市川稔の米(マイ)情報

経営者は不安

30代の若い経営者が来社されました。

コメ関係のビジネスを生産地で経営しています。

生産地なので基本はその地域やその県で収穫されたコメの取扱いが大半です。

買い子(農家から現金で玄米を集める人)さんから買う玄米を積む。

農家の庭先をまわって玄米を買い集めるのは相場がすごく重要になってきます。

強みはキャッシュで支払うことや庭先渡しなので農家からすれば便利で楽なことでしょうか。

品種と等級がしっかりしていればよい。


JA概算金からいくら上乗せするか?

需要と供給の関係で相場は決まってきます。


一般米の話しですが、全農が概算金を昨年と比較すると大幅に引き上げたので産地相場は上昇した。



「こんな値段で買って大丈夫でしょうか?」


そこは、ある大口の業務用に白米を出しています。

大幅値上げしてもらわなければ大赤字になる。

そもそもかなり安い価格のことが問題なのだが。

しかし、大口の業務用はそれが常識だ。


「よその状況はどうでしょうか?」

「今後の見通しはどうでしょうか?」



米の世界も他の世界と同様で、

昨年の常識や判断が今年も通用するとは思えない。

逆に昨年の常識が判断のじゃまをする。



経営者というものは常に先を見越して手を打たねばならない。


それにはあらゆる角度から物事を見る目を養わなければならない。


冷静に判断する胆力を持たなければならない。


「右往左往してはならない」



どこにわが社を置くか?


存在領域


ポジション



外的要因を受けにくくしておくこともすごく重要でしょう。



相場の見通しは当たることもあるし外れることもある。


それでは博打になってしまう。



相場に頼らない経営が大事。


米農家も米会社も同じ。


制度や補助金に頼らない経営が大事。


経営者は常に不安なもの。


それが普通です。


いろいろお話しさせていただきましたがお役に立てたかどうか。

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