家をつくるなら長持ちする家にしたいと思いませんか?
私は長持ちする家にしたいです。
しかし30年くらい住めればよい、自分たちが生きている間だけ住めればよい、という考え方もありますね。
長持ちする家にご興味のない方にとりましてはあまり参考にならないと思いますので、聞き流してください。
日本の住宅の寿命は約30年と言われています。
その理由はNETにもいろいろと情報があふれていますね。
・戦後、大量に家が必要だったために、長持ちする家という視点よりも雨風をしのげる家が多く建てられた。
・高度経済成長期には質よりも価格重視の家が多く建てられたため。
・日本は家の資産価値は20年と言われており、中古住宅への価値が低いために、建替えて新築をという考えがある。
・新築に憧れがある。一国一城の主のため解体して新築を建てたいという考え。
・中古住宅への想い。見ず知らずの人が使っていた住宅への想いがあり、解体して新築したいという考え。
・メンテナンスしながら住み続けるという意識が低いために中古住宅の状況があまりよくない物件もあり解体して新築という考え。
・住宅ローンの仕組みが新築に比べて中古住宅の場合は利用しにくかったために建替えてローンの借りやすい新築へという考え。
などなど
私はそのような情報に加えて、以下の二つをとても大切に思っております。
【構造的な寿命】と【社会的な寿命】
◆【構造的な寿命】はそのものズバリ柱や梁なども含めた構造や壁や床などが劣化してしまい、補修もしくは建替えが必要な状態です。
◆【社会的な寿命】は暮らし方や家族構成などが変わりいまの暮らしにそぐわなくなった。
子どもたちが大きくなり家自体の使い方が変わった、高齢化に伴い暮らし方が変わったために補修もしくは建替えの必要な状態と言えます。
【構造的な寿命】につきましては、よく建築士や工務店の方から、昔から建てられている木造の寺社仏閣はなん百年も建っているのだから、木造は長持ちする、という表現をされる方がおられますが、私はこの点に関しましては注意が必要と考えております。
寺社仏閣はひとが住むように建てられた建物ではないために、いまのお家のように温熱環境などには重きを置いておりません。
つまり構造含めた木材の乾燥状態が比較的良好な状況となっています。
しかし、いまの住まいは断熱材が床、壁、天井に施工されています。また合板やビニールクロスなど湿気を通さない素材も多く使われています。
それらが日本の高温多湿、多雨の環境により、木材の乾燥が確保されていない状況が散見されます。
そうなんです。【長持ちする家づくり】でとても大切な視点が、構造材も含めた木材の乾燥状態を確保すること、なんです。
と申しますのも私の経験でリフォームするご依頼を受け、壁や床を壊して内部を確認した際に、構造材の腐れやシロアリの被害を目の当たりにしているためです。
その原因は漏水や雨漏りもありましたが、内部結露が原因と思われるお家もありました。
日本のように高温多湿、多雨な環境には、構造材(木材)を乾燥させる仕組み、考え方がとても大切と私は考えております。
もう一つや社会的な寿命にも対応できるように間取りを柔軟に行える空間づくりが大切と考えております。
そしてなによりも【この家を残したい!】と強く思える家かどうか?という視点がとても大切と思います。
柱に子供たちの成長の跡が残る想い出の家
この家に住み続けたいと思えるような雰囲気、佇まい
居心地のよい空気環境や自然素材
私は長持ちする家を広めたいと思っております。
長持ちする家づくり
地震に強い家づくり
暑さ・寒さを感じない快適な家づくり
人工的な化学物質や電磁波の影響のない健康住宅・自然住宅
水道・ガス・電気自給自足の家
農薬などを使わない安心安全な食糧自給自足の家
地球環境に負荷のかからない自然な暮らし、自然な家
家庭は家と庭から。緑豊かな暮らし。
そんな家づくりを広めたいと思います。
ひと・すまい・くらし一級建築士事務所
コメント一覧
最新の画像もっと見る
最近の「お家を購入・建てるときの注意点」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事