閑古止利

感じていること

2020/03/04

2020-03-04 | 日記
 握り雛から次第に自由造形のようになってきた。施設側としては、私に丸投げで、とにかく流行りのアールブリュット(生の芸術と言われ、障害者アートと言われるものの華とされる)のようなものを造って欲しいようだった。
施設側とは、三、四回話したが、充分な熱意は感じなかった。担当職員との、今後の方向性や、基本的な事業哲学を協議する会議の開催も打診したが、職員も忙しくて、結局、会議はひらかれないままだった。

 実際の作業としては、次第に進化して、非常に価値ある芸術品も幾つか出来てきた。それは、はじめのうちは、私の穴窯で、私が焼いていたことにもよっていた。もちろん、障害者の方たちが造る作品のカタチがよくなければ、いくら焼きが良くても、芸術レベルにはならないけれど。
 なにもわからないまま、始めたことだが、アート作品を造っているときに、普段の作業では見せない、楽しげな表情を見せる人もいて、私としても、嬉しい場面はあった。
そのようにして、何回か回を重ねていった。
やがて、県に、国民文化祭と、障害者文化祭が回ってきた。
施設で造った作品も県立美術館に陳列されるという栄誉を頂いた。障害者の親御さんたちも、我が子の意外な才能を見て、嬉しく感じたことは、私の耳にもとどいた。

いいことづくめのような感じになっていた。
         (続く)


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