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氷月神示 錬蝋の64

国之常立神より皆様へ

みんな:また漢字名かよ、たまにはフランス語かなんかで、言うてみ?
わし:Dieu qui tient toujours le pays (デュー·キ·ティヤン·トゥージュール·ル·ペイ)
これでどうじゃな?
みな:な、なんやそれ
わし:にわかやし まちごうてるかもしれんけど、「国を常に保つ神」、という意味や
ヒヅキさんに調べてもうた
ところでディケンズの「二都物語」に、悪役が出てくるのやが、そいつの名前は聖エヴレモンド侯爵、エヴレモンドは、英語で言うとever worldや
こちらは、「聖なる常にある世界」、または「聖なるこれまであった世界」…というような意味やな
題材がフランス革命やさかい、栄華を誇った世界やけど滅びていく、というような意味やろか、
…光の軍勢が取り組んでいるのも、そういったアンバランスな人々がいる世界の是正かもしれん……
「二都物語」では、イギリス人の主人公で酔いどれの弁護士と、彼が恋するフランスから来た女性、そしてその恋人でフランス亡命貴族の青年とが出てくる
この貴族の青年は、さっき言うた横暴なエヴレモンド侯爵の甥っ子やが、反対に心の優しい青年でな、相続を放棄してイギリスに来ており、彼女に慕われ結婚する
しかし、数年後革命が起きて政府にとらえられたかつての召し使いを救うため、彼は危険を承知でフランスに戻り、つかまってしまうのや……
まあ、この話は皆さんもわりとご承知やろうけど、
…それで弁護士の男は元々青年と偶然瓜二つなのやけど、彼女への献身を誓い、渡仏してうまく牢獄へ入り込む……
青年を気絶させて救い出し、自分は身代わりに牢に入るのや……そうすれば、誰も気づかんしな……
自堕落な一生を送った男が、最後に純粋な愛を取り戻し、彼女とその夫、子どものために自己を犠牲にするのや……
悲しいけど、崇高な話やな……

みな (小声でヒソヒソ、):ここ、サハラ砂漠やな?
なんでいきなり、ロンドンとパリの話なんや、どこまで飛ぶんや、

わし:アー、オホン、それでな、わしの言いたいのはな、こういうことなんや………
これからする話と、サン·テグジュペリの名作、「星の王子さま」との間にも、連関性があるという話……

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