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教育をメインに、自分にも読者にも問いかけるブログ!
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センター試験から共通テストに変わって、変わったのか?

2021年01月24日 | 教育
本当に久しぶりに投稿します。
先日、共通テストが実施されました。





今日は、センター試験が共通テストになって変わったことについて、
今年高校3年生を教えた現場の教員目線で、数学のことをメインに書いていこうと思います。


ここでアンテナの高い皆さんから、こんな声が聞こえてきそうです。
「え、記述式じゃなくなったんでしょ?なら、変わってないんじゃないの??」
そうです。記述の問題は消えました。
でも、でも、数学はとても大きく変わりました。
じゃあ、何が変わったのか。


実は昨日、Yahooでこんな記事を見つけました。
大学入学共通テスト、思考力は測れたのか?予備校講師が検証
読んでみると、確かにそうです。
でもこれは問題を解いてみた人向けの解説になっているので、
私はもう少し噛み砕いて、問題を解いてない人にも雰囲気が伝わるように書いてみます。


まず、共通テストになって変わったことの1つが、数学ⅠAの解答時間です。
センターでは60分だった時間が70分になりました。
そして問題のページ数が8ページほど増えました。
私も解こうと思って問題を印刷したのですが、まず第一声が
「え?厚くね??」でした。笑
数学で問題文が8ページも多くなるのは相当なプレッシャーがかかります。


分量が増えた原因は何か?なぜ8ページも増えたのか??
それはひとえに、数学の要素が薄まったからです。
矛盾しているように聞こえますよね。
え、量が増えたのに数学が薄くなったの??と。
そうなんです。薄まってしまいました。私はとても悲しい。。。


つまり、こういうことです。
今までのセンター試験は
「y=○○○○で与えられる関数を考える。」
共通テストは
「太郎さんと花子さんが話をしている
 太郎 この関数ってさ、○○だよね
 花子 つまり、ここをこうしたらこうなるよね
 太郎 えっ、ということはもしこうしたらこうなるのかな??
 花子 私はちょっと違う、こういう方法で考えてみたよ」


一部、こんな感じの問題が入っているのです。
その結果、何が起きているのか。
今までのセンター数学では
「条件Aが与えられて、そこから解答を導くために、どの式をどう変形してどんな形にすればよいか」
を考える力が問われていたのに、共通テストでは
「条件Aが与えられてるけど、Bって考え方を使うとどうなる?一方でCって考え方を使うとどうなる?」
と、誘導に乗りさえすれば解けてしまう問題が出てきています。


数学の教員としては、、、
「そこが数学の一番面白いところじゃろがーい!!」と発狂したくなります。


さらにさらに、センター数学の解答といえば、答えが2ケタなら、「アイ」みたいな形で、
2ケタともマークする問題が普通でしたよね。
そういう問題も少なくなりました。
特に1つの大問の一番最後の問題が、
「○○という条件の下で考えると、どうなるか。以下の中から選べ。」
とかなってると、
「おおおーい!ちょっとまてーーい!!」と憤慨する気持ちを抑えきれません。


いやいや、数学の快感ってさ、答えが出ることにあるじゃん?
それを選択式にするって・・・


あ、ちょいと余談ですけど、今回の共通テストの平均点、
数学ⅠAが58点、数学ⅡBが60点くらいになりそうな見込みです。昨年並み。
つまり、平均点はセンターと変わってない。


だけど、試験当日の予備校の反応は、そうではありませんでした。
数学、難化!とした予備校が多かった。
これが自己採点を集計していくうちに、上方修正して、例年並みに。


ここからは仮説ですが、もし選択式の問題でまぐれ当たりがたくさんあったとしたら・・・
まぐれ当たりした人がいれば、難しくてもその分、平均点上がるよね・・・
ということで、数えてみました。
数学ⅠAの、選択肢を選ぶ問題の数。なんとその数16問!!(しかも選択問題を除く部分だけで!!)
全くわからなかったとしても、正解できる確率が3分の1から6分の1くらいあるわけです!!
そしてその問題たちに割り振られている配点、34点!!(しかも選択問題を除く部分60点の部分だけで!!)
うーーーーむ。笑


去年、一昨年と、試行テストが行われ、
「共通テストになったら、こういう問題が出るよー!」
という予告のもと、各出版社が予想問題を出してくれており、
我々はその問題集などをもとに対策を練ってきました。


でもね、そういう問題を演習する中で、見えてきたもの。
「これが数学を通して身につけてほしい力なのか??」という疑念。
一緒に高3の数学を教えている先生とよく会話になりました。
「なんだかさ、数学っぽくないよね。これって。」
「これで身につく力ってさ、俺らが描いてるイメージと違うよね。」
「問題を完答した時にさ、なんか拍子抜けする問題が多いよね。」
「こういう問題の対策をしていて、本当に数学の力がつくんだろうか・・・」


共通テストの問題、出ている題材は確かに生活の中から数学的に捉えられる題材です。
時間をかけてじっくり研究したら面白いかもしれません。
数学の授業を3時間とか4時間使って考える価値があるし、自由研究的にしたら力はつく。これは間違いない。
だけどそれを、60分とか70分とかで無理やり誘導をつけて、
「はい、こういう風に考えてねー!」
ってしたら、ただ単に、その誘導に乗れるかどうかの勝負。


数学的に深く考える力は、この試験ではセンター試験よりはるかに測れない。
だって、数学的に捉える所は出題者任せ。
必要とされるのは、情報処理速度。そして問題文の意図を読む力。


ピッチとストライドの関係の問題なんて、単位を考えれば解けちゃうものもあるし、
とりあえず選択式だから、わからなかったらテキトーにマークしてしまえるし。
今後、どう数学を指導していくべきかも含めて、考えさせられる。。。


とにかく、数学好きにとっては、ものすごくそそられない問題です。笑
リンク貼っておくので、よろしければご覧になってください!!
→共通テストの問題(東進のページに飛びます)

HUG(避難所運営ゲーム)をやってみて・・・

2020年11月03日 | 日記
HUG(避難所運営ゲーム)をやってみて

中堅教員研修(教員11年目に受ける法定研修)に行ってきました。
危機管理研修ということで、6人グループで、HUG(避難所運営ゲーム)に取り組みました。
今日はHUGという素晴らしいゲームの紹介も兼ねて、プレーした感想を記そうと思います。


さて、このHUGですが、静岡県が作ったものだそうです。
南海地震が想定される中、ゲーム感覚で避難所運営を学べるということで、発案した人はすごいと思います!
しかも学びが多くてゲームとしてもなかなか楽しめる!
2時間くらい時間があると、深い学びになると思います。


さてさて、このゲームには、札が250枚あります。
こんな感じ。




札1枚が1人の人と考えます。
もちろんいろんな人がいます。
男、女、お年寄り、子ども、病気がちな人、外国人・・・
住んでいる地区も様々です。


プレーヤーは、避難所の運営者になって、その札を並べていきます。
どこに?それは、体育館や教室など。
こんな感じ。




カードを重ねることは基本的にしません。
カードそのものがその人のパーソナルスペース。
プレーヤーは、どこにどういう人を並べればよりよく運営できるかを考えながら取り組みます。


ただ、いかんせん想定外が多い!なかなかうまくいきません!
「えーっ!そんな人も来るの!!??」
「ペットとか連れて来ちゃうのねー!!」


そして、ときどき起こるイベント
「ちょっと待って!そんなこと言われても・・・」
「それは・・・ちょっと後回しにしてくれー!!」


でも、よくよく考えてみると、そりゃあ実際にはそういうことも起こりますよね。
我々の想像力って、いかに脆弱かを思い知らせてくれるゲームです。


もちろん実際の避難所は待ったなし。
どんどん避難者も押し寄せてくる中で、どう動いてもらうのが良いか。
実際にどんなことを想定して、何を準備し、まず何から手を付ければ良いか。
いろんなことを見える化してくれるゲームです。
公務員、教員、避難所の運営に関わりそうな人たちには、ぜひ一度プレーしてほしいです!!


ちなみに私が今回プレーしてみた感想。
見えてなかったことがたくさんありました。
避難所で一番困るのは、トイレだということ。
女性の気持ちは女性の方がよくわかるということ。
1人で運営するのは無理。チームで連携を取らないといけないということ。
情報の共有が肝だということ。


このゲームをやっておくことで、想像の幅はかなり広がります。
かなりの想定外が想定内になります。
たとえば避難訓練のとき。
「この曜日、この時間の地震なら、こういう人たちが学校に避難してくるな。
この気温なら、この天気なら、備蓄の物品は?
トイレは使えるか?教室は使えるか?体育館は無事か?受付はどこに?本部はどこに?動線は?駐車場は?」
そんなことを想定できるだけで、訓練の質もだいぶ変わるはずです。


もちろん実際に運営することになってしまったら、想定外なことも出てくるでしょうが、その心構えをさせてくれるという意味で、素晴らしいゲームです。
そして、いろんな境遇の人が避難してくることにも気づけます。
そっか、こういう人もいるんだ。って。
たくさんの人がこのゲームを経験したら、避難所生活も少し、思いやりが生まれると思います。
何かの研修を担当される方、ネタに困ったらいかがでしょうか。

あなたは教え上手ですか?チェックしてみよう!

2020年10月20日 | すごいな!
私はよく、教え上手だと言ってもらえます。
教員として教えることに関しては自信を持っていたいので、とても嬉しいです。


あなたの身の回りにも、教えることが上手な人と、そうでない人がいますよね。
その違いって、何でしょうか?
そして、あなた自身はどうですか?教えるの、上手ですか?
今日は、教える上で必要なスキルについて見ていきましょう!
スポーツを想定して書きますが、学習や仕事など、その他にも応用が利くのは間違いありません。


さて、いきなりですが、教える上で最も大切なことは、
「自分がどう教えたか」ではありません。
「相手がどう受け止めたか」です。
それを念頭に、以下のチェックに進んでみましょう!!


①相手のレベルを判断できる
②相手が問題意識を感じている箇所を察知できる
③相手の特徴によって教え方を変えられる
④最低限の情報量でシンプルに伝えられる
⑤伝える情報に理論的根拠がある
⑥課題に対して効果的な練習法を提示できる
⑦相手をその気にさせられる
⑧その人と同じ目線まで下がってこれる
⑨やって見せられる


さて、あなたはいくつ当てはまりましたか?
9つ全てに当てはまったら、あなたはスーパー教え上手ですね!!
さて、9つのポイントについて、以下細かく見ていきましょう。


①相手のレベルを判断できる
「あー、この人はこういうレベルだ。これはできるけど、あれはできてない」
この把握。当たり前のように思いますが、とても大切なことです。
その人のレベルを的確に把握して初めて、次に何をどのレベルまで上げるべきかを考えられます。
その把握が曖昧で、一足飛びの難しさを要求しないように。
できないとやる気をなくしてしまいますからね。
指導者がそのビジョンを明確に描けるかどうか。


②相手が問題意識を感じている箇所を察知できる
よくいるんですよね。聞いてないことまで教えようとする人。
問題意識の全くないことを教えても、相手は聞く耳を持ってくれません。
今のその相手が何を知りたがっているか、何を改善したがっているか。
その把握も極めて大事です。
課題意識に対しての解決策を提示すれば、その人のやる気を刺激できます。


③相手の特徴によって教え方を変えられる
相手が自分と同じプレースタイルとは限りません。
身体の使い方や競技に対する考え方は1人1人違います。
その考え方を修正してあげたり、時には生かしたり。
その人の特徴を生かした解決策を提示してあげる。
また、別のスポーツの経験があれば、そのスポーツとの共通点を提示してあげるのも効果的です。
もちろん相手の年齢や発達段階も考慮してくださいね。


④最低限の情報量でシンプルに伝えられる
情報過多は悪です。教えられる方は間違いなく混乱します。
仮にたくさんの情報の中に金言が含まれていても、間違いなく埋もれてしまいます。
シンプル・イズ・ベスト。
必要な情報を必要なだけ、相手の理解できる言葉で与えられるのが、良い指導ですよ。


⑤伝える情報に理論的根拠がある
自分の感覚に頼っていませんか?
「自分はこうやったらできたから、あなたもこうやりなさい」
そこに理論はありますか?「なんでですか?」って聞かれたら答えられますか?
名選手、名伯楽にあらず。
特に小さいころからその競技をやっている人にありがちです。
感覚でやっているから、理論がわからない。具体的な指導ができない。
1つ1つの指導に理論的な裏付けがあると、相手は納得できますよね。


⑥課題に対して効果的な練習法を提示できる
課題を把握したら、克服するための練習が必要です。
その人がその課題を解決するために、ちょうどよい練習をデザインできるでしょうか。
難しすぎる練習では効果がありません。
上手くいかない原因だけにフォーカスできる、その部分だけ切り取った練習が理想です。
それができたら次はちょっと応用して、できたらさらにちょっとレベルを上げて…
と、現段階から実践で使えそうなところまで、階段のようにステップを作ってあげられますか?



⑦相手をその気にさせられる
良ければ褒める。これが大事です。
自分から見たらまだまだでも、ちょっとでも改善が見られれば、その人にとってそれは進歩。
「お、ちょっとだけ良くなったぞ!」
この一言で相手はさらにやる気になります。
いきなり完璧なんて無理。改善を重ねて上達するのです。
あなたがそうだったようにね。


⑧その人のレベルまで下がってこれる
先ほど⑦でも言った通り、あなたにもそのレベルの時があったのです。
その時の気持ちになって指導できるかどうか。
相手の方がレベルが低かったとしても、あなたの方が偉いわけではありません。
その人と同じ目線で、その人の上達を一緒に喜べるかどうか。
「やった!できた!それだよ!!」と本気で思っていますか?
偉ぶる指導者に、人はついていきません。


⑧やって見せられる
これは究極。説明不要。
競技力が高い人は、それだけで聞く耳を持ってもらえますよね。
私は自分がやったことのない競技の顧問をすることが多く、やって見せられずに苦労してきました。
参考記事:専門外!ソフテニ顧問奮闘記!① 専門外!ソフテニ顧問奮闘記!②
そりゃあ誰だって、やっぱり上手い人の指導を聞きたいですもんね。


以上、9つのチェックポイントを挙げましたが、いかがでしたか?
どれも指導を受ける側の目線を大切にしています。
「どう教えたいか」ではないですよ。
相手の話し方や性格、表情などを観察して、「どう教えてもらいたいか」を察知しましょう。
くれぐれも指導者主体にならないように!!

褒め言葉のバリエーション

2020年10月11日 | 教育
みなさん、突然ですが、人を褒めていますか??
人を褒めると、いいことだらけですよ。
自分も、相手も、清々しい気持ちになる。
相手の良い所を認めることで、自分の心も磨かれます。


社会人サークルでスポーツをしていて、
「誉め言葉のバリエーションがすごいっすね!」
と褒められたことがあります。
今までバリエーションを意識したことはなかったのですが、この言葉は嬉しかった。
普段から人の良いところを見つけて、それを正直に伝えることを大切にしてきたから、それを認められたような気がして。


誉め言葉で一般的に言われるのは、「さしすせそ」
知ってる人も多いでしょう。知らない人はちょっと考えてみてくださいね。


はい、答え合わせいきまーす!

さすが!
しらなかった!
すごい!
センスいい!
そうなんですね!


どうでしたか?
この言葉たち、普段の生活の中で使っていますか?
私は毎日学校で使っている自信があります。
生徒たちはちょっと恥ずかしそうに、照れながら受け止めてくれます。


「せんせーって、なんでそんなに褒めてくれるんですか?」
と生徒からも聞かれることがあります。いつもこう返します。
「そう?思ってることを言ってるだけだよ。」


そうなんです。思ってもない褒め言葉を発しても逆効果。
生徒たちはそういうところ、敏感ですからね。
アンテナを高くして、良い所をたくさん見つけようとしているから、誉め言葉の効果があるんです。


そして、応用編。
「さしすせそ」が基本ですが、そこに強い感情を込められると、さしすせそより効果的です。
「すごーい!」より「うわ!まじか!!」
「そうなんだ!」より「ええっ!そんなことできちゃうの!?」
「さすが!」より「いやいや、それはずるいって!」


褒める時は、その感動をありのままに表現することがコツです。
誉め言葉に加えて、感情プラス表情。


そうなんです。ポイントはここ。
私の場合は厳密にいうとバリエーションが豊かというより、感情表現が豊か。
語彙力があるわけではありません。
ただそれを、本当に感動したり感心したりする感情に乗せているだけなのです。


褒めるコツは、感動すること。感心すること。
どんな人にも、自分よりすごい所が必ずあります。
どれだけ見ようとしていますか?
どれだけ心をときめかせていますか?
そのアンテナを張れれば、あなたも褒め上手になれるはずです!

あと半分!いや、あと1/6 !!

2020年10月03日 | 教育
前期末に学園祭の代替行事(体育祭のようなもの)があり、
先日、前期の終業式(各クラスでテレビ放送で話を聞く形式)を終え、
10月1日から後期が始まりました。


前期はコロナでの休校から始まり、
オンラインでの朝ホームルーム、
Youtubeでの授業配信、
出席番号の奇数偶数で分けた分散登校、分散授業、
夏休みの短縮とそれに伴う夏課外の縮小、
そして学校行事、部活の大会の中止。
いろいろありすぎたけど、なんだかんだここまで半年経ったなあー。と。


高3にとっては、高校生活もあと1/6を残すのみです。
ちょうどAO入試(総合型選抜)や推薦入試(学校推薦型選抜)が始まる時期です。
やはり受験が近づくと、表情が引き締まってきます。みんな良い顔をしています。


担任しているクラスは、2年生の時のメンバーが変わらずそのまま同じクラス。
みんなお互いのことをよく知っていて、グループを作るでもなく、批判をし合うこともなく、クラスの仲が良いことが本当に嬉しい。
それはつまり担任のことも良く知っているということで、私に余裕がなさそうな時には手伝ってくれたり、私の雰囲気を察して気を遣ってくれたりもする。


例年この時期の3年生は、受験に使わない教科を軽視しがち。
だけど今年のクラスは、授業内でそういう態度を見せない。
授業は授業、受験に必要なくてもその時間はちゃんと取り組む。


それから、推薦やAOで受験する人と、一般入試が本番の人とで、温度差が出がち。
これも今年のクラスには見られそうにない。
面接も小論文も大変そうだよね、俺らはこっちを頑張る、そっちも頑張れ!って。
ここから推薦やAOで合格が出ても、合格した人たちも気を抜かずに一緒に勉強を頑張りそうな雰囲気も感じる。


これって、けっこうすごいことなんじゃないか?
私はいつも、「受験のためだけの勉強じゃないよー、自分の力を高めるんだよー」と言ってきました。
学びの意味を、学びの価値を、事あるごとに話してきました。
その度、みんな熱心に耳を傾けてくれていました。
ここまでの私の言葉に共感してくれているのかもしれません。


たけど、それだけじゃない。
というか、それ以上のものがある。
それは彼らの人間性、クラスの仲の良さ、他者を尊重する気持ち。
クラスへの貢献、他者への気遣い。
そういう他者に対する、クラスに対する内発的動機が彼らを強く導いている気がするんです。


スポーツ系や芸術系に進学するって決めている人も何人もいるんです。その生徒たちが共通テストや一般入試を受ける人たちと競いながら一緒に数学を楽しんでいる。
もちろん本来の学びとはそうあるもの。
だけど、そうでない現場を見てきたから、そこに感動に似た喜び、感慨深いものを覚えています。


だからって、全員が希望する進路を叶えられるわけではありません。
でも、これだけ一緒に戦える仲間がいれば、きっと最後まで頑張り切れると思うんです。
最後の最後まで伸びる、そんな雰囲気の中で伸ばし切れると思うんです。
私はただ、彼らが「やり切った!」と思えるようにサポートするだけ。


あと1/6です。
貴重な貴重な、彼らとの時間を大切に。