市川稔の米(マイ)情報

市場隔離と規模加算

穀物は一年に何度も収穫できるものではない。

コメも例外ではない。

ワインのように年度により価値が出るようなら別だが、新米が出ると古米になって市場価値は下がってしまう。

余談ながら、
小生は新米穫れたてより最低でも冬を越したコメの方が美味くなると思う。
会津のある農家はビンテージ米として毎年古米を送ってくれる。新米と比較して欲しいと。そのビンテージ米は美味い。

過剰傾向のコメ需給。

それが相場下落の一因であると。

社団法人米穀安定供給確保支援機構という長ったらしい名称の団体があり、新米を19万トンほど緊急に買い上げるという。

そもそも違う名目で集めた金だ。

へぇ~、いろいろあるんだなぁというのが小生の感想。

日経新聞記事はこちら

相場下落を下支えするためのことだろうが。

集めた19万トンものまともなコメを数年後エサ用にするとか。

これで相場は上がるのだろうか?

あまり期待出来ないと思う。



エサ米を作ろうと思っていた農家も数年後にはアウトになる。
だって、エサ米ジャブジャブになるから。



もうひとつ。

政府は農家戸別所得補償に規模加算を上乗せすることを決めた。

規模拡大の分につき、反(10a)あたり2万円上乗せするという。

主業農家、大規模農家だけでなく、規模拡大するすべての販売農家対象とするようだ。

小生は主業農家や大規模農業生産法人に限定するべきだと思うが。

朝日新聞

産經新聞

日経新聞

みな、TPP参加を睨んでと書いている。

まったく笑ってしまうね。

予算請求しておきながらTPP参加しなかったらどうなるのだろうか?

政府の方針は横浜で総理がスピーチしたようにほぼ参加の方向で進んでいる。

議員という特殊な職業は選挙という洗礼を受けないとなれない。

正しい考えと、選挙で有権者の支持を受けるというのはイコールでない。

もっとも、正しいと思う意見がいろいろあり、それらを自由に述べることができる社会というものは素晴らしいものだという前提はあります。



それにしても、農家戸別所得補償政策の予算が8千億になるという。

その後1兆円にもっていくそうな。

コメ生産者価格で販売部分はどれくらいか?

仮説

主食用玄米で820万トン生産
全農販売320万トン(およそ)
JA販売、農家自主販売を200万トンとしてみたら。
それでもあと300万トンある。
無償提供、縁故消費、農家消費の数字はどのくらい?

コメに使う金額は1980億円とか。

生産を支えることは大事だが、消費が減ればどうしようもない。

販売用のコメの割合は?

コメ生産で生活を支えている農家の数は?

コメ専業農家はたったの15,000戸と云われている。




国内市場はどんどん小さくなります。
日本人の平均年齢が毎年「加齢」しているからです。

15歳以下の人口。
15歳から60歳の人口。
60歳以上の人口。
65歳以上の人口。
75歳以上の人口。

人口の「塊」である団塊世代。
1947年から1949年の3年間が一番多い。
今年で言えば63歳から61歳。

定年退職後の消費パターンはどう変わるか?



日本人の平均年齢上昇は食料の絶対量も減るのです。

これから減る速度が加速します。

景気が悪いから売れないのではありません。

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