元世界銀行副総裁、 西水美恵子さんが「時代の風」に投稿されている。
彼女は元部下に
「リスクを確認したら、最悪状態を覚悟すべし。問題は、リスクが起きるか否かではなく、いつ起きるかだ。それが5分後、50年後でも、即座に対応できなければ、世銀の名が廃る」と、口を酸っぱくして言っていた。
あの3月11日、世銀ワシントン本部から東京に出張中の、その元部下からの電話を、彼女は在留中の英領バージン諸島で受け取った。
その部下が覚えていた彼女の口癖は
「緊急事態が発生したら、誰でも、どこらかでも、何時でも、真夜中でも、まず私をたたき起こして!」
もちろん躊躇する職員など一人もいなっかた。
その元部下(she)が涙声なのに気づいて、驚いたのを覚えている。
「今、 帝国」ホテルに向かって歩いている・・・ミエコの同胞は素晴らしい・・・強い余震が来る中で・・・誰もかれもが落ち着きはらって・・もわりの人を思いやって・・・こんな民族が住む国がこの世にあったなんて・・・信じられない・・・ミエコの国はすごい」
その後ワシントンに戻った元部下から
「これが世銀やIMFはもとよ世界中を駆け回っている」と、1通のメールが転送されてきた
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10 things to learn from Japan(日本から学ぶ10のこと)と題したメールにこうあった。
1.Tha Calm(平静)
悲痛に胸を打つ姿や、悲嘆に取り乱す姿など、見当たらない。 悲しみそのものが気高い。
2.The Dignity(威厳)
水や食料を得るためにあるのは、秩序ある正しい行列のみ。乱暴な言葉や、無作法な動作など、ひとつとてない。
3.The Ability(能力)
例えば、驚くべき建築家たち。 ビルは揺れたが、崩れなかった。
4.The Grace(品格)
人々は、皆が何かを買えるようにと、自分に必要なものだけを買った。
5.The Order(秩序)
店舗では、略奪が起こらない。 路上では、追い越し車も警笛を鳴らす車もない。思慮分別のみがある。
6.The Sacrifice(犠牲)
50人の作業員が、原子炉に海水をかけるためにとどまった。 彼らに報いることなどできようか?
7.The Tenderness(優しさ)
レストランは,値を下げる。 無警備のATMは、そのまま。 強者は弱者を介助する。
8.The trainingh(訓練)
老人も子供も全ての人が、何をすべきかを知っていた。 そして、すべきことをした。
9.The Media(報道)
崇高な節度を保つ速報。愚かな記者やキャスターなどいない。 平静なルポのみがある。
10.The Conscience(良心)
停電になった時、レジに並んでいた人々は、品物を棚に戻して静かに店を出た。
真にインスピレーションを感じる。 日いずる国で起こっていること。
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そして西水氏は最後にこう述べている
「そして、私たちがあたりまえだと思っていることを、いかに世にまれなことかと驚異の念をもってたたえ、 だから日本は大丈夫と支えてくれる人々が、世界に大勢いることも・・。」