市川稔の米(マイ)情報

プライシング(2)

価格というものは難しいもので

最終小売する価格は特に価格戦略やプライシングという特別な考えが必要であります

それとは別に、

2024年産の玄米取引価格が混迷を深めています

JAに出荷する割合は地域によってかなり違います
共計といって、完全委託販売は販売後、共同計算で経費差引いて生産者に精算されます
ずっと先のこと
1年後とか

近年はJAも一発買取価格を決めて買う場合もあります

農協新聞によれば



JAが全農に出さないで販売する場合もあります


JA集荷で共計の場合、秋に支払うものを概算金といいます

通常の年ではこの概算金が目安になるのですが、今年は様相が違います
(あまりに市中相場高いので)

収穫が早い地域、早場米とかいいますが、そういうところに「買い」が集中して高値で取引されています

千葉の集荷業者に聞いたら、その地域では野球に例えると7回の裏くらい

もう終盤戦に入りました

千葉コシ、置場税別1俵(玄米60㎏)26,500円、26,000円で取引されているそうです

もう終盤戦です

前年の2倍近い価格です

さすがにこれは異常ではないかと思うのですが、実際に売る米が無い会社は買いに入るわけです


消費地での米パニックは徐々に鎮静化してきました

スーパーにも早場の新米が少しづつ並ぶようになりました

高値での販売

問題はこれからです

5㎏で昨年より1,000円も高くなって、需要はどうなるか?

買いだめした消費生活者も多い

この後、小売はばったり売れなくなるでしょう

業務用はそうはいきません

コンビニのおにぎり、弁当に使う米
給食で使う米、レストランチェーン、寿司チェーン、牛丼チェーン、持ち帰り弁当チェーン、そしておむすび専門店も
一気に3割、5割高くなった米使えるか?

ざっくり、消費は家庭用6割、業務用4割くらいでしょうか


2024年、米生産者は特別ボーナスと言いましょうか、すごい収入増になります

年数パーセントづつ価格が上がるというのが一番良いのですが、今年みたいに5割増みたいになると後が心配です

2023年産の米が足りなくなった原因の大きなひとつ

それは精米歩留まりがかつて経験したことがない低さだったこと

出入りの米糠回収専門業者の担当と話していたら
「ヌカの重さ」が例年と全然違う
純粋のヌカだけでなく、砕米というかそういうものが含まれている

仮に700万トン(玄米換算)消費したとして、2%歩留まり悪ければ14万トン、3%なら21万トン

小生見るところ、3ポイントは低下しているのでそれが米不足の最大の原因だと思う


さて、今後の相場どうなるか?

連日、いろいろな人から連絡あります

「今後どうなるのか?」

パターン1 米出揃えば下がる
パターン2 秋の相場でそのまま、値下がりしない
パターン3 消費不振で来年の夏に下がる
パターン4 2024年端境期に米不足してもっと上がる

他にもあるかもしれませんが、みなさん戦々恐々としています


プライシング2でありました




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