今回はとあるお宅に電磁波の測定にいったときのお話しです。
上記の写真は冷蔵庫の前面扉を測定した写真です。.33と数値が出ており、数字の右側にはV/m(ボルトパーメーター)とありますがこれは電場の単位を示しています。
その下に×1000とありますので、0.33×1000=330V/mの電場が出ていることを示しています。
この冷蔵庫はアースがとられてませんでした。
実は私も先日冷蔵庫が壊れてしまい冷蔵庫を買い替えたのですが、その際アース線がついてきませんでした。
しかし取扱説明書にはアース接続の話がきちんと載っているんですね。
みなさんは取扱説明書を読む際に使い方などはみますが設置の際のアース線の接続の部分などは注意して読まれる方は少ないと思います。
せめてアース線が付属されていれば設置の際に接続する方や業者の方に依頼して接続していただくことも可能ですが、事前にアース線を購入している方は少ないと思いますし設置業者の方もアース線のことは説明なく設置して終了という場合が多いと思います。
しかし冷蔵庫に寄りかかって生活するわけではないし別にアースしなくてもよいのではないか?という方もおられると思います。
ひとのカラダは電位が低いですので、冷蔵庫のように電場が高い家電がありますと開け閉めした際にカラダに電場が帯電します。ですのでアースを接続しておくことは帯電を防ぐためには有効です。
ではどうしたらよいでしょう?
冷蔵庫の裏にこのようなマークのあるところがあります。そのすぐ下もしくはすぐわきにねじがついています。
そこにアース線を接続します。
そのアース線を上記のようなアース付きコンセントに接続するのですが、ほとんどのご家庭では冷蔵庫用のコンセントや洗濯機のコンセント、トイレのコンセント、場合によりましてはキッチンのバックカウンター部のコンセント(電子レンジなどを置く場所のコンセント)などには上記のコンセントがついていると思います。
しかし中には通常のコンセント(以下の写真参照)しかないお宅もあるかもしれません。
アース付きコンセントがあれば、冷蔵庫からのアースを
このような感じに接続することで冷蔵庫のアースは簡単にとることができます。
実際にこれは冷蔵庫の隣に置かれていた電子レンジですが、こちらはアース接続されておりましたので2.0V/mと165分の1の電場となっておりました。
とある別の方から「アースのついてないコンセントはアース付きコンセントに交換すればアースを簡単にとることができますか?」と質問されたことがあります。
残念ながらコンセントを交換するだけではアースはとることができません。
アース付きコンセントは通常の電源(上記写真の白と黒の線)の他に緑の線がつながっており、この緑の線が地中深くに打ち込まれた銅でできた棒に接続されております。
ですので通常のコンセントをアース付きコンセントに交換する場合は壁の中をアース線を通し、地中に打ち込まれた銅でできた棒に接続する必要があります。
簡単にできる工事ではありませんね。
しかし通常のコンセントに以下のプラグインアースという装置を接続することで簡単にアースをとることができます。
アース付きコンセントが近くにないご家庭には便利です。このプラグインアースは逆流防止機能もついておりますし、簡単にアースをとることができます。
また今回はトイレの便座の電場が340V/mと高い数値でした。
こちらは座面がプラスチック製のためアースをとっても電場は下げることができません。
ですのでトイレの場合は用が済みましたら速やかに退出するようにしましょう。
【今日のアドバイス】
電磁波が気になる!という方、どこに相談すればよいかわからないためにインターネットなどで調べて依頼される方がおります。
その際に調査費用や対策費で高額請求されるケースがあるようです。
※私のところに相談に来られた方で50万円請求された、という方もおられました。
私のところの調査費用は12,000円(税抜)+交通費です。
まずは電磁波の正しい知識を得ることとお家の中の電磁波の実情を知ることからはじめましょう。
私のモットーはなるべくお金を掛けずに電磁波対策を行う、ということです。
電磁波測定にご興味がございましたらお気軽にご相談ください。
ひと・すまい・くらし一級建築士事務所