最盛期、東京都内に12000軒はあったろうという街の寿司屋は3000軒くらいではなかろうか?
そんな中、全国にファンを持つすごい海苔問屋があります。
弊社で販売もしくはおむすびに使用する「焼き海苔」は1社のものだけ。
20年以上前からの取引です。
寿司海苔問屋田庄さんです。
弊社はおむすび屋展開している中で、米と並び重要な食材のひとつ。
おむすび事業の責任者と一緒に訪問し、改めて海苔とはなにか、海苔の生産、流通、加工のことなど勉強してきました。
昔は東京湾の一部は海苔の養殖場でありました。
羽田地域には2000軒ほど、大森地域には1200軒ほど海苔養殖している家があったそうです。
田庄さんの本店前は川が流れていて、そこに船が停留してあり、海に出たそうです。今ではその川も蓋がしてあり昔の面影はありません。
当時の船を再現した模型を見せていただきました。
羽田地域でのメインの漁場は現在の羽田空港ターミナルのあたりだそうです。
感慨深いものがありますね。
海苔の養殖が出来なくなり陸に上がった。
皆さん、いろいろな職業に転職したが、自分は海苔の販売を手がけることにした。
それは東京オリンピックの年。
昭和39年のことでありました。
海苔の収穫は寒い時期(11月中旬から2月頃まで)です。
その時期に自社で使用する海苔を海苔養殖産地より一年分仕入れて冷凍倉庫に保存。
社長のお話は実に興味深いものでした。
海苔は人間が養殖しているといっても自然相手のもの。
天候や海の具合で変わってしまう。
検査員が検査した海苔ですが、海苔屋の目利きはそれぞれ異なるそうです。
印象に残った言葉。
「数字には置き換えることができないから良いのだ」
数字で選別すれば誰でもできる。
それができないから良いというわけであります。
そこには自信があります。
また、オリジナル性を出せる要素があるということです。
焼き海苔にするには、冷凍庫から出した海苔を乾燥させてから焼きに入ります。
焼き方にも企業秘密(笑)がありオリジナル性があります。
高級海苔であり、値段も高い「田庄の焼き海苔」は一般用の贈答需要がすごく大きい。
家庭用のものも販売しています。
全国にファンがいます。
弊社のおむすび用は特別にしてくれています。
(平成22年3月現在16店舗で使用)
海苔は自然相手の生産なのでその時によって変わります。
そのブレを最小の範囲にする努力もされています。
国産の美味しい海苔も米と同様大切にしたい。
社長のお話で一番印象に残ったもの。
それは、
「常に一回限りの取引という心構えだ」
という言葉です。
言わんとしていることは、いつも買ってくれる、注文あるのがあたりまえという慢心を諌めるものだと小生は解釈しました。
一回一回真剣勝負。
このくらいでよかろうなどという安易な気持ちでは商品作らないし出さない。
現に、不作で良い海苔を買い付け出来ない場合は、こんなものしかないがそれでもよろしいかと聞いてから出すこともあると言っておりました。
本物を追求する姿勢に弊社との深い繋がりを感じたのであります。
家庭用の焼き海苔は、きゅうさんチェーンでも、おむすび屋姉妹店でも販売しています。
ネットでの購買はこちらからも。
弊社も一緒に頑張って行きます。
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