潜水艦は艦そっくりが、ハード、ソフト共にすべてが機密の塊のような兵器です。
これが英国連邦の一国に導入、運用されることで、あるいは、豪前政権のような親中政権になった時に、機密情報が中国に筒抜けになる懸念が予想されておりました。
最近の英国の中国への傾倒ぶりは西側社会でもその異常ぶりに、驚きをもってかたられているくらいです。 まして、ロンドン五輪以来、通信、運輸、今度はエネルギー、金融までを中国に依存し、金融機関、内務省、内務セキュリティであるMI5の通信網は、かなりの部分が影響を受けているというのが定説です。
こうした背景を起因とする懸念について、日本を代表する軍事アナリストの小川和久氏が、専門家の立場から解説します。
オーストラリアへ潜水艦建造計画提示