6月なのでしかたがないのでしょうが、毎日の天気がパッとしない。
いつでも雨の気配があって、晴れれば蒸して。
このところの、ヒナタ屋に着いての第一声は「暑い!」。
「暑い、暑い、暑い、クーラーいれる?」
お店は窓だらけだから、室温が上がりやすいのだ。
けれど開けた窓からの風がヒューヒューと入ってくると、閉め切ってエアコンいれるのはもったいないような気がして、
「クーラーはまだいいね」ってコトに。
ホントウに気持ちのいい風が吹き抜けるんですよ、今の時期。
この風にあたる度に思い出すのが、沢木耕太郎の『深夜特急』に出てきたはなし。
インドで一緒にいたイギリス人青年がガンジス河の風をうけて言った“Breeze is nice.”という言葉が、
とても短い一言なのに素敵だと感心した、と。
かなり前に読んだ『深夜特急』で、一番覚えているのがこの場面。
ですから、お店で「あ、風だ」と思うたびに「あ、ブリーズイズナイスだ」と、続けて思う今日この頃なのです。
ともあれ、これは店の人間の勝手な楽しみなので、お店で暑かったら「暑い!」って言ってくださいね。