古い家・古いものに住む・・・なぜ?
10/23(土)の地震が起きたとき、地上7階にいました。地上から離れるほど、揺れ幅が大きくなります。ゆらっっっゆらっっっと揺れます。そこは築10数年のマンションだったので、一応耐震基準を満たしている設計になっています。とりあえず構造的には安心できます。しかし、地震にはあいたくないですね。
新耐震基準が施行されたのが、昭和56年6月。それ以前に建築確認を取ったものは、現行法規に対して不適合建築となってしまいます。つまり、地震などに対する考え方が古いというわけです。ただ、だからといって全ての建物が危ないのかというと、そんなことはなく、良識的な構造バランスの建物でキチンと施工されたものなら、大丈夫だと思います。(大丈夫というのも、あやふやな言い方ですが・・)。では、その線引きがどこでできるかというと、ムズカシイ。。その、「ムズカシイ」建物になぜ住まなくてはいけないのか???。
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住むか、住まないか、は、自己判断しかないです。マンションにしても一戸建てにしても、どの建物が、どの階がつぶれるなんて、言い様がないのです。自分の家が大丈夫でも他の家が倒れてそれにより倒されることもあり得るわけです。
『なら、どうする!』・・・どうしましょう...
それは、自分の決意、決断しかないです。といっても、死ぬ覚悟を決めて住むなんていうのは悲しいし、なにもそこまで、と思います。では何が決め手なんでしょう?金額の折り合い、環境、その街に住みたい、その家(マンション)自体が気に入った・・・など、結局は個人的主観、直感「新築では手が届かなくても、築30年のマンションなら大丈夫そう!でもあまりローンが組めないから、内部にはあまりかけられないけれど、とっぱらって一度ゼロにして、そこからスタートしてみたい。。」
そんな思いが先行するのもいいと思います。ただ、事前にいろいろ判断できることはした方がいいですね。そんなところも、ご相談いただければ、いっしょに見ていきます。
一戸建てなら、根本的に構造を補強することは可能です。ただ、その場合新築するのと同等くらいの金額がかかる場合もあるでしょう。ある建築家は、「1500万円以上かかるなら新築した方がいい」と言います。それは、手ッ取り早さや構造的面から考えればそうかもしれません。私は必ずしもそう思いません。私が『できるだけ残そう!古いものに住む事を考えよう!』というのは、そこにある記憶、材料、技術といった時間をともなうものを簡単になくしてしまう事を、考え直そう!ということなのです。時間を経たものは、なくしてしまえば戻らないし、今新しく作ったものに、本当に[時間]という概念があるかどうかいうと、あまりない!と思います。「100年住宅」というけれど、本当に100年もつと、住宅メーカーは困ってしまうわけです。ですから、保証とセットでメンテナンス契約を結ぶわけです。適当な頃合で建替えを勧め、自分のところで工事しなければならないわけですから。。まぁ、そんなことはいいです。性能とか保証とか、そうゆう数値的なものがまず欲しい方は、メーカーを選ばれればいいわけで・・・
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古い家・古いものに住むという選択.1
古い家・古いものに住むという選択.2
古い家・古いものに住むという選択.3