無駄な独り言を言いながら、生を終えます

あまり閲覧されないことをむしろ望む、変なブログです。

ハードコア虐待と二重人格

2022-08-24 20:48:00 | 日記
こうして子供時代の我が家の虐待の実態を書こうと思いたったのは、「暴露」ばやりの昨今、わたしだって匿名の暴露ぐらいしてもいいじゃないか!と思ったからです。だからガーシーに感謝?
いや、ガーシーにとって芸能人等のスキャンダルを暴露する動機は、動画再生の(今はサロンの?)収益や売名なのであって個人的動機なんてないのでしょうが、わたしには、自分が育ってきた家庭環境に対して積年の恨みがある。
しかし、だからといって、死んだ文化人である父の名誉を、今さら実の娘が棄損するわけにはいきません。また、わたし自身も変に晩節を汚すわけにはいかない(晩節って?まあ57歳だからそうですよね)ので、自分の名前を出して本を書くよりは、匿名で、目立たないようにネットの片隅でやる方がいい、という結論になりました。

出版社から著書を出す経験を何度もしてきましたが、今回わたしが書きたいことは到底、本にできないような内容を多く含むので、出版社の企画を通るとは思えません。また、万一通ったとしても、センサーシップに遠慮しながら薄めた内容にし、インパクトのない本を初版数千部のわずかな収入のために(本って大ヒット作にならない限り儲からないものですから)書くなんて御免です。それに、わたしは今、零細ながら会社を経営しているので、物を書いてお金を貰う必要は別にないのです。
だから、本ではなく、ブログという媒体を使って、無料で公開する。ただし匿名。そのようにさせていただいております。
ここでお付き合いくださっている皆様、ありがとうございます。

本題に戻ると:
「虐待」としてニュースに出るレベルの、主にヤンキー系の家庭で起こるような暴力事件や致死事件は、残虐性が高いぶん、継続性は薄い、という特徴があるかと思います。(シングルマザーの同棲相手の男が、同居することになった血がつながっていない子にDVを振るうパターンが、大変よくあるようです。胸が痛みます。)憂さ晴らし的に、子供を暴力衝動のはけ口にする輩の犯行は、短期間のうちに発覚しやすいのではないかと推測します。
要は、深い考えがあってやっているわけではない場合は、すぐバレる、ということです。

一方、うちのように、衝動的ではない、なにか意図があってやっているような場合は、より陰湿だと思います。「うちはうち流のしつけをしているのだ!」と、親はあくまで自分が正義だと思っているのです。自分の正しい思想を貫くためには、暴力も辞さない、というその考え方は、まるで過激派セクトのようです。
そういうハードコアな虐待は、ひそかに長年月続いてしまい、単純なヤンキータイプの、暴力のための暴力より発見しにくいのかもしれません。

ここまでの文章だと、父が、悪魔のような極悪冷酷テロリストみたいに読めてしまうかもしれません。
が、実は、父は二重人格みたいな人で、怒る時は暗く不機嫌になって怒鳴りちらす一方、明るい時はとても明るくてユーモアもありました。外の人には、彼の愉快で楽しい、博覧強記で話が上手、時には駄洒落まで言って笑わせるような「良い」ところしか見えない…。
だから、我が家が虐待家庭だなどとみんな全く気づかなかったのです。

今考えると、父は軽い「双極性障害(昔で言う躁鬱病)」だったのではないかとも推理できます。まあ、別に「お金を浪費する」的なエピソードはなかったので、そうだとしてもごく軽度だったとは思います。ただ、不機嫌そうにふさぎ込んで部屋に閉じこもっている時と、陽気にふざけている時が周期的に訪れていたのは確かです。

陰気な時、父はよく「不愉快だ!」と言いました。この口癖が出たあとは禄なことがなく、予定されていた旅行に突然行かないことになるなど、楽しいはずの企画が「ぶっ潰れ」になりました。
「また城南にぶっ潰された!」と父はそういう時、大声で怒鳴るのでした。
(いや、「やめだやめだ、全部やめだ!」と中止を宣告したのは、お父さん、自分では⁈)とわたしは心の中で叫びます。しかし、なぜだか「城南がぶっ潰した」といつもわたしが悪者にされるのでした。そうやって、いわれのない罪悪感を私に植え付ける。何もかも、「不愉快」にさせるわたしが悪いのだと。
その結果、(あー、そうですかそうですか、みんなわたしが悪いんですよね?)と言うようないじけた、ヤケクソな心理状態にさせられます。
それで、意味なく謝罪させられたりするのですが、普通の家みたいに「ごめんなさい」と一言言っただけで魔法のように許される事は絶対になく、
「どう直すのか、言え!」と、長い答弁を求められます。
「えっと、今度から自分の頭で考えて、ハキハキ返事をします。それで、言われるよりも前に…」
わたしは必死で、親が喜びそうなセリフを唱えるのですが、しかし、必ずダメ出しの怒号が飛んできて、
「決まり文句はやめろ! 紋切り型を使うな!」
と全否定されます。
そういうこんにゃく問答みたいなやり取りが、1時間も2時間も平気で続くのです。

かと思うと、上機嫌な時は、テレビから流れる「ピンクパンサーのテーマ」に合わせて下手くそなステップを踏んで踊ってみせたり、なんてふざけている父なんですけどね。