高齢でそれなりにそれなりの義母と、
糸巻きをしてきました。
義母は私の織りの師ですが、もう織りはやめて久しく、
日常の全てにたくさんの手を借りて暮らしています。
すっかり何にもできなくなっているのかと思いきや、
巻き始めた私に、片手、両手と差し出した義母は、
もつれをなおし、糸を繰りだし、
しっかりと以前の義母の表情でした。
100gを巻き終えました。
織りのご本を見せたところ、こちらには興味を示さず、
また元の顔に戻っていました。
二人で呼吸を合わせて、小一時間のことでしたけれども、
リハビリの可能性を感じずにはいられません。
ただ、義母の回復、義父の幸せ、
家人の願い、私の願いが、
ひとつの方向を向いているとは限りません。
それでも、とても充実したひとときでした。