その月の周りで一匹の鯨が泳いでいる
「月にも海があるのか」
位置的に鯨は宇宙空間を泳いでいることになるのだが僕はそんなことを想う
突如、月面の陰影が妙に鮮明になり僕の眼前に迫った
「海の痕跡」
そう想った次の瞬間、鯨は寂しき魚の老魚となり
宇宙に漂う沼の水面に顔を出し、静かに地球を見詰めていた
大きな、大きな月がその沼を、老魚の背中を照らしていた
「あそこには何もかもある」
ここで目覚めた
痛いほどの孤独がそこにはあり
美しくて幻想的で非現実的な夢であった
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