四季舞彩

季節が舞う彩りをお届けします

学び舎「こころの風」三話

2008年10月19日 | 学び舎「こころの風」
>そんな子供たちの心の中はどんな思いなのか・・・わかりますか?』

そう聞かれたとき 返す言葉もなかったが、
Mにはドキッとする言葉だった。

ものごとが理解できる時には
両親がいて裕福ではなくとも愛情いっぱいに育ててもらった様子は
今でも、はっきりと想い出せる。
朝目覚めると、台所から朝食の用意をする母の様子が伝わってくる
家族揃っての朝食は幸せな一日の始まりである

父や兄弟を送り出す優しい母の声
学校から帰ってくると 兄弟のおやつが公平に用意されており
なんだろう・・・?とおやつ入れを開く時は楽しみの一つであった。
父が帰ってくると家族そろって楽しい夕飯の団欒が始まる
寝るまでの出来事は ごくごく当たり前の我が家の日常姿であった。
話は横道にそれましたが、

O君は施設に預けられた時の幼児の頃を語ってくれた。
当時、大学生の音楽クラブが定期的に訪問して生伴奏で
のど自慢をした頃の懐かしい想い出を聞かせてくれた。
歌手のように生バンドで唄えることは当時の学園児の間では
とても楽しみな想い出でとして強く残っていたそうだ。
それが・・・間もなく断ち切れてしまった。


初めて施設の学園を訪れた時 学校から帰ってきた子供達に迎えられる
こんにちは!こんにちは!元気な挨拶の声が飛び込んでくる。

なんて礼儀正しい子供達なのだろう・・第一印象だった