星の彼方へ〜アルツハイマー認知症の母のと私の思い出〜実話

アルツハイマー認知症の母の突然の死
母のが生きてきた証を思い出と介護の記憶を刻んでいきます

虹の彼方へ Vol.6 〜アルツハイマー認知症の母の思い出 〜

2020-10-05 17:42:39 | 虹の彼方へ(介護小説)

アルツハイマー認知症で亡くなった母との思い出やその時のことを綴っています。

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虹の彼方へ〜アルツハイマー認知症の母の思い出 〜Vol.6

葬儀やがきて、母を運んで行った。

私たちは無言のまま葬儀やの車について行った。

しばらく待っていると母は安置され、そこで私たちはお線香をあげた。

母の表情は全く変わらず口を明けて目を細めて開けたままだった。

本当は目を閉じるべきだと自分ではわかっていた。でも少しでも母の瞳を見つめていたくて。

葬儀は家族葬でやることにした。

次の日も安置所にお線香をあげにこられるとのことだったので、子供たちを連れてきた。

娘は泣き崩れた。息子も大粒の涙を流していた。

母はこんなにも孫たちに愛されていた。

私が母を愛していたように。

父だけがまだ、母の死を受け入れられていなかった。

父と母はとても仲良く、年をとっても二人でよく手を繋いで買い物に行っていた。

これをいうと私の年齢がモロバレしますが、昔のCMに「チャーミングリーン」のように

悲しいという感情を始めて知ったような気がする

小説が大好きで、映画が大好きで主人公に感情移入をして泣くことはあったけど

自分の肉親をそれも愛する母を亡くした

その事実は私の心の中に大きな影を落とし、風が吹き抜ける空洞を作り上げた。

「もう2度と会えない」

そういうことがどういうことか始めて知った。

 

***つづく***

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