航空救難団 (よみがえる空)

航空自衛隊、航空救難団。

これまでも航空祭ネタで何度か書いたとおり、この救難団、そして救難団に所属する
パイロットや救難員（メディック）こそ、陸海空自衛隊員の中でもっとも肉体的、精
神的苦痛を強いられる環境下で行動しています。
それは、荒れ狂う海で難破した艦船の乗員救出であったり、雪崩の危険性のある雪山
での遭難者救助であったり、はたまた離島で発生した急患の輸送であったり。
また、状況によっては過酷な条件下で患者に応急処置を施すこともあります。

海や山の知識を持ち、あらゆる気象に精通し、人体と外科手術の知識をもあわせ持つ。
航空救難団員は、いわばエリート中のエリートなのです。



そんな彼らを題材にしたアニメが、１月よりスタートしました。
と書いてるこの時点で、すでに第４話までが放送されていますが。。。

それが　よみがえる空～RESCUE WING～
　　　（番組ＨＰ　空自航空救難団ＨＰ）


久々にいたっきいの好きな“地味で現実的なアニメ”です。


話の内容を書いてしまうとネタばらしになりますのでそこは伏せますが、描写の細か
さは航空ファンの視点から見ても納得できるものです。

ストーリーに登場する救難捜索機U-125A、救難ヘリコプターUH-60Jのレジスター
（機体の登録番号）も実在のもので、最近のアニメらしくリアルなＣＧでその迫力を
余すところなく再現しています。

どのくらいリアルか、アニメのオープニングの映像と、いたっきいが実際に撮影した
ものを比較してみます。

　
　▲アニメのU-125A　02-3017号機（小松救難隊）

　
　▲実機　02-3014号機（新田原救難隊）

　
　▲アニメのUH-60J　38-4578号機（小松救難隊）

　
　▲実機　68-4564号機（百里救難隊）

　
　▲実機　78-4567号機（新田原救難隊）こんな迷彩もある

　
　▲アニメのUH-60J　38-4578号機（小松救難隊）

　
　▲実機　68-4564号機（百里救難隊）

　
　▲アニメのUH-60Jコクピット（お札は軍民問わず標準装備）

　
　▲SH-60のコクピット（米海軍第５空母航空団：CVW-5）

　
　おまけ：小松救難隊隊舎の看板
　獅子の頭の「六」は、第６航空団の意味

リアルですね～。

ロボットモノのアニメのようについているだけ無駄な手足を派手
に振り回したり、ミサイルが無限に飛び交うわけではありませんが、
救難員たちの良きパートナーとしてこれらの機材が地味に活躍します。

整備や補給の手間などもしっかり表現されていて、“整備の合間に飛んでいる”精
密機械の実情も垣間見ることができます。

しかし、このアニメの救難機はあくまでも脇役。
主役は救難隊員と、彼らをとりまく周囲の人々です。


救難飛行隊は、過酷な環境下で人命救助を行うという、困難で崇高な任務を担っ
ているにもかかわらず、世間の認知が低い部隊です。
もっとスポットがあたって当然だと思っていましたので、このアニメはいいところ
を突いてきていると感じます。
てか、レスキューものはトレンドですかそうですか。

今後、救助の現場で厳しい二者択一を迫られたり、心を鬼にして任務をこなすよう
なシーンが出てくるかもしれません。

これからの展開が楽しみです。


























　　　　・・・実は隊員不足に悩む自衛隊の

　　　　プロパガンダアニメ

　　　　だったりして・・・