市川稔の米(マイ)情報

コメの価格 決め方

昨日、12月5日に行われたコメ価格センターでの入札。

なんと一般新潟コシヒカリ(BL)が玄米60kgあたり前回より2837円も上げて札入れたところがあるとか・・・・

なんじゃこれは。

1俵19609円!

誰が買うの売るの?
まったく話にもなにもなりませんね。

政府が34万トンもの新米をお買い上げ。
倉庫にしまってしまうから?
その内の4割を新潟と秋田の2県で占める。


わたしに言わせていただければ、

価格の決め方が根本的に狂ってる。

こんな価格、もちろん瞬間風速的な価格だが相場として一人歩きしてしまう。
だれも買えないよ。

一旦下がった販売価格が原料相場暴騰しまして・・・
それで卸売り小売の白米価格上げられますかいな。


この問題も、

そもそも論から始めないといけない。

国内コメ生産量800万トン(玄米)以上あり、そのうちJAなどが集荷したコメがどれほどあるのだろうか?

収穫した玄米を検査に出した数量を見ればわかる。

平成18年産の検査数量

平成19年産11月15日現在速報

水稲うるちでみると

H18 477万トン
H17 504万トン
H16 477万トン

H19も500以下でしょう。

検査を受けない米が300万トン以上もあるのですよ。

販売しているのと同じくらいでは???

ようするに、販売米というのは生産量の4割くらいにしか過ぎない。

農業生産額で米代占める割合が大きいのは北陸3県です。
水田に適した地域であり逆に言うと他の農産物が作りにくい。

小生は何度も言っていますが米問題は地域問題という側面が大きいのです。
北海道、東北、北陸で生産量の約50パーセントを占める。
ここが一番米問題が大きい。

価格は市場(マーケット)が最終決めるのであって価格をコントロールすることはすでに出来ない状態になっていることを知って欲しい。

300万農家のうち米価格が下落して食えなくなる農家がどれだけの数いるのでしょうか?

ほとんどが農業外収入で生活している「農家」でしょう。

困っているのは主たる職業を農業にしているところ。
そういうプロ農家を支援しなければいけないというのが小生の考えです。
プロ農家を支えるコストの方が価格維持政策よりずっと安くあがる。
(直接支援という意味)



価格維持政策の後には悲惨な状況が待っている。




米卸、米販売会社、米屋は支援してくれない。
これも大変な状況です。
これは別の機会に。

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コメント一覧

市川 稔
米価格センターは機能していない
杉村さん、paiさん、まめ犬さん、後田さん

コメント有難うございます。

それぞれ深い想いのコメントですね。

米価格センターで米価格の指標を決めるには無理があると思っています。

詳しくは書けませんが関係者で作為的に相場を作ることも可能です。

後田さんの言う、

集落営農のこと、
補助金のこと、
小農、小商のこと、
おもしろいですね。
的をついています。

後田
趣味の農家は物乞いするな
農協の営農指導員が言っていた。
「もう65歳以上の生きがい米作り農家と集落営農の話をするのはいやだ」と

補助金目当てにいやいや形だけ「集落営農」の要件に合うように整えたが
結局は個人で好きにやりたいので、いっこうに共同化が進まない。

サラリーマンから見れば甘えだと思うんですよ。
気の会わない上司、同僚と一緒に仕事をしなければならないなんてことは会社員ならよくあることでしょ。
自社が窮すれば吸収合併もある。

一番わからないのは、なぜ「小農切捨て」だけ叫ばれ補助金が出て、「小商(個人商店等)切捨て」が問題にならないのか。

国土保全、景観保持なんてのはていのいい言い訳ですよ。
だって、専業農家の更なる規模拡大や異業種の農業参入があれば維持できるわけでしょう。

ただ山間地の保全問題だけは、国が関与して保持しなければならないとおもいますが。
だって山間地に魅力を感じて住み、農林業を営もうなんて若者が今後増えるとはおもえないから。

まめ犬
所得保障の仕組み
オープン価格という理由で入札ベースを使っていることに問題があるかもしれません。

農家は入札価格以下で取引しているし、個々の経営リスクを無視して都道府県単位で一元化しているから、疑わしくも見える。

将来に向けて専業を育てるとしても、オーダーメード型の支援であるべきと思います。
pai
センター価格やコメ検査
コメ価格センターの落札価格などはニュース報道でも使われていますが、
まだまだ、関係者で操作して作為的にしているような価格でしょうね。

数年前に台風連発の不作で1年だけ突出した価格グラフが統計で残ってますが、
店頭などでの実感では、そういう印象は無かったと思いました。

10数年前の大不作で緊急輸入した時でも、それほどの食料不足感は無かったはずです。
消費の現場で言えば、そうなります。
コメ以外の食料は十分にあったから、輸入など不要だったかもしれないです。
(しかし、輸入しなければ、次の年からコメ消費ガタ落ちだったかもしれないが)

http://www.japan-rice.com/outline/outline-sokuhou-cont.html

http://www.japan-rice.com/news.html

日本農業に関することは、一般の人にわからないこと、というより、
わかりにくい話が多過ぎでしょうね。
検査米/未検査米の話なども、その一つです。
コメの検査の映像自体は、テレビでもよく映ったりするから、
わからない/わかりにくいというほどでもないはずですが、
昔の自主流通米(ヤミ米という言い方も並行してあった)の話みたいに、
実際に行われてることは、おかしな話と言われることにもなりかねません。

検査の実態にしても、目視のような旧態依然のやりかただけでなく、
科学的な検査を全面的に導入すべき時代でしょう。
コシヒカリBL問題は、科学的な遺伝子検査の話も含んでいます。
何を検査しているのかを、納税者である国民の皆さんに理解してもらってる段階とは、
とうてい言えないでしょう。

味覚センサーのような機器でも、美味しいコメの領域までは難しいけど、
不味いほうをはじくくらいはできたはず。
果実生産や選果場のような現場では、センサー利用も効果を上げています。

所得保障のような税金投入政策を持ち出したいなら、
ちゃんとわかりやすい説明の仕組みも必要ですよ。
それができないなら、いっぺん潰れて夕張みたいに再建団体方式で、
きちんとやり直してもらうほうがスッキリしていいです。
私は、今の段階で日本の農家への所得保障などを持ち出しても、
本当に効果があるかは疑問だと思っています。
税金投入の点では、農業地帯に従来から多く回されている予算を、
やり方を変えるだけで、実質的な地方間の資金の流れや予算規模の変化があるとは言えないですし。
従来から多額の予算が日本農業に注ぎ込まれているのに、
上がった成果は、食料自給率低下という逆の成果だとういうのでは、
納税者は納得しないでしょう。
コメ生産はどんどん低下しているのに、これからさらに税金投入の話?、
これだと、同じ農業分野の他の人からも異論が出るでしょう。
他産業だったら、リストラして撤退のために資金が必要なので、
やむをえず資金の用意をお願いしますの段階に相当しますから。

きちんと説明できる仕組みや実態の整備は、国際化時代には不可欠です。
曖昧にしているままでは、日本に不利な条件で国際ルールが決まってしまって、
大きく国益を損なうでしょう。
負け組の地域が日本全体の足を引っ張らないためにも、
ちゃんとやってもらうことも必要です。
本当に必要な支援は、最終的に行われるでしょう。
しかし、本当に支援が必要な段階かどうか、
支援しなくてもいい部分を隠していないかどうか、
ちゃんとわかるようにしないとダメなんです。
世の中、そんなに甘くないはずですから。
杉村 敏夫
同感です
http://www.subaru25.com
同感!
もう断末魔状態ですね。
開いた口がふさがらないとは、このことでしょう。
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