ケセランパサラン読書記 ーそして私の日々ー

◇ 思い込みの呆れた話し

以前、10年ぐらい前だったろうか。
ドイツをふらふら旅していた時、友人から渡欧するとメールが来て、ではニュールンベルグで会おうと言うことになった。

その友人と合流して、ニュールンベルグの旧市街地を歩いていると、友人がソーセージを食べたいと言う。

ソーセージ? と聞いて、私は魚肉ソーセージしか頭に浮かばず、所謂ドイツで言うところのヴルストを英語でソーセージを言うということを、脳内で変換できなかった。

しかも、レストランのアウトサイドの席に着き、ソーセージと注文しても、サービスしてくれる人に、まったく通じない。

私は、ええっえっー!である。
ソーセージが通じない!!
なんと言えばいいの? である。
(ヨーロッパ各国で、英語が通じないと言うことは、ほぼないけれど、実はたまーにある。)

そもそもが、私の頭の中では、ソーセージといえば、魚肉ソーセージなのだ。
それで、ソーセージを注文し、「それはなんだと?」と問われ、なんと説明するのだ? ということである。
この時点で、私はソーセージ=ヴルストだと、気付いていないのだから。

マルちゃんの魚肉ソーセージ? いやいや、マルちゃんはない!!
ウィンナーソーセージ? いやいや、違う、違う!!ここはドイツじゃん。
シャウエッセン? いやいや、これは商標!!

ああだこうだと、お店の人とやりあっているうちに「ヴルストか?」と言われた。
「えー!! ソーセージってヴルストなの?」って言うか「ヴルストって英語でソーセージ?」と、口があんぐりである。

???と!!!が交差し連続する中、確かにソーセージはヴルストだと悟った私は「Oh,Ja, das ist es!」(「おぅー、そう、それだよ!」)と、あんぐり口で、言った。

改めてメニューを見ると、発見しました。
Nuernberger Bratwurst の文字を。
まさに、ニュールンベルグのヴルスト、ソーセージです。
私は、指さし、「Dieses hier.」(これです)と言った。

私に取って、脳内で、ソーセージとヴルストのふたつはまったく別ものだったのである。
と、思う私の方が、あきらかに変だ。

これって、英語ができない所為?
それとも、日本でソーセージって、あのピンクの魚肉ソーセージにしか使わない所為?
いやいや、ソーセージと言ったら魚肉って、これって北海道限定の概念?
いやいや、シャウエッセンを、ソーセージって言う?

などなど、私の思い込みが為した状況に、東京出身の友人も意味が解らん的に口があんぐりである。


それで、更に付録の話しがある。
その友人が、レストランでトイレに行った。

と思ったら即刻、戻って来た。
「DとH、どっちが女子?」
そうなのだ。

オランダやドイツ、ベルギーも、トイレの男女の表示が、WとMではなくD(Damen 女性)と、H(Herren 男性)なのだ。
この情報、『地球の歩き方』に、書いてあるのかなー。


あらためて、Sausage 英語=Wurst ドイツ語です。
ああ、私は、信じられないことに、ヴルストがソーセージだなんて、知る由もなかったのです。

<余談>
フランスの大聖堂ノートルダムNotre-Dameのダムが、水力発電のダムではなく、アムステルダムのダムでもなく、聖母の意味だと知ったのは、オランダに住んでいた時、大変失礼なことに、トイレの表記Damenがきっかけでした😂 

<追記>
ベルギーの南部の街、ナミュールに行った時、「駅はどこですか?」と、オランダ語で訊いても英語で訊いても、通じなかった。
ナミュールはフランス語圏なので、そもそも駅が、station、オランダ語発音でスタチオン、英語だとステーションが、まったく通じなかったのです。
フランス語ではgareです。
フランス語のロマン語系と、ゲルマン語系は、まったく異なる語系ですもんねー😂 
因みにベルギー北部は、フラマン語圏でオランダ語がばっちり通じます。






















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