街の中心街の空洞化が深刻になったからです。
人口が増えない、逆に減る中で、大型商業施設や病院を郊外に作ったらどうなるか?結果は一目瞭然ですね。
先日も宮崎でその光景を目撃しました。
日本最大級のSCが商圏人口30数万人のところに出来たのです。
(全部の人口がそれだけという意味です)
売場面積約77千坪、駐車台数約4千台の規模で、テナントは勝ち組の専門店ばかりです。
消費額が増えない中で、年商300億円近い商業施設が新規開店すれば、当然他は減るわけです。
強い者が生き残り、弱い者は淘汰される。競争社会とはそういうものだという考えもあるでしょうが、結局、街そのものをダメにしてしまう可能性があります。
街を構成する要素とはなんでしょうか?
アメリカの流通産業の視察に日本の関係者は多く行きました。小生もその一人です。
まだ、生活そのものが貧しい時代に、生活をエンジョイするアメリカ人の姿にあこがれを感じていたのでした。
詳しくは書きませんが、アメリカと日本では「生い立ち」や「成り立ち」が決定的に違います。
歩く範囲、自転車で動く範囲、クルマでも近所という範囲。
そういう「界隈」にこそ、楽しみ、喜びがあるのが豊かな生活ではないでしょうか?
日本も規制緩和で、大型商業施設の建設を認めてきましたが、そろそろ歯止めが必要です。
年間休日も大幅に増やすべきです。
大型店は、1月1日~3日まで営業禁止。
そうすれば、日本の正月の風景が戻ってくる。
今は、元旦に大型商業施設に遊びに行くことがフツーになってしまいました。
家族の団欒がなくなってしまうのです。
そして、全国に出来たコンビニエンスストア。
24時間営業は禁止。
営業時間は午前7時から午後11時まで。
どこでもそうなっていれば、同様の競争条件です。
少しは、不便なことがあっても良いと思う。
病院の郊外化も問題です。
病院の利用者は、お年寄りが多いわけです。
郊外に行くということは、クルマで行くことを意味しています。
電車やバスで行きやすい街の中心街にあれば、そのついでに商店街も行きますが、郊外であれば、人の流れが変わってしまいます。
規制に対する考えを明確にするべきでしょうね。
「強化する規制と緩和する規制」
ようやくそういうムードが出てきた。
このような議論が真剣に行われることは良いことだ。
(郵政の民営化とか、公団、特殊法人の民営化、開放などとはまったく異なる視点なので念のため。こちらは多いに進めるべし。)
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市川 稔
湘南の星
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