市川稔の米(マイ)情報

得意と失意の時

小生の本棚の中に貴重な一冊がある。

「越川春樹」さんという方が書いた「人間学言志録」という本だ。

1984年11月に第1刷発行。手元にあるのは1992年第5刷。おそらくこれが最後と思われる。

ある、著名な経営者に紹介していただいた。

小生は絶版になる寸前に買い求めることができた。


ネットで調べてみたら・・・

アマゾンにありました。

ビックリです。

これは貴重な本であると小生は思っている。

越川春樹先生とは①

越川春樹先生とは ②

その、

「人間学言志録」の一節を紹介したいと思います。



得意と失意の時

人は得意の時は口数が多く、失意の時は態度が動揺して落ち着きがない。これは皆修養が足りないことをあらわすものである。

人間は、逆意(失意)の時に遭うと、しょげて心が動揺しやすいが、そうした時にも惑わず泰然として運命に処してゆくのが、実は学問修行である。
荀子に「君子の学は通(栄達)の為にあらざるなり。窮して困しまず(くるしまず)、憂えて意衰えざるが為なり。禍福終始を知って惑わざるが為なり」とあるのは、それをいっているのである。

明末の碩学(せきがく)、崔後渠(さいこうきょ)の「六然」に次のような名言がある。

自ら処する超然
自分自身では何事にも捕らわれずに居る

人に処する藹然(あいぜん)
人とは気持ちよくつきあう

有事には斬然(ざんぜん)
何か事件が起こったときはきっぱりする

無事には澄然(ちょうぜん)
無事の際はすみきって居る

得意には澹前(たんぜん)
得意のときにはあっさりして居る

失意には泰然(たいぜん)
失意のときはどっしりと落ち着いて居る



この「六然」は勝海舟始め古来、座右銘として尊重するものが多かった。





今日のような有事の際にリーダーは見直すべきことだろう






国のトップ、都道府県のトップ、市町村のトップ、大企業のトップ、中堅企業のトップ、中小企業のトップ。

およそ、リーダーとは孤独なもの。

判断、決断をしなければならない。

凡人には難しいことかも知れないが、知識として知っておくことも重要なこと。

少しでも近づけるようにしたいものです。

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