今年の大河は脱落しました……。家康は好きなんですけど(大好きな隆慶一郎の『影武者徳川家康』とか『吉原御免状』で、こんな見方が有ったのか?と目からウロコでした。吉原遊郭は決して籠の鳥ではなく、徳川時代に差別された人達が身元を洗い流す場所で、決して婚姻なんて不可能な出自の女性が大商人や大名の側室になれるチャンスを与えられたとか徳川家康は関ヶ原で戦死し、以後は影武者が家康を演じたとかが、説得力・魅力的に描かれています)
去年の『鎌倉殿の13人』は最後まで観たのですが。
なんか今年のは……。
それは置いておくとして、よしながふみ原作の『大奥』。彼女の作品は割と好きで、『大奥』も読みました。
三代家光の時代に『赤面疱瘡』という若い男性しか罹らない致死率80%の病気が日本で流行り、男と女の比率が1対4になった日本。
将軍も春日局が家光の死を隠して、彼の落胤の姫に子供を生ませようと大奥に美男子を集めたという設定です。
マンガで読んだ時には『こんな設定思いつくってすごい!』と最終巻まで。
NHKでドラマ化されると知り、観たのですが、鎌倉殿で好演が光った源頼朝と北条政子の長女大姫役が三代家光役でした!
最新話は綱吉×右衛門佐。
犬将軍として悪名高い綱吉ですけれども、なぜ『生類憐みの令』を出したかとか、学問好きな面もキチンと描かれていました。
右衛門佐役は私も大好きな山本耕史さん。
原作にない良い意味での補正が入っていました。貧乏公家から側室候補として江戸城に来たのですが、彼の目的は『大奥総取締役』側室は35歳でお褥滑りをしないとならない法度を逆手に取った【切れ者】です。頭の良さとか教養は申し分ない役でしたが、自分の息の掛かった公家を側室候補として送り込みます。
原作ではその側室候補と左衛門佐との京での関係は綱吉にバレていなかったと記憶していますが、ドラマでは綱吉に露見します。
男しか居ない閉鎖的な場所では男性同士が『特別な関係』になりやすいのもエビデンス付きで有りまして、綱吉が特別な関係を察知した二人共寝所へ呼びつけました。
そして『二人で睦み合え!!』の命令に寝所の次の間に控えていた右衛門佐は制止します。『見せ物ではない』と。『私は夜の営みをそなたらに聞かせている。将軍とは岡場所で体を売る【男達】(←男性の数が少ないので、貧しい女は子種を買いにそういう所に行き妊娠したいとなけなしのお金を払う)より卑しい存在』と涙する綱吉。そして跡取りの一人娘が亡くなるという悲劇に見舞われた綱吉は子供を作る使命感だけで動いていると分かる圧倒的な演技力。
綱吉編が終われば八代、そして幕末らしいので楽しみなのですが、その間に『赤面疱瘡』のワクチンを作ることを使命だと思っている田沼意次の魅力とか、ワクチン成功のくだりは省かれるんだろうな(T . T)
最近の原作があるアニメ・ドラマは原作に忠実に描かれている作品が多いので嬉しいですか、尺の問題でカットされるだろう『大奥』💦
山本耕史さんがかつて『新撰組!』の土方を演じた時、近藤勇の最期で大河は終わったのですが、NHKに要望メールが千通来てドラマスペシャル『土方最期の一日)@放映決定した過去もあるので、要望メールは出しました。
『大奥』面白いです。