今回はタイヤに荷重を与えx軸、y軸、z軸に作用する力、
x軸及びy軸回りに作用するモーメントに付いて計算式を考えてみます。
計算条件は下図の様にします。
(注) 図は説明用のため設計検討はしていません
力センサのコネクタ位置を基準に距離L離れたタイヤ中心に加圧力を加えます。
力センサの測定値は説明図の様に加圧位置がL離れた場合、モーメントが作用し入力値 = 出力値となりません。
よって、計測器側でキャリブレーション(校正・調整)を行い入力値 = 出力値とします。
ここで言うキャリブレーション作業は、ドラムの加圧指令に対してドラムの加圧力が補償されている事を確認し、
距離Lにより力センサの測定値に誤差が生じた分を校正します。
但し、この作業ではタイヤに見立てた剛性の有る治具を使い測定します。
実際の測定ではキャリブレーション作業とは別に、ホイールのオフセット量の違いにより距離Lが変わる為、
タイヤ+ホイールAssyの仕様毎に補正係数を割当て測定を行う場合も有ります。
では其々の力とモーメントの式を考えてみます。
注1) 力センサの測定信号(電荷)には(✛)と(-)が有り各軸の符号を揃えて配置します。
注2) 4個の力センサから出力した各軸の測定信号は、サミング(合算)BOXを通りチャージアンプへ入力します。
カタログでは式 F(x₁+x₂) は、サミングBOX内で力センサ①と②のⅩ軸方向の測定信号を合算した事を意味しますが、
式を表す便宜上の説明でそれぞれ個別に合算しても結果は同じです。
力の式は下記の通りです。
x軸 Fx = F(x₁+x₂) + F(x₃+x₄) ・・・①
y軸 Fy = F(y₁+y₄) + F(y₂+y₃) ・・・②
z軸 Fz = Fz₁ + Fz₂ + Fz₃ + Fz₄ ・・・③
モーメントの式は下記の通りです。
x軸 Mx = b・( Fz₁ + Fz₂ - Fz₃ - Fz₄ ) ・・・④
y軸 My = a・( Fz₂ + Fz₃ - Fz₁ - Fz₄ ) ・・・⑤
①の式を使い計算をしてみましょう。
【条件】
1.普通乗用車の車両総重量:W = 1700 kg ・・・プリウスクラスを想定
2.タイヤ1本当たりの負荷重量:Wt = 1700 / 4 = 425 kg
3.ドラム加圧力:F = 425 kg x 9.8 = 4165 N
・・・実際はタイヤサイズに対する動的負荷半径や車両特性に合わせて決定される事が多い、
ここでは単純にタイヤ1本当たりの負荷重量とします。
4.タイヤを加圧した状態でドラムを回転させてタイヤの状態が安定した処で測定します。
残念ながら測定データを持ち合せていませんので勝手な数値を割り振ります。
Fx₁ = 1010 N
Fx₂ = 1150 N
Fx₃ = 1005 N
Fx₄ = 1000 N
Fx = (1010 + 1150 ) + (1005 + 1000 ) = 4165 N
この様に測定値の符号に注意しながら計算をして行きます。
実際の測定では、例えばFxに付いて加圧力【イコール】とはなりません。
ホイールのハブ穴に対するタイヤ外周面の振れが大きい部分は反発力が増加しますし、
高速回転になればドラムとの摩擦によるタイヤ内圧の上昇に伴い測定値は増加します。
今回は各軸に作用する力やモーメントの計算式に付いてお話ししました。
間違い等ございましたらご教示願います。
x軸及びy軸回りに作用するモーメントに付いて計算式を考えてみます。
計算条件は下図の様にします。
(注) 図は説明用のため設計検討はしていません
力センサのコネクタ位置を基準に距離L離れたタイヤ中心に加圧力を加えます。
力センサの測定値は説明図の様に加圧位置がL離れた場合、モーメントが作用し入力値 = 出力値となりません。
よって、計測器側でキャリブレーション(校正・調整)を行い入力値 = 出力値とします。
ここで言うキャリブレーション作業は、ドラムの加圧指令に対してドラムの加圧力が補償されている事を確認し、
距離Lにより力センサの測定値に誤差が生じた分を校正します。
但し、この作業ではタイヤに見立てた剛性の有る治具を使い測定します。
実際の測定ではキャリブレーション作業とは別に、ホイールのオフセット量の違いにより距離Lが変わる為、
タイヤ+ホイールAssyの仕様毎に補正係数を割当て測定を行う場合も有ります。
では其々の力とモーメントの式を考えてみます。
注1) 力センサの測定信号(電荷)には(✛)と(-)が有り各軸の符号を揃えて配置します。
注2) 4個の力センサから出力した各軸の測定信号は、サミング(合算)BOXを通りチャージアンプへ入力します。
カタログでは式 F(x₁+x₂) は、サミングBOX内で力センサ①と②のⅩ軸方向の測定信号を合算した事を意味しますが、
式を表す便宜上の説明でそれぞれ個別に合算しても結果は同じです。
力の式は下記の通りです。
x軸 Fx = F(x₁+x₂) + F(x₃+x₄) ・・・①
y軸 Fy = F(y₁+y₄) + F(y₂+y₃) ・・・②
z軸 Fz = Fz₁ + Fz₂ + Fz₃ + Fz₄ ・・・③
モーメントの式は下記の通りです。
x軸 Mx = b・( Fz₁ + Fz₂ - Fz₃ - Fz₄ ) ・・・④
y軸 My = a・( Fz₂ + Fz₃ - Fz₁ - Fz₄ ) ・・・⑤
①の式を使い計算をしてみましょう。
【条件】
1.普通乗用車の車両総重量:W = 1700 kg ・・・プリウスクラスを想定
2.タイヤ1本当たりの負荷重量:Wt = 1700 / 4 = 425 kg
3.ドラム加圧力:F = 425 kg x 9.8 = 4165 N
・・・実際はタイヤサイズに対する動的負荷半径や車両特性に合わせて決定される事が多い、
ここでは単純にタイヤ1本当たりの負荷重量とします。
4.タイヤを加圧した状態でドラムを回転させてタイヤの状態が安定した処で測定します。
残念ながら測定データを持ち合せていませんので勝手な数値を割り振ります。
Fx₁ = 1010 N
Fx₂ = 1150 N
Fx₃ = 1005 N
Fx₄ = 1000 N
Fx = (1010 + 1150 ) + (1005 + 1000 ) = 4165 N
この様に測定値の符号に注意しながら計算をして行きます。
実際の測定では、例えばFxに付いて加圧力【イコール】とはなりません。
ホイールのハブ穴に対するタイヤ外周面の振れが大きい部分は反発力が増加しますし、
高速回転になればドラムとの摩擦によるタイヤ内圧の上昇に伴い測定値は増加します。
今回は各軸に作用する力やモーメントの計算式に付いてお話ししました。
間違い等ございましたらご教示願います。
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