朝から快晴、帰省中のN君を山歩きに誘った、
「小さな島だけど山は深い、山に入り本筋から外れたりすると、何処にいるのか判らなくなったりする
それに、夫々の沢や山には地名があり、気味の悪いいわれがある場所もある
(長五郎の沢の奥にある木を伐ると赤い血を流すとか、北内野の沢に子供がさらわれた話、等々)
一人で山に入ると現実を超えた奇妙な感覚に囚われたりするときがある..........。
ばばの足が達者な時はばばに引き回されるように藪をこいだものだが
最近のばばは杖の先で山を指し示すだけ、山が深い海に思えたりする............。」
今日は二人なので怖いもの知らずだ、沢から山の峰を目指しての山登りだ
途中、細い道がついていて、その道にはヤギの糞に似たころころが落ちていた
どうやら島に数十頭はいると言われている鹿の糞のようだ...この道は獣道だった
どうやら美味しい物は鹿も大好きみたい
昨年採り残しておいた山ニンニクは食べられてしまったようだ...ざんねん
迎えてくれた淡く明るい春色のかわいい花々...
ちょろちょろと流れる小さな沢、その沢の苔むした緑の岩と対をなすイチゲの白
美味しそうなワサビ群生、その花はまだ蕾がち..今が食べ頃かしら
青紫にピンクのグラデーション...
午後、N君はS丸に誘われて夕食の亀の手捕りの手伝い
亀の手は波を被る岩裾近くの岩のすきまにある
「ざいごもん」のN君にはうねりが残った海は大変だったようだ
収穫量をえらい違いだけど、うまそうなデカイのはN君の分だ
船を据え上げる手伝いは慣れたもんです