市川稔の米(マイ)情報

コイン精米所からTPP米問題考えると・・・

コイン精米所は全国に2万台ともいわれています。

正確な数字は知りません。

発祥は茨城とも栃木ともいわれています。

米の産地、まわりが田んぼというところからボツボツ始まりました。

国内の米がTPP参加でどうなるかなどトンチンカンな議論があります。

国内米生産は主食用で800万トン強。

農協が米集荷、流通支配している幻想がありますが実態はまったく違います。

全農へ販売委託する米は300万トンを割り込む。

農協が直販する量は増えていますが、これは商社の台頭が大きい。(与信の問題など)

規模の大きな米農家は販路自分で開拓しているところが多い。

小生の会社でも取引先はそういう農家直が大半です。


米生産流通ですが、実は「売らない米」というのがたくさんあるのです。

都会に出ている息子や娘、あるいは兄弟や親せき。

そして自家消費分。

(3世代、4世代同居の農家の自家消費分は大きい。山形のある農家は年間1000kg消費するそうです。偉いのは中米(網から落ちた玄米を選別した粒の小さな米)を食べている。)

農家は圧倒的に兼業農家が多い。

専業農家は44万戸くらいでしょうか。

野菜や畜産、花卉などは専業農家の生産比率が圧倒的に高い。

米だけに絞ると兼業比率が高いのです。

年1回の生産物だし、田んぼにあるのは4か月強。

半年は田んぼ遊んでいます。

機械化が進み、いわゆる肉体労働ではありません。

高齢化が進むということはお年寄りでもできるということを意味しています。


農水省 基本データ



売らない米、いわゆる縁故米は安定した生産流通があります。

生産地にしか無かったコイン精米所が消費地に増えました。

小生の会社ではコイン精米所の販売もかなりやりました。

直営で6ヶ所運営もしています。

毎月100円コインが大量に集まります。


このブログの検索も「〇〇コイン精米所」というのが毎日あります。

〇〇とは地名です。

ネットでコイン精米所を探しているわけですね。


府中の卸売センターに設置したコイン精米所も利用が増えてきました。

そこにある

というのを認識してから利用につながるまで時間差があります。

経験では2回秋を越すと利用が増えます。



日本最大の精米所は「コイン精米所」です(笑)


TPPの米問題は生産して販売し、それで生活、それが仕事という専業農家を論ずるべき。

そこに直接支払の所得補てんをすれば現状のばら撒きより効果あり費用もずっと少なくできる。

中山間地、地域の景観を守るという環境問題的なものは別の議論が必要。


売らない米の生産コストなどあまり意味がないと思うのだが・・・。


コイン精米所は米問題の実情をあぶりだす鏡のようだ。

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