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「光化学スモッグ注意報が発令された」と放送がありました。これって何のことですか?
放送を聞いたら、どうすればいいですか
そうですね。夏の暑いときなどに、多くのみなさんが「光化学スモッグ注意報が発令されました。」 という放送を聞いたことがあるのではないでしょうか。埼玉県は注意報の発令日数がとても多い県なんですよ。
光化学スモッグ注意報が発令されたら、目がチカチカするなどの健康被害にあわないように、
(1) 屋外での激しい運動は避ける、
(2) 目などに刺激を感じたらすぐ屋内に入る、
(3) 乳幼児、お年寄り、病弱な人は特に注意する、
などを心掛けてくださいね。
それでは、これからもう少し詳しく説明しましょう。
光化学スモッグとは?
「光化学スモッグ」とは「光化学オキシダント」の濃度上昇によって空気に「もや」がかかる現象のことです。
図1に表したように、自動車や工場からの排気ガスなどに含まれる窒素酸化物と、塗料や接着剤などに含まれている揮発性有機化合物が、太陽からの紫外線を受けて化学反応を起こすと 「光化学オキシダント」という物質ができます。この濃度が高くなると、遠くの山やビルが「もや」がかかったように見えにくくなったりします。この「もや」が光化学スモッグです。 このスモッグ(smog)という言葉は、煙(smoke)と霧(fog)からイギリスで作られた合成語です。
「光化学スモッグ注意報」は「光化学オキシダントの濃度が高く、その状態が継続すると認められることを知らせる注意報」のことで、健康被害を受けないように注意する必要があります。
図1 光化学スモッグの発生のしくみ
身体にはどんな影響があるの?
光化学オキシダントの影響を受けやすいのは、外気に直接触れる目や呼吸器です。主な症状としては目の痛み、咳、気分の悪さなどが挙げられますが、 まれに重症化すると呼吸困難、手足のしびれ、めまい、頭痛、発熱、嘔吐、意識障害などの症状を引き起こすこともあります。身体影響には個人差が大きいので、 周囲の人たちが何ともなくても自分だけ症状が表れる可能性もあります。幼児、子供、病弱な人、特にアレルギー性の結膜炎や喘息などの持病がある人は一層の 注意が必要です。
万が一症状が出たときは、屋外での激しい運動は避け、目を洗ったり十分にうがいをしたりして、なるべく窓またはカーテンを閉めた屋内で休みましょう。症状が回復しないときは、早めに医師の診察を受けましょう。
光化学オキシダントの影響はマスクなどでは予防できません。光化学スモッグ注意報が発令されたら、外気に触れないよう屋内で過ごしましょう。そして、注意報が解除になったときにも発令時と同様に放送等によってお知らせがありますので、屋外での用事はそれまで我慢しましょう。