市川稔の米(マイ)情報

コメ・需給の変化より

コメは需給調整を国がやり都道府県、市町村に振り分ける。

生産調整は実に約4割に上る。

そして、生産者には多額の所得補償もした。

農地の基盤整備事業などにも過去より多額の税金を投入してきています。

コメを取り巻く公務員も国家公務員と地方公務員の数を合わせたら膨大な人数になる。

JAの職員も膨大な人数だ。

数字は列挙しないが、要するに一般市場の商品ではないということ。

国民全体の平均年令が上昇していることも要因で消費量は毎年微減。

生産は抑制しているものの過剰感あり。


3・11はこの世界も変えた。

宮城、福島、岩手の3県だけでやられた農地が約2万ha。
大半が水田だろう。

作れなくなった面積分を県内、県外に配分し生産してもらう。
おおむね8割位だろうか。

保管していた玄米が津波でやられた。

上記3県で約1万トンくらいだそうだ。

いきなり1万トン隔離と同じことなのでこれも大きい数字。

また、原発事故の避難区域(半径20km)に保管されている玄米がおよそ8千トンほどあるそうな。

この玄米の処理方法は決まっていない。

ということは隔離されたと同じ。


こういう直接的原因や間接的要因、そして思惑もあるのだろうが玄米相場が高騰している。

販売するコメがなく「買い」に入れば相場が高いということです。

別の見方をすれば、

売り先の決まっていない玄米は少ないということ。

この時期(5月後半)に売り先が決まっていないとすれば大変。

スーパー、コンビニ、大手外食、中食などチェーンストアは年間使用量をおおむね提示して安定供給というか安定取引をするものだ。

要するに浮遊玉が少ないということであります。

小生の会社では特別な生産者の特別なコメを仕入販売することを特徴としています。

おおむね年間の数量を決めて取り組みます。

カッチリ、ピッタリ切り替わるということは出来ません。

足りないか余るか。

それを最小限にするためにいろいろ販売の工夫をします。


一般市場と異なることをやってきたしこれからもそうする予定。

なぜか?

相場に振り回されないようにするためです。

作る人、生産者も同じ。

目先の利を追い続けていたら先が見えなくなります。

お客様も居なくなります。


同じ土俵にあがってしまってはだめ。

違う土俵で相撲をとる。

相場に振り回されないしましょう。

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