ずっと前に購入したものです。
葉隠(はがくれ)とはwikiを参照ください。
本は葉隠(セブンネット)
「武士道と云ふは死ぬ事と見つけたり」
という有名な言葉があります。
この意味はのちに譲るとして。
葉隠の一節に次のものがあります。
若きうちはずいぶん不仕合せなるがよし。
不仕合せの時くたぶる者は、役に立たざるなり。
この一節にグッとくるものがあり。
以下、著者の解説文です。
「葉隠」の記録者、田代甚基(つらもと)が、「奉公人(藩の侍。今でいえばサラリーマン、勤労者か)の禁物、してはならなぬものはどんなものでしょうか」と聞いたらしい。
常朝がは言下に
「大酒、自慢、傲り(おごり)なるべし」
不仕合せの時、不遇の時には心配はいらない。
ちと仕合わせの時に、この三ヵ条が危ない。
いろんな人の周辺を見てみよ。仕合わせな人間はやがてそれに乗り切って、自慢、奢りがついて散々見苦しくなっている。
それゆえ、人は苦を見た者でなくては、根性がすわらない。
「かわいい子には旅をさせよ」
「若い時の苦労は買うてでもせよ」
と俗にいう。
現代の若者はどうなのか。
不遇の時にくたばるのはしょせんそれまで。
若い者ばかりの心得ではない。
別のところで常朝は「奉公人に疵(きず)のつく事一つあり。
富貴になりたり事なり。
逼迫(貧しくて苦労すること)にさえあれば、疵はつかざるなりと説いている。
実に奥深く含蓄のある内容です。
日本の歴史は経済的には貧しさの歴史でもありました。
現在は一気に豊かになって二代目か三代目というものでしかない。
ドル換算でGDPは世界3位。
一人当たりGDPは世界16位くらいですが、人口1億以上の国は9位のアメリカしか上にいません。
上位は人口が極めて少ない国ばかりです。
司馬遼太郎の代表作のひとつ小説「坂の上の雲」
「まことに小さな国が、開花期をむかえようとしている」
というのが書き出しであります。
NHKドラマでも冒頭のナレーションで俳優渡辺謙が語ったので記憶の方も多いのではないか。
まことに小さい国は経済的には世界でもトップクラスの豊かさになってしまいました。
(今は小さい国ではありません。大国です。その自覚が国民に薄い。)
しかし、
人々の心は不満ばかり。
なんか間違っていないかい?
人間、自分の努力ではなく恵まれていたらそれなりの教育が必要。
今年還暦になる小生の時代に先輩年代からよく聞いた言葉。
「子供にはあんな苦労はさせたくない。」
これは逆なのです。
子供を甘やかして育てたら一人前になりません。
深い愛情があるからこそ厳しく育てるのです。
厳しいという意味は子供に贅沢はさせないということ。
学校に人間育成の教育を求めてはいけません。
教育はあくまで親の責任です。
学校は学問を教えてもらう場と割り切ればよい。
これから子を持つ親に勉強してもらいたい。
それにしても、
大酒、自慢、傲りなるべし
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