16年産の生産者価格(JAなどに出荷した場合)が、12,000円(60kg玄米税込)という数字が出ています。
特に、東北地方の場合、冬の生産物が少ないですから、米に対する依存度が大きいですね。
日本の米作りは、軒数で言えば、90数パーセント兼業農家です。
日本の田舎は、昔からの「ムラ社会」が生きていて、共存社会であり、共同社会。皆と同じようにすることが善であり、人と違うことを行うことは、喜ばれません。
米の改革は、日本の田舎社会のありよう、そのものを変えてしまうので、簡単には進められませんでした。
東京や都会から地方へのお金の還流という点で、昭和30年代、40年代までは大きな仕組みとして良かったのだと思います。
食管法の改革が進まず、米パニック後に食糧法になり、自由化が進んできました。
しかし、価格が維持されれば、改革は進みませんね。
そういう意味で、16年産の12,000円ショックというものは相当なものがあります。
なぜかと言えば、生産コスト削減を真剣にやってこなかった生産者は、原価を割ってしまうからです。 特に、規模拡大した専業農家ほど打撃が大きいことは言うまでもありません。
兼業農家はどうかと言うと、農業以外の兼業が一層厳しい状況になっています。
厳しくないのは、公務員関係の人だけで、民間は給与は下がる、ボーナスは有るだけで有難いという状況ですからね。
結果どういうことが起きているかと言えば、直売が増えています。
当然といえば、当然ですね。
コイン精米所の精米が確実に増えている現実をみればよく解ります。
又、生産現場も確実に変わってゆく予感があります。
それは、生産を担っている方々の高齢化です。
きっかけは、農業機械の更新、買い替えの時ですね。
現実問題として、兼業の稼ぎを農業につぎ込むのは、ナンセンスだと若い世代は主張するようになるでしょう。
年金を農業に入れている人もたくさんいますが・・・。
どちらにしても、生産現場も流通現場も大きく変わってきていることは確実のようです。
12,000円ショックはこれからジワジワ来るでしょう。
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kamedas
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