ろぐろぐ音楽ブログ

a-kiという人間の手による、J-POPあたりをメインに色々好き勝手書いてる適当ブログ。

アルバム感想。⇒倉木麻衣「FUTURE KISS」

2010年12月18日 21時29分53秒 | 感想・レビュー(アルバム)



倉木麻衣「FUTURE KISS」(★9点)
1. FUTURE KISS  2. wana  3. Revive  4. わたしの、しらない、わたし。~precious ver.~  5. SUMMER TIME GONE  6. I scream!  7. Drive me crazy  8. I can do it now  9. Beautiful ~comfortable ver.~  10. I promise 11. sound of rain  12. Tomorrow is the last Time  13. anywhere   特典CD:1. boyfriend
青文字はお気に入り楽曲、青太文字は超お気に入りの楽曲
公式サイト   全曲試聴はコチラ(Musing)


前作「touch Me!」は今までの倉木麻衣像をぶち壊すような歌詞が印象的で、全体的にも「新しい倉木麻衣」像を印象づける1枚でした。今作はそれをさらに上手い方向に進化させた1枚という感じ。

前作の歌詞は印象に残るのが多い反面、「名前も忘れてチャラ へっちゃらと」なんていう歌詞まで飛び出してきて、インパクト重視すぎるかなぁという所もありましたが(でもあれはあれで今までの殻を破るという意味では必要だったのかなとも思う)、今作ではそのへんのやり過ぎ感は少し修正されつつ、それでもタイトル曲の「目立たないただのartist styleで そう安全に過ごしてきた  今 飛び出すchanche&願望」って歌詞や、アイスクリームを食べている所を雑誌にスクープされたことから生まれたという「I scream!」なんかも面白くて、倉木麻衣、引き続き「攻め」の姿勢は健在。

倉木さんってインタビューやテレビを見る限り、ちょっと天然入ってるけど普通の人なのよね。いい意味で芸能人っぽくないの。だから、これくらい攻めてくれたほうが面白いものが出来るんだな。うん。

で、歌詞の方はこれくらいにして。なんといっても楽曲が今回凄くいいんですよね。捨て曲がひとつも無いんだもん。なので全曲感想いきます。

1. FUTURE KISS
(作詞:倉木麻衣 作曲:望月由絵,平賀貴大 編曲:小澤正澄)
「touch Me!」「わたしの、~」なんかでおなじみ望月由絵さん作曲で、彼女らしいアップテンポの良メロ楽曲なんですが、今回は編曲が小澤正澄さんで、しかも倉木麻衣にしてはかなりデジタル色が強い仕上がりになっていて良いのです!小澤さんでデジタルサウンド、っていうとギターが効いたデジロックなイメージが強いですが、ここではきっちりと倉木麻衣に合わせたデジタルR&Bポップスといいますか。そんな感じのアレンジに仕上がっていてスバラシイ。小澤さんってデジロックでは比類なきハイクオリティなアレンジをしてくれるけど他の曲調だと微妙になる不器用なタイプかなぁ、なんて思っていて本当ゴメンナサイ(爆)。

しかし倉木麻衣がここにきてデジタル色の強い楽曲にチャレンジするとは。この路線是非続けて欲しい。

2. wana
(作詞:倉木麻衣 作曲・編曲:Silver Stream)
シングル「Beautiful」のC/Wだった曲。R&B色の強い楽曲。今回、既発曲が多めなのでこれは収録しなくてもよかったんじゃないかなー・・・「Drive me crazy」もあるわけだし。とはいえ、「FUTURE KISS」⇒「wana」、という流れはチャレンジャーな感じで結構好きです。

3. Revive
(作詞:倉木麻衣 作曲:大野愛果 編曲:Miguel Sa Pessoa)
「PUZZLE/Revive」として発売されたシングルで、「PUZZLE」は今回未収録(ベストアルバムに収録済み)。なんとラテン調にチャレンジ!という楽曲。ドラマティックなメロディとアレンジのマッチングが良いです。特典DVDでは「Reviveキター!」とコメントしていてw、倉木麻衣本人もかなりお気に入りな様子。

4. わたしの、しらない、わたし。~precious ver.~
(作詞:倉木麻衣 作曲:望月由絵 編曲:池田大介)
ベストアルバム「ALL MY BEST」に収録された新曲のリアレンジバージョン。インパクト重視で せわしない印象のあった原曲に比べるとほんの少しテンポを落とし、より聴かせる方向にシフト。このリアレンジが大正解で!原曲の良さは残しつつ、落ち着きのないイメージを無くしたというか。ワタクシは断然、こっち派です。

5. SUMMER TIME GONE
(作詞:倉木麻衣 作曲:大野愛果 編曲:葉山たけし)
最新シングル。切ない夏ソングは個人的に好きだし、割といい感じかなー、という印象だけど、意外とこの路線って倉木麻衣にありそうでなかった感じかも。なんていうのかな、歌謡曲っぽい雰囲気が混じってるって言えばいいのかな。GIZAファン的には「夏の終りにあなたへの手紙書きとめています」倉木さんver.というのが一番わかりやすい?w

何気に「A⇒B⇒サビ⇒A⇒C⇒サビ×2」という若干変則的な構成になっているんだけれども、効果的かどうかは・・・???

6. I scream!
(作詞:倉木麻衣 作曲・編曲:徳永暁人)
お久しぶりの徳永さん楽曲。徳永さんらしい、リズム感が心地良いキャッチーな楽曲です。さっきも書いたけど歌詞がポイントかも。倉木さんからのメッセージというか、リスナーへの叫びみたいなのも込められている感じですかね。「目に見えるものだけで 判断しないでほしいよ」とか。

7. Drive me crazy
(作詞:倉木麻衣 作曲・編曲:Silver Stream)
シングル「永遠より ながく/Drive me crazy」より。「永遠より ながく」はアルバム未収録ですがそれで正解だと思います(爆) 雰囲気的にも合わないし。
「wana」に近い印象の力強いR&Bナンバーですが、シングルに昇格されただけあってこっちの方が少しキャッチーで聴きやすい、かな。それと倉木麻衣のボーカルがいつもより強めでパワフルな感じになっているのに注目。カッコイイ。

8. I can do it now
(作詞:倉木麻衣 作曲:内池秀和 編曲:池田大介)
キャッチーなサビメロが印象的で、このアルバムの中では珍しく「陽」の楽曲。アレンジと歌い手次第では良質アイドルポップスにもなりそうな感じですが、池田さんのアレンジで見事に倉木麻衣流応援歌、な感じになっております。なんだかすごく健全なイメージがするのはNHKの語学番組『リトル・チャロ2』主題歌というタイアップのせいでしょうかw

9. Beautiful ~comfortable ver.~
(作詞:倉木麻衣 作曲・編曲:Song Hong Ya)
シングル「Beautiful」のリアレンジバージョン・・・というよりは、元々はこのアレンジだったのを、シングル用にアレンジしなおしたのがシングルバージョン、ということのようです。さほど大きな違いは無いものの、シングルバージョンよりもさらにリラックス感が増して幸せ満タンな感じに。悪く言えばちょっと地味なアレンジではあるけれど、アルバムに入れるならこのアレンジでもオッケーですね。

10. I promise
(作詞:倉木麻衣 作曲:大野愛果 編曲:岡本仁志)
倉木麻衣×大野愛果のコンビの真骨頂!切なくメロディアスなバラード。久しぶりですね、この感覚は。前作・前々作と大野さん作曲の切なバラードがありませんでしたし。何より曲が凄くいい!スバラシイです。大野さんGJ。倉木さんの歌いっぷりもイイ。大野さんのメロディとの相性がバッチリなのはデビュー当時から証明済みだし、さらに今回はCメロでの歌唱が特にイイ。倉木麻衣ってこんなに歌上手かったっけ、って思ったりしました(爆

11. sound of rain
(作詞:倉木麻衣 作曲・編曲:徳永暁人)
ピアノとアコースティックギターメインのシンプルなオケをバックに、倉木麻衣の切々とした歌声が胸をうつバラードナンバー。徳永さん作曲のバラードって個人的にはハズレも多い気がするんですが(もちろんZARD「永遠」とか愛内里菜「WISH」、三枝夕夏INdb「ジューンブライド~」とか名曲もあるけど)、これは大当たりの部類。久しぶりの提供だから気合入っていたんでしょうか(笑)。特にサビメロは徳永さんらしからぬ(?)メロディアスさを魅せております。なんかデジャヴな気がするのは気のせいでしょう、きっと。

12. Tomorrow is the last Time
(作詞:倉木麻衣 作曲:大野愛果 編曲:葉山たけし)
名探偵コナンED曲。タイトルだけ見ると暗いイメージですが、「最後の日 飛び出そう」「強くなるって 自分に誓う」という歌詞の通り、last timeを越えていこうという歌詞。曲は倉木麻衣×大野愛果のコンビの真骨頂であるメロディアスバラード・・・・って「I prosmise」と書いてること同じやん、ってつっこまれそうですがだってそうなんだもん!w 「I promise」との違いは希望が見える暖かさがあることと、メロディー自体に浮遊感があって不思議な雰囲気が漂っている所。

ここまででバラード4連続ですが、曲調も微妙に違うし、何よりいつもような かったるいバラードが1曲もないので全然飽きないですな。スバラシイ。

13. anywhere
(作詞:倉木麻衣 作曲・編曲:Jon Carin, Perry Geyer)
「SUMMER TIME GONE」のカップリング。トリは明るく締めましょう、ということで大団円ちっくな感じの曲かな。曲自体はキャッチーでイイし、最後の曲としても文句なし。とはいえ、そろそろラストの曲はオリジナルで締めてほしいなぁ。3作前の「DIAMOND WAVE」からずっと既発曲でアルバムを終わらせているのは若干、不満。

特典CD:boyfriend
Michael Africkとのコラボレーションソング。全編英語詞です。二人のボーカルの掛け合いが聴き所。「Drive me crazy」以上に本格的にR&Bしていて、クールでカッコイイ。そういえば久々の「NEVER GONNA GIVE YOU UP」的な路線。いい感じです。
ただわざわざ別ディスクにしなくても・・・というw ボーナストラック扱いで良かったような。どうせ別ディスクにするなら、CD化されていない「touch Me!」のリミックスや「chance for you~cinema ver.~」とかも入れて欲しかったなー。

 

・・・というわけで、所々不満はあるものの、楽曲自体にはどこにも不満は無くって、個人的には倉木麻衣 最高傑作。沈みゆくビーイングGIZAからこんなスバラシイ作品が出てくるとは思っていなかっただけに、嬉しい不意打ちでした。



でも よくよく考えたら、愛内さんも三枝さんも引退しちゃったんで、ビーイング系の作家さんが作った提供楽曲を歌うアーティストってもう倉木さんくらいしか残ってないんですよね。作家さんが書いたいい曲が全部倉木さんに集まるようなこの状況で、倉木さんのアルバムの出来が良くならないワケがないかw 



特典DVDには「TIME CAPSULE MOVIE」なるものが20分入っていますが、10年後の倉木麻衣に向けたメッセージなるものは5分くらい?で、あとはアルバムの楽曲解説をしてくれています。ちゃんと楽曲解説もあるってことは明記したほうがいいと思うんだけどなぁ。僕としてはタイムカプセルムービーなんかより楽曲解説のほうがよっぽどイイんですが。
さて、10年後も倉木麻衣は歌手活動が出来ているのでしょうか・・・(汗)


アルバム感想。⇒Every Little Thing「CHANGE」

2010年12月07日 20時49分17秒 | 感想・レビュー(アルバム)


Every Little Thing「CHANGE」(もっと上かもと迷いつつ★7点)
1. Change  2. 青い煌めき  3. spearmint  4. 忘れえぬ人  5. 12ヶ月  6. Heart Rate Of The City (Instrumental)  7. 真夜中のハイウェイ  8. DREAM GOES ON  9. スケッチブック  10. Snowscape (Instrumental)  11. 蓮 -れん-  12. 冷たい雨 (Album version)
青文字はお気に入り楽曲、青太文字は超お気に入りの楽曲
公式サイト   全曲試聴はコチラ(iTunes store)


感想より前に、まず僕がどんなELT好きかを書いておくと。
・好きな順にアルバム5枚挙げると⇒「commonplace」「Door」「eternity」「Many Pieces」「Time to Destination」
・好きな順にシングル5曲挙げると⇒「sure」「Face the change」「ソラアイ」「サクラビト」「あたらしい日々」

・・・まぁぶっちゃけると、どの時期のELTも好きだっていうことなんですがw
でもたぶんモッチーが歌ってればなんでもいいってわけじゃなくて、どの時期にもそれぞれの良さがしっかりあって、そして根本にある「ポップソングをやっていく」っていう所は変わってないから、どの時期も好きなんです。基本的に。


というわけで、ELT9枚目のオリジナルアルバム「CHANGE」。3rdアルバム「eternity」以来となる、五十嵐充さんをサウンドプロデューサーに迎えて制作されたアルバムです。歌モノ10曲のうち、「忘れえぬ人」「12ヶ月」を除く8曲を五十嵐さんが作曲・編曲参加、そして作詞も4曲手がけています。このへんのバランスも「eternity」に近い感じ。

みなさんご存知だと思われますが、五十嵐さん脱退以降、特に5th「Many Pieces」あたりからは作風が変わってきて。五十嵐さん時代のデジタルポップス+透明感溢れるモッチーの歌声、というところから、アコースティック志向な方向へシフトしたり、歌い方も変わったりして、2人のELTの音楽性を確立させてきました。

で、今回は五十嵐さんをサウンドプロデューサーに迎えたので打ち込み全開のデジタルポップスに戻る・・・ということは当然無くって、(ギターとボーカル以外はほぼ打ち込みらしいですが)五十嵐さんなりに2人のELTがやってきたことを取り込んで、合体させたサウンドに落ち着いたという感じ。曲のほうも全盛期のようにアゲアゲキャッチーな曲は無く、今のモッチーに合った楽曲が多いです。


良く言えば、2人体制ELTの良さと、五十嵐さんの良さが絶妙にマッチしたアルバム。

悪く言ってしまうと、お互い妥協しつつ歩み寄って作ったアルバム。


ということになるのかなぁ。

正直、個人的には評価が難しいアルバムです。リリースから9ヶ月経った今でも。
モッチーの歌声に関してはもう心配ないレベルまで回復しているし、「DREAM GOES ON」「蓮-れん-」とか名曲だし、過去と未来が合体したような「真夜中のハイウェイ」も意外と良いし、他の曲も粒ぞろいで捨て曲は無いし、悪いアルバムでないことは間違いない。さっき挙げた曲以外にも「青い煌めき」とか聞くと、五十嵐さんと再びタッグを組んだことでエヴァーグリーン的な世界観が強くなって、成果はちゃんと出てるなと思うし、良かったなとも思う。

でもね、アルバム曲で一番いいと思ったのは、五十嵐さんが作詞作曲編曲では関与してない「忘れえぬ人」だったりするし、「12ヶ月」の歌詞は五十嵐さん作詞なんだけれども、乙女ちっくすぎてちょっと合ってない。そしてアップテンポが1曲もないっていうアルバム構成も不満。

そしてそして、何よりこのアルバムのあと、再びモッチーがソロ活動を初めて、前作よりさらに持田色を強めた2ndソロアルバムをリリースした、ってところがなんだか凄い引っかかるのですよ。
五十嵐さんと再びタッグを組んでみないか、という話を持ちかけたのも、MAX松浦シャチョーさんだという話だし。

なんというか、意図がつかめないというか・・・。この後のEvery Little Thingとしての展開が読めないというか・・・。

 

というわけで、全然まとまってないですが以上が僕の感想です(爆

Every Little Thingの次の一手がどんな風に来るのか、期待半分不安半分で待っております。

 

(↓本文に組み込もうと思ってたけど入れる場所がないのでここにw)
ちなみに、「冷たい雨」のアルバムバージョンは、オリジナルバージョンに大仰なストリングス被せたバージョン。「sure」のOrchestra Versionと似たようなリアレンジですかね。この辺も五十嵐さんらしいところ、なのかな。結構印象が違うのでオリジナルの方も是非。


アルバム感想。⇒栗林みな実「mind touch」

2010年12月01日 21時57分20秒 | 感想・レビュー(アルバム)


春にリリースされたアルバムの感想を冬に書き上げる、って遅筆すぎるだろ自分w
アルバム感想は書きたいのがいっぱいあるんですよー。徐々に書き終えていかないとな。というわけで今回は4月にリリースされた栗林みな実アルバム感想です。

栗林みな実「mind touch」(★8.5点)
1. mind touch   2. earth trip   3. Miracle Fly   4. unripe hero   5. 桜時計   6. Finality blue   7. Heart All Green   8. ここにあったね   9. spring chime   10. pregare   11. sympathizer   12. CHANGE THE FUTURE   13. あんりあるパラダイス
青文字はお気に入り楽曲、青太文字は超お気に入りの楽曲
公式サイト

新曲3曲を収録した、ベストなんだかオリジナルなんだか微妙な位置づけのw、栗林みな実通算5枚目のアルバム。

前作「dream link」はシングル曲もアルバム曲もキャッチーで強力な楽曲が多く、ある意味ベスト盤よりベスト盤っぽいアルバムでしたが、今回はちょっと赴きが違うぞー。

今作は今までのアルバムの中で一番「オリジナルアルバム」っぽい構成というか。
シングル曲もあって、アルバム曲もあって、アルバムとしての流れもある、という、一般的なオリジナルアルバムと同じような構成になってるんですよね。
ま、シングルで微妙な曲がいくつかリリースされた、ってのもその原因のひとつとしてあるんですけども(爆)
シングルの時は微妙だと思っていた楽曲も、アルバムの1曲として捉えると意外と悪くなかったりして。

あと、前作ではちょっとマスタリングが変だったのか?音質がビミョーでしたが、それも無事解決。どころか、「sympathizer」にいたっては改善されていたりする。いい感じです。

というわけで、1曲ずつさらっと全曲感想いってみます。
試聴先がある場合はタイトルクリックで飛んでいくようになってますー。アニメの主題歌だったりする曲が多いのでYouTubeかニコニコ動画へのリンクが多いですが、絵じゃなくて曲を聞いて欲しいです(笑)

1. mind touch
(作詞・作曲:栗林みな実 編曲:飯塚昌明)
アルバム表題曲は、久しぶりに栗林さん節炸裂!キャッチーなサビメロが印象的なアップテンポナンバー。「Crystal Energy」「United Force」っぽい王道楽曲と言ってしまえばそうなんですけども、「United Force」でファンになってからこういう楽曲が無くなってしまっていたのでw、個人的には久しぶりにズガーンとktkr!って感じで超歓喜。アレンジもおなじみの飯塚さんによるもので、THE・栗林みな実!な楽曲でございます。シングルにしても全く問題ないクオリティの楽曲。
イントロがFavorite Blue「愛よりも激しく、誰よりも愛しく」チックなのも個人的にはツボ(笑

2. earth trip
(作詞・作曲:栗林みな実 編曲:飯塚昌明)
詳しくはシングル感想の時に書いた記事を見ていただければと思います。浮遊感がありつつもしっかりキャッチーでアップテンポな所がさすが栗林さんかな、と。

3. Miracle Fly
(作詞:栗林みな実 作曲・編曲:菊田大介)
シングル感想の時は、あんまりにも栗林さん作曲の曲がシングルにならなかったので不満が爆発してましたが(笑)、曲自体は悪くないんですよね。うん。このアルバムでは菊田さんのトランシーな楽曲はこれだけだし、いいアクセントにもなっているような気がする。

4. unripe hero
(作詞:栗林みな実 作曲・編曲:齋藤真也)
これもシングル曲。疾走感あふれるロックチューン。しょこたんの「空色デイズ」をよりハードにした感じ、と言うのがいちばんわかりやすい例えかも。生ドラムも使用されたロックな楽曲ですが、意外と栗林さんにマッチしていて。ここで得たロックの経験が次のシングル「sympathizer」につながると。

5. 桜時計
(作詞:栗林みな実 作曲・編曲:齋藤真也)
「Love Jump」のカップリング曲。発売時期が春だったのでこの曲を収録したとのことです。メロディアスなバラード。イントロの「和」なテイストが栗林さんには珍しく、新鮮。それだけに、もう少し和風っぽさを追求しても良かったんじゃないかなーという思いがちょっとあったりする。けれども、純粋に、いい曲。

6. Finality blue
 (作詞:畑亜貴 作曲・編曲:宅見将典)
7. Heart All Green
 (作詞:栗林みな実 作曲・編曲:齋藤真也)
8. ここにあったね
(作詞:畑亜貴 作曲・編曲:黒須克彦)
3曲ともシングル「Finality blue」収録曲。当時のシングル感想ではビミョーだなぁという印象でしたが、この3曲がアルバムに入ることでオリジナルアルバムっぽさがグンとアップしているような気がします(笑
つまり、曲の出来が悪かったといよりは、シングルにはフックが足りなかったってことなんだな。うん。
雰囲気的にも爽やかで、アルバムの流れにも意外と合っていますしね。特にのほほんポップな「ここにあったね」は次曲との橋渡し役としてはピッタリ。

9. spring chime
(作詞・作曲:栗林みな実 編曲:飯塚昌明)
キャラクターソングとして提供した楽曲のセルフカバーのようです。原曲はアニメOVAの特典CDに収録ということで入手困難、ということもあり今回セルフカバーしたとのことです。春らしい爽やかなアップテンポナンバー。「雪のように桜が降る」って歌詞が何故かすごくスキ。強烈なインパクトがあるわけじゃないけれど、栗林さんのさり気ない良さがよく出ている楽曲かな、と。

10. pregare
(作詞・作曲:栗林みな実 編曲:虹音)
「earth trip」のカップリング曲。3拍子の切なさ全開、バラードナンバー。栗林さんのメロディーメイカーとしての本領発揮!です。本当、こういう切なくメロディアスなバラードが栗林さん上手いよなぁ。この曲はでBメロでためてためてためるのが栗林さんにしては珍しい。そしてためまくった分だけ、サビで全開になる切なさがより切なく感じる、という仕掛けがイイです。

11. sympathizer
(作詞:栗林みな実 作曲・編曲:菊田大介)
シングル感想の記事では「菊田さんのデジタルサウンドがうまくロックと融合しきれてないカンジがもの凄く惜しい」というようなことを書きましたが、アルバムではリマスタリングされたことでアッサリ解決。デジタル部分の安っぽさが無くなって、見事に菊田さんお得意のデジタル路線と、生音ロックの融合に成功。もともとメロディーと栗林さんの歌いっぷりで言えば神曲に近い出来だっただけに、弱点だったサウンド面のバランスが克服されて物凄くイイ感じに仕上がってます。 最初からこれで出してくれれば★10点だったのになぁw

12. CHANGE THE FUTURE   ←リンク先映像がほんの少し微エロなので注意かも?
(作詞・作曲:栗林みな実 編曲:齋藤真也)
アルバム初収録の新曲。なのにアルバムを引っさげて行ったライブで披露されなかったという不遇の1曲でもあります(笑)。とはいえ曲がダメとかそういうことは全くなくて、栗林さんのメロディアスなメロディーメイカーとしての才能が存分に発揮された楽曲。明るくて爽やかなアップテンポでこういう曲も書けるってのが他のシンガーソングライターと違うところというか、強みだよねぇ。

13. あんりあるパラダイス
(作詞・作曲:栗林みな実 編曲:飯塚昌明)
トリを飾るのはアニメ「けんぷファー」のOPだった、明るくキャッチーなシングル曲。最後は明るくはっちゃけて終わろう!という感じですね。個人的には最後は新曲がいいなー・・・とか思うわけですが、まぁ基本的にベスト盤的な側面が強いアルバムだからしょうがないか。ちなみに当時のシングル感想ではあんまり良いこと書いてないですが(汗)、アルバムのラストを明るく飾る曲としては結構いいんじゃないかなと思います。三枝夕夏 IN dbみたいで。

 

というわけで、声優ポップス色の強い1st、ベストなのに11曲しかない2nd、シングルが1曲しかない3rd、シングル多いうえにアルバム曲もキャッチーな曲が多くてボリューム多すぎる感のあった4thに比べると、今回のアルバムはシングル曲とアルバム曲のバランスが良くって、そういう意味ではかなりイイ感じなんじゃないかなと。思います。
ただ6~8曲目の流れがシングルとそのまま一緒なのがちょっと惜しいというか、なんというか。そこが難点。


次回のアルバムは10周年記念ということで、3rd以来となる「オリジナル・アルバム」と銘打ってリリースされるようです。ということは、栗林さん作曲の曲がメインのアルバムになるんだろうなー。栗林さんをシンガーソングライターとしてファンになっている自分にとっては楽しみで仕方がないです!このアルバムも栗林さん作曲の曲のほうがイイ曲が多いように思いますし。まだまだ製作中のようでリリース時期なども決まっていませんが(来年に出す、ということをライブで宣言したくらい)、次回作も期待大です。


アルバム感想。⇒中川翔子「Cosmic Inflation」

2010年10月11日 19時40分14秒 | 感想・レビュー(アルバム)

中川翔子「Cosmic Inflation」(★8.5点)
1. フライングヒューマノイド   2. 午前六時   3. 涙星   4. 心のアンテナ   5. rainbow forecast   6. shortcake adventure   7. Jewelry heart   8. lemonade   9. 「ありがとうの笑顔」   10. RAY OF LIGHT   11. 涙の種、笑顔の花   12. TYRANT too young   13. 千の言葉と二人の秘密
青文字はお気に入り楽曲、青太文字は超お気に入りの楽曲
公式サイト   全曲試聴はコチラ(SonyMusicディスコグラフィー)

前作「Magic Time」から約1年10ヶ月ぶりとなる待望のアルバム。シングルは定期的にリリースしていたのにアルバムがなかなか出なかったうえに、C/Wも入ったりしているので全13曲中8曲が既発曲という事態になってしまっていて。シングル全部買ってるファンとしてはうーん、と思わなくもない。



の、ですが。



8曲も既発曲があるとは思えないくらいに アルバムとしてしっかりまとまっていて、流れもあって、かつバリエーションもある。凄く曲順の並びがウマイのです、今作。


「僕らは飛び立とうとしてんだ」という歌詞がピッタリ過ぎる1曲目、続けて2曲アクセル全開のアップテンポでアルバムを勢いづけて、細野晴臣センセイによる「心のアンテナ」で一息ついたあとは、キャッチーポップあり・王道しょこ☆ロックあり・ジュエルでときめくアイドルポップあり、というバリエーション豊かなゾーンに。その後は9曲目がスローバラード、10曲目がミディアムバラード、11曲目がミディアムアップテンポなロック、と少しずつ加速させていった後で、ハードでヘビメタちっくな強烈楽曲「TYRANT too young」、そしてラストは優美なキラキラバラードで〆、という構成。
ほんと、これだけ上手く並べてくれるなら既発曲多くても文句言わないっす。


特に9~11曲目、「ありがとうの笑顔」「RAY OF LIGHT」「涙の種、笑顔の花」の並びが素晴らしいなーと思う。一見するとシングルがただ串刺しに並んでいるように見えるし、タイアップも違うんだけど、でも実は訴えかけているメッセージが繋がっている(ように僕には思える)のがいいなぁと。この辺の事情はファンでないとわかりづらい所はあるんですが(爆)、簡単に書くと、「ありがとうの笑顔」では(今は亡き)祖父への感謝の気持ちを、「RAY OF LIGHT」では幼い頃に亡くなった父親への想いを乗せてしょこたんが作詞。そしてしょこたん曰く「もういないけど絶対につながっていると思えるようになった」曲であるという「涙の種、笑顔の花」(作詞はしょこたんと公私共に仲良しのmeg rock)に続く、という感じですか。シングル単体で聞いていたときには気付かなかったけど実は繋がってたんだなぁ。この3曲は。


全体的には2ndに引き続きポップスロック色が強めにありつつも、1stの頃のバリエーション豊かな感じもありで、今までしょこたんがやってきた音楽を全部うまくまとめて昇華してみた、って印象です。デビュー5周年イヤーに相応しい内容になっているかなと思います。


楽曲単位で見てみると、ダントツで強力なのが「TYRANT too young」!  激しくて速い曲をやりたい!としょこたんがリクエストしたら出来た曲らしいけれど、これはかなり振り切ったなぁw メロスピ的な感じと言えばいいのか。後半のピアノの入れ方はゴスっぽい美意識すら感じる。ギターの速弾きがカコイイです。しょこたんの声質には ちとヘヴィすぎる気はしますが、今のしょこたんの技量ならこれもアリ。アルバムの1曲としてとてもいいアクセントになってます。
「涙星」はテクノっぽい冒頭部からいきなりバンドサウンドに転換するアレンジがインパクト大。と思ったらアレンジがtasukuさんだった。納得w
あとアルバム曲では「lemonade」が特に好きかなー。ちょっぴり切なめポップスロックって感じでこういうの好き。重永亮介さんっていいメロディ書くなぁ。「shortcake adventure」はサイキックラバーのYOFFYさん作曲のアッパーチューン。

既発曲もどれも良曲以上のいい作品ばっかりなんだけど、個人的にはしょこ☆ロック集大成の「涙の種、笑顔の花」が一番好き。「フライングヒューマノイド」もいいよなぁ。あと「RAY OF LIGHT」も・・・って書いてくとキリないなw 「午前六時」は単体で聞いたときはそこまでピンと来なかったけど、この曲順で聞くといい感じ。あと「千の言葉と二人の秘密」は星空のきらびやかさを音で表現したようなアレンジが絶妙すぎて幸せ。しょこたんの歌い方も柔らかい感じになっていてイイ。

 

というわけで、1年10ヶ月待たせただけある、捨て曲なし、充実したアルバムに仕上がっております!シングルが多いんで、しょこたん入門用としてもいいかもしれないです。



ここでインタビュー+しょこたん自身による全曲解説が期間限定で見られるので、是非。しょこたんの このアルバムに懸けた強い想いがよくわかりますよー。


アルバム感想。⇒愛内里菜「LAST SCENE」

2010年09月17日 20時23分53秒 | 感想・レビュー(アルバム)



珍しく発売週に感想を書き上げてしまいましたー。
このアルバムはいろいろあるから、感じた気持ちを早く書いておきたいような気がして。


愛内里菜「LAST SCENE」(いろいろな想いを込めて★8点)
1. Prologue  2. GOOD DAYS  3. Sing a song  4. MERRY-GO-ROUND  5. Love me  6. TIME  7. Priority  8. HANABI  9. IN MY SHOES  10. 37℃  11. LAST SCENE  12. C・LOVE・R  (13~29.ダミートラック)  30. Epilogue(シークレットトラック)
青文字はお気に入り楽曲、青太文字は超お気に入りの楽曲
公式サイト    全曲試聴はこちら(アルバム特設ページ)


うーん。
なんというか、ラストアルバムらしいアルバム、ってことなんだろうなー。これが。

前作「THANX」はギターがギュインギュイン鳴ったロックっぽい曲もあったりしてアップテンポの方が多い印象でしたが、今作では一転して落ち着いた雰囲気になり、ピアノを取り入れたしっとりめのサウンドメイキングの曲も多くなって。1曲目はいつもアップテンポでしたが今回はバラードだし。歌詞のほうもこれは引退を意識して書いているんだろうなーと思わせる曲が何曲もあって、「ああ、愛内さん、引退するんだな・・・」という実感を持てるというか、感慨深い思いに浸れるという意味では、凄くいいアルバムなのかもしれない。

ラストシングルの「HANABI」はまさにラストシングルに相応しいドラマティックな大傑作バラードだし、タイトル曲「LAST SCENE」では感情込めまくりのボーカルが胸にグッとくるし、ラストの「C・LOVE・R」の大団円的な終わり方もいいし、最後の最後に隠しトラック「Epilogue」があって、実は1曲目とラストの曲名つながりはしっかりやってくれていた、というのも心憎い仕掛け。この流れはすごくいいなぁ。

全体的に歌詞が詰め込み気味だったり、初期の頃にあった変な譜割りが復活しているのも、最後だから伝えたい言葉を思いっきりブチ込んだってことなんだろうなと思うしw

とまぁ、ファンとしては引退前のラストアルバムということで、いろいろと浸れる部分があって良いです。









ですがー。 

 


んー。



ああもういいや、ハッキリ言っちゃえ。愛内さんのアルバムにしては、曲の出来が凄く微妙です!
いや、悪くはないんですが、バラードが多すぎなんです今作。僕の基準でカウントするとシークレットトラック含む全13曲中、8曲がバラード。さらに言うと派手なバラードが「HANABI」くらいしかなくて、あとは良く言えば味わい深い、悪く言うと地味なタイプのバラードが多いんですよね。
そこがラストアルバムらしい部分でもあるし、さっき書いたとおり感傷に浸るにはいいのだけれど、引退とかそういう感情抜きで「愛内里菜のニューアルバム」として聞くと、物足りないんだよなぁ。
今までのアルバムはアップテンポメインで、必殺バラードを1曲以上は仕込んでおいて、アルバムならではの地味なバラードも数曲収録、という構成のやつばっかりでしたからねー・・・。

その辺、ラストアルバムでもあえてラストアルバムっぽく作らなかった三枝夕夏 IN dbとは対照的だなーと思ったりする。


まぁ、いろいろ評価が難しいアルバムかなーと思います。人によって愛内さんへの思い入れもそれぞれ違うだろうし(僕は「Deep Freeze」「START」に思い入れがあるからこう感じるのかもしれないなぁ)。ラストアルバム、そして引退って言葉の重さも改めて実感。

 

 



最後に。
ラストアルバムなのにブックレットに「ファンクラブ会員募集中!」って書くのはどうかと思いますw
せっかく"引退の思いを詰め込んだラストアルバム!"って銘打って作り上げたのに・・・w