ケセランパサラン読書記 ーそして私の日々ー

◆ 『明日のひこうき雲』 八束澄子 著 ポプラ社

                        


 読後感。



 私が、
 大学生だったとき、あれは、なんだったんだろう。
 多分、
 いわゆる、今、思えば、あれは、心が病んでいたんだと思う。
 蒲団が亀の甲羅のようで、そこからでることができなくなったときがあった。
 

 
 それから、
 オランダから帰国して、
 夫の実家に棲まったとき、
 一歩、脚を繰り出すのも、重くて重くて、息子を幼稚園バスの待合の場所まで、行くのが、とてつもなく大変だったときがあった。
 あの時は、息子が遊ぶレゴがふれあう音にさえも、頭痛がして、辛かったなぁ。
 呼吸をするのが辛くて、苦しくて、肺癌になったような気がしたものだった。

 それで、自分の意志で、精神科へ行った。
 今、思えば、こんな判断ができたのだから、案外、まともだったのかも。(ahahaha)

 それから、
 そう、もう一回。
 予想だにしない、面倒なことがおきて、それが、すったもんだの末、解決にしたにもかかわす、後遺症的に、 
 なにげに、まいって、
 洗濯機に山ほどの洗濯物がたまっても、それでも、洗濯ができなくなったとき、があった。
 今、思えば、案外、心が脆弱な人間だった。

 学生時代になんの授業だったか、人は、外面の明るさのベクトルと同じ質量の暗さが内面に向かっているというように習った

 そんな、もんかも。


 そんなことを、まざまざと思い出した、本だった。


 人は、弱い。

 人は、弱い。


 でも、こうして、
 微塵もそんなことを、隠して生きていけるんだよ。

 人は、案外、頑張れる。


 てなことを、書けるほどに、
 私は、案外、
 強くなって、
 生きている。


 ahahahahha



 サガンの『悲しみよ こんにちは』って、いう小説がある。
 内容は、ともあれ、この、本の題名って、つくづく、よく、去来する。
 脳裡に。

 呪文のように、
 唱えてきた言葉。

 で、割と、そこそこ、悪くなかったかも、なんて思えるようになった日々に在る。


 

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