市川稔の米(マイ)情報

コメ取引相場

業界人以外はご存じないことだが、米販売会社が新たにコメを仕入れようとすると法外な値段になっている。

大震災の影響も大きく影響しているものと思われる。

三陸沿岸部にはコメ倉庫もかなりありました。
津波で流された玄米も多い。

避難区域に指定されている福島県の浜通りの一部にも玄米がひっそり眠っている。
その数8000トンもあるらしい。

民主党政権になって、農業政策、中でもコメ政策については価格維持政策から転換し「直接所得補償」政策へと舵を切った。

それ自体は悪いことではないと思うが、金額が大きすぎる。

他の農産物や他産業との整合性が取れない。

価格維持政策はやらないと言っておきながら、他の目的で積んであった基金を使い22年米を買い上げた。

その後に震災が来た。

震災後、東北の物流がストップした。買いだめも発生し小パニックが発生。

西から東へ大量のコメが動いた。

正常とは違う動きがあった。

穀物というものは需給が数パーセント狂うだけで価格は乱高下する性質を持っている。

先物取引市場が出来ればリスク分散できるのだが。

新米が出揃うまでの7月、8月、9月にもう一波乱。

販売するコメが足りない会社がたくさん出てくる。

株と同じでまだまだと思うと足元掬われる。


冷静に判断すれば総量(一部の品種は足りないこともあるが)としてはある。

新米が収穫されれば一年分在庫が出来る。

報道によれば23年産は約4万ha過剰作付けとか。

政府は上限いっぱい約100万トンも積んでいる。

エサ米として買った22年産米もある。

エサに22年米使うこともあるまいに。


小売価格5割上昇、

卸価格3割上昇、

どちらかそういう状況になれば政府米を放出する。

今はまさにそういう状況。


高値追いは危険。

スポット取引価格を目安にしてはいけない。


目先で動くのではなく長い目で物事をみることが大切。

売り手も買い手も継続取引が基本だと思う。

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