満足度:★★★★【4.0点】
序盤の伏線回収が見事で、且つ上質な作品。
◆
理想のフラワーショップを開くという夢を実現すべく、
ボストンにやってきた若き女性リリー(ブレイク・ライブリー)。
そこでクールでセクシーな脳神経外科医ライル(ジャスティン・バルドーニ)と
情熱的な恋に落ちる。
幸せで穏やかな日々を過ごす二人だったが、リリーを大切に想うライルの愛は、
次第に望まぬ形で加速してゆく…。
<Filmarks>
◆
そもそもだが、地元シネコンで、この手の作品を上映すること自体めずらしく
いつもなら、大作映画やファミリー層をねらった作品や邦画オンリーなのだが
いくらブレイク・ライブリーが有名とはいえ、まだまだ一般的にそこまでの認知はない。
では、どうして?ということになるわけだ。
これが、すこぶる上質で元となった原作本が全米ベストセラーとなっていることと
実際に鑑賞して言えることは、テーマが《DV》ということで啓発活動の一環として
配給会社宣伝マンから劇場支配人への猛プッシュか、またその逆なのかは知らないが
多くの民に伝えなければいけないという想いを感じてしまったところだ。
そこで本作、冒頭から現職市長だった父親の葬儀から始まっていて
リリーは、参列者を前に弔辞を読み上げようとメモに目を落とすが、白紙のまま。
亡き父の愛情を語ろうとするところで言葉に詰まり、そのまま壇上から降りてしまう。
(事前準備しろと言われたのにしてなかったんか、ガサツな女ですか)←と想像。
だが、実はしっかり理由があった。
生前の父親は母親へDVを繰り返し、それがリリーのトラウマとなっていたこと。
亡き父への愛情など微塵も感じてなかったという現実。
そして、後に出会うこととなるイケメン脳神経外科医との恋はトラウマから解き放たれ
順風満帆なラブストーリーとして一本の作品として完結できるくらいだった。
しかし、このイケメン脳神経外科医もリリーの元カレを知ったのを機に豹変していく。
ティーンエイジャー時代の元カレとの出会いエピソードこそ半端なく涙物で
「こんなことある?」とツッコミたくなるが、日本昔話によくあるパターンのひとつ。
しかも、離ればなれになってから偶然再会したことで、リリーは心中穏やかでなくなる。
イケメン脳神経外科医の不安定な生活に心身ともに折れそうになったリリー。
そんなときに、救いの手を差し伸べたのが、この元カレだったという話。
いや~、これは期待以上の出来だった!
★4.5でもよかったんだけど、それだと『グラディエーター2』の上かよ!となるし
ここは、ジャンルも違うし★つけるのも微妙に悩みましたよ(苦笑)
◆
【今週のひと言】
・ブレイク・ライブリーの女子高時代は別の女優だったこと後半で気づいた(遅)
大人になった元カレを見て「あ、もしかしてリリーも別人?」って感じ。
・向かいの空き家の窓から侵入しゴミ箱から残飯を漁る華奢な男子を見て、
翌日その窓の下に食料と寝袋を置き、走って大きな木の陰に隠れる女子高性リリー。
これ見て真っ先に、1989年の牧瀬里穂の傑作CM《JA東海》を思い出したわ(笑)
・エンタメ映画のように警察沙汰になるようなDVではない部分が逆にリアル。
・リリーが最後にイケメン夫に言い放つ言葉が的を得ていて勉強になりそう。
・「ふたりで終わらせる」の意味や序盤の伏線がきっちり回収される。
・ブレイク・ライブリーって特に好みではないが主演映画にハズレが少ない。
『アデライン』『ロストバケーション』この辺りから。
-------------------------------------------------------------------------------------
監督:ジャスティン・バルドーニ
脚本:クリスティ・ホール
音楽:ロブ・シモンセン、ダンカン・ブリッケンスタッフ
出演:ブレイク・ライヴリー、ジャスティン・バルドーニ、ジェニー・スレイト
『ふたりで終わらせる/IT ENDS WITH US』
序盤の伏線回収が見事で、且つ上質な作品。
◆
理想のフラワーショップを開くという夢を実現すべく、
ボストンにやってきた若き女性リリー(ブレイク・ライブリー)。
そこでクールでセクシーな脳神経外科医ライル(ジャスティン・バルドーニ)と
情熱的な恋に落ちる。
幸せで穏やかな日々を過ごす二人だったが、リリーを大切に想うライルの愛は、
次第に望まぬ形で加速してゆく…。
<Filmarks>
◆
そもそもだが、地元シネコンで、この手の作品を上映すること自体めずらしく
いつもなら、大作映画やファミリー層をねらった作品や邦画オンリーなのだが
いくらブレイク・ライブリーが有名とはいえ、まだまだ一般的にそこまでの認知はない。
では、どうして?ということになるわけだ。
これが、すこぶる上質で元となった原作本が全米ベストセラーとなっていることと
実際に鑑賞して言えることは、テーマが《DV》ということで啓発活動の一環として
配給会社宣伝マンから劇場支配人への猛プッシュか、またその逆なのかは知らないが
多くの民に伝えなければいけないという想いを感じてしまったところだ。
そこで本作、冒頭から現職市長だった父親の葬儀から始まっていて
リリーは、参列者を前に弔辞を読み上げようとメモに目を落とすが、白紙のまま。
亡き父の愛情を語ろうとするところで言葉に詰まり、そのまま壇上から降りてしまう。
(事前準備しろと言われたのにしてなかったんか、ガサツな女ですか)←と想像。
だが、実はしっかり理由があった。
生前の父親は母親へDVを繰り返し、それがリリーのトラウマとなっていたこと。
亡き父への愛情など微塵も感じてなかったという現実。
そして、後に出会うこととなるイケメン脳神経外科医との恋はトラウマから解き放たれ
順風満帆なラブストーリーとして一本の作品として完結できるくらいだった。
しかし、このイケメン脳神経外科医もリリーの元カレを知ったのを機に豹変していく。
ティーンエイジャー時代の元カレとの出会いエピソードこそ半端なく涙物で
「こんなことある?」とツッコミたくなるが、日本昔話によくあるパターンのひとつ。
しかも、離ればなれになってから偶然再会したことで、リリーは心中穏やかでなくなる。
イケメン脳神経外科医の不安定な生活に心身ともに折れそうになったリリー。
そんなときに、救いの手を差し伸べたのが、この元カレだったという話。
いや~、これは期待以上の出来だった!
★4.5でもよかったんだけど、それだと『グラディエーター2』の上かよ!となるし
ここは、ジャンルも違うし★つけるのも微妙に悩みましたよ(苦笑)
◆
【今週のひと言】
・ブレイク・ライブリーの女子高時代は別の女優だったこと後半で気づいた(遅)
大人になった元カレを見て「あ、もしかしてリリーも別人?」って感じ。
・向かいの空き家の窓から侵入しゴミ箱から残飯を漁る華奢な男子を見て、
翌日その窓の下に食料と寝袋を置き、走って大きな木の陰に隠れる女子高性リリー。
これ見て真っ先に、1989年の牧瀬里穂の傑作CM《JA東海》を思い出したわ(笑)
・エンタメ映画のように警察沙汰になるようなDVではない部分が逆にリアル。
・リリーが最後にイケメン夫に言い放つ言葉が的を得ていて勉強になりそう。
・「ふたりで終わらせる」の意味や序盤の伏線がきっちり回収される。
・ブレイク・ライブリーって特に好みではないが主演映画にハズレが少ない。
『アデライン』『ロストバケーション』この辺りから。
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監督:ジャスティン・バルドーニ
脚本:クリスティ・ホール
音楽:ロブ・シモンセン、ダンカン・ブリッケンスタッフ
出演:ブレイク・ライヴリー、ジャスティン・バルドーニ、ジェニー・スレイト
『ふたりで終わらせる/IT ENDS WITH US』
現時点ではNetflix配信の情報は見つけられませんけど、おそらく3か月後くらいに放映する可能性はあるでしょうね。
《DV映画》ですけど、露骨な暴力というのは控えめな印象でした。
いろいろ伏線回収とか「そういうことか!」ってなりますのでお薦めです。