建築士だからわかる〇〇教えます

食べ物≒家づくり 食べ物と建物の類似点

私の性格上、今回の投稿はしばらくしましたら削除すると思います。
しかし私が常日頃思っていることを書きたいと思います。

私はお家に使われている人工的な化学物質や電磁波の影響のない家づくりをしておりますが、前職が安心安全な食べ物の宅配をしている大地を守る会(現オイシックス・ラ・大地)に在籍していたこと、また多くの過敏症の方とお会いする中で、食べ物に関しましても大変関心があります。

農薬、添加物、化学調味料は極力使用されていない食べ物が私も大切と思っております。
化学調味料の入った食材は不味くて食べたくないという方にもお会いしますし、私も不自然さを感じます。
生き物はそもそも自分の身体に悪いと思うもの、端的に言うならば『毒』を口に含んだ際に身体が危険と判断して吐き出すようにできていると聞いたことがあります。
農薬や添加物を含んだ食材を不味いと感じることは本来人間に備わっている自然な感覚なのかもしれませんね。

私が子どもの頃(私は1970年生まれ)、化学調味料や添加物がたくさん開発されて出回りました。
子どもだった私たちは親の目の届かない駄菓子屋さんなどで添加物だらけの食べ物を口にしていました。
また私の母も新しく販売されたうまみ調味料を安全性や不自さなど考える間もなく【悪意なく】使っていたように思います。

いまでは農薬や添加物の危険性も少しずつですが理解されるようになり、その不自然な味にも違和感を覚える方が増えてきました。
しかしあまりにも当たり前のようにほとんどの食材に入り込んだ添加物は知らず知らずのうちに多くの子どもたちに、そして子どもたちだけでなく、多くの大人たちにも食され、その味に慣らされ、不自然さを感じなくなってきているのではないでしょうか?

これらのことを考えた時に、私は夢の建材と呼ばれた「アスベスト」をよく思い出します。
いまでは多くの方がアスベストは身体に害のあるものと認識しています。
しかしアスベストが開発された当初、アスベストは夢の建材と呼ばれあらゆるところで使われました。
それは耐薬品性、耐火性などの機能面、吹き付けという施工性などが評価されたためです。
※余談ですがアスベストは2006(平成18)年9月から、0.1重量%を超えて含有するものは労働安全衛生法施行令により、製造・使用等が全面的に禁止されています。これは読み替えれば0.1%以下であれば含有してもよいとも読み取れますね。

食べ物は自然なものが一番ではないかな?と私は考えております。余分なものを含まない自然なもの、人工的なものを含まない自然な食べ物。
しかし食事は毎日のこと。すべての食材を添加物フリーにすることはなかなか難しいと思います。
私もできれば毎食添加物フリーにしたいと思いながら、打ち合わせで外食しなければならなかったり、時間がないときなどついつい市販のものを食べることがあります。
このときに大切なことは知識のあるなし、そしてあまりに完璧を求めないこと、と私は思っております。
絶対ダメ、絶対食べない!と頑張りすぎてしまいますと心が疲れてしまいます。

だからと言いまして流石に⚪︎クド⚪︎ルドには行きませんが(笑)、食べる以上は食べられることを感謝しながら、そして美味しく、楽しく食事をするように心がけております。

家づくりに置き換えてみますと、素材という視点(あくまで素材のみのお話です)で考えた際に、伝統構法の家づくりが理想ではないかな?と私は思っております。
私の友人も手掛けておりますが、人工的につくられた木材(合板や集成材)などは一切使わず、無垢材と呼ばれる木をふんだんに使い、玄関ドアや大きな建具も木材でつくり、壁は土塗壁、屋根は瓦、お風呂も檜風呂などこだわった家づくりをしております。
しかし小さな窓や電気配線、電気設備、トイレや洗面、キッチンなどにはアルミサッシやプラスチック製などは使っております。

一方で私は温熱環境や耐震という視点では伝統構法には少しだけ心配している点があります。
伝統構法は素材や地球環境には魅力的と感じながら、私の家づくりには採用しないのはこのためです。
伝統構法でも温熱環境や耐震は心配ないという専門家もいます。
温熱環境などは数字には現れない蓄熱性能や調湿による効果が大きいとも。
また耐震上もその柔らかさ故に柔軟に地震に耐える構造とも言います。

要は建物、家づくりをする際の視点の違いです。

私はお家の中の人工的な化学物質や電磁波という視点、耐震性や温熱環境という視点で、いまの家づくりがいまのところ私の理想の家づくりと思っております。

同じように食べ物や医療も視点により見え方、捉え方が変わってくるように思います。
みんな良かれと思って、みんなが健康で笑顔になれる世の中になるように考えて、提案や指摘をしてくれているひとたちもたくさんおられます。

食材の難しさは「ただちに影響を及ぼすものではない」という視点です。これは家づくりにおける化学物質や電磁波も同じことです。
確かにガンや原因不明の病気が増えています。
しかしこの食材がその原因と因果関係を証明することは難しく、また確率的な影響と言われます。

食材・医療・家づくり・生活雑貨など私たちの暮らし全般において、視点に置いて何が正しいのか何が間違っているのかなかなか判断が難しい世の中と思います。

私は予防原則という視点、そして自然という視点(自然な食べ物、自然なつくり)を大切にしています。
そして完璧を求めないこと。
完璧を求めてストレスを感じてしまっては元も子もありません。ストレスは万病の元です。

ですのでほどほどという感覚を大切にしています。

お家の中の人工的な化学物質や電磁波の影響のない家づくり、地震対策や暑さ・寒さ対策には自信をもってお話しすることはできます。ただし私はこれを押し付けることはしません。それは私はみなさまのお家づくりのお手伝いをさせていただいているという視点で設計業務をしているためです。私の知識はお伝えしますが、決めるのはみなさまです。
要はみなさまが笑顔に暮らしていくことが一番大切なことです。

そのような家づくりにご興味のある方がおられましたら、お気軽にご相談ください。

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 ひと・すまい・くらし 一級建築設計事務所 
      新井 伸宏
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