Good-bye！父のセニアカー

昨日、

父のお気に入りだった
「セニアカー」を
買った業者の方に引き取ってもらいました。

車が大好きな父でした。
高齢になり、運転免許証を返還した後も
何かしらタイヤのくっついている乗り物が無いと
詰まらないと見え、
先ずは、お手軽な自転車に手を出しました。

が、

足腰が心許ない父には
ちょっと、無理だった様で
私が、「どうして乗らないの？」と問うと
アレにはタイヤが２個しか付いてないから
ツマンないんだと。

自転車を買う時に散々反対した私に
意地を張って、
坂道は漕いで上がれないんだとは
言わないんです。

実際、私はホッとしていたのですが…
ドウ考えても危なっかしくてね…
過保護な娘なんですよ！（笑）

そうこうしていると
電動式のカッコイイ年配者向けの
「セニアカー」の存在を知り、
もう、ウズウズとし始め、
遂にゲット！

セニアカーが家に届いた時の
チョット照れたような、
それでも、とっても嬉しそうな顔が
忘れられません。

家の前の公園で早速試運転。

チョット緊張気味でしたが
じきに慣れて、
何処までも行けそうな気分！
自由度が増し、どんなに嬉しかった事でしょう。

初めのうちは、
私が付き添っていましたが
だんだん自信が付いて来て
近所には１人でお気楽ドライブしていました。

そのうち、
病状が進み、体力が落ちてきて
自分でも納得して、乗る機会が少なくなってきました。
そんな状況を見ているのも淋しかったなぁ…

もう、乗らないから
業者に引き取ってもらってくれ
と父が言うのを私が無視して
「イイじゃない、また乗りたくなるかも知れないしサ…」と
手続きをしませんでした。

だって、手放したくないに決まっているから。

最後まで、タイヤの４つ付いている乗り物の
オーナーでいさせてあげたかったし…



でも、もう、気が済みました。

後は、セニアカーを必要としている人に
便利に利用してもらった方がイイもんね。
傷は、２つ３つ付いてしまったけれど
まだまだ、新品同様！
まだまだ、誰かの役に立てる。


この記事を書いていたら
勝手に涙がポロッとこぼれました。
そしたら、何だか気が楽になりました。

Good-bye！
父のセニアカー！

多謝。



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