「宮崎正弘の国際情勢解題」 令和三年(2021)9月15日(水曜日)弐 通巻第7053号 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ インドがガンジー記念館を「ディズニーランド」(テーマパーク)に? アーメダバード住民に反対の声、モディ首相は何を考えているのか *************************************** 「無抵抗の抵抗」を呼びかけ、インドの独立運動を指導したマハトマ・ガンジー。その記念館(サバルマティ・アシュラム)がグジャラート州の州都アーメダバードにあって、多くの人々が訪れる。 2017年には安倍首相がモディ首相と並んで訪問した。グジャラート州はモディ首相の出身地だから、人一倍愛着もあり、日本企業の誘致に熱心だった。 事実、アーメダバードからムンバイへ、インド経済の大動脈を繋ぐ新幹線は日本が請け負って工事を始めている。 筆者も安倍訪印の翌年にアーメダバードへ飛んで、このガンジー記念館もついでに見学した。市内から大きな川を渡り、かなりの道を川沿いに歩く。人力車もタクシーもあるが、早朝、ホテルから歩いて一時間ほどだった(余談だが、2021年九月の豪雨でアーメダバードも各地で堤防決壊、洪水に見舞われている)。 記念館の敷地は以外に広く、独立運動の概要や、インドの近代史が写真パネルで展示されており、広い庭もあって、その奥の部屋にガンジーの蝋人形の「糸つむぎ」風景が再現されている。 平和の象徴、ガンジーの銅像はインド各地、どこに行ってもお目にかかれるが、それほどインド人の尊敬を集めている。 この記念館で意外な発見があった。売店の図書コーナーにガンジーばかりか、チャンドラ・ボーズの著作がうずたかく積まれていたことだった。ボーズとガンジーは路線対立で敵対した。長らくガンジー崇拝派はボーズを評価しなかった。 帰国後、この話を関岡英之氏にすると、「私も行きました。驚きました。近くボーズが果たした役割を論じる歴史論にも挑みたい」と言ったことを昨日のように覚えている。 関岡さんは戦争中に日本の諜報員が、東トルキスタンからインドにおける工作の跡をたどり、貴重な資料を集め、一冊にまとめたばかりだった。そのウイグル語訳がでる直前に若くして急逝されたのは惜しまれる。 さて、このガンジー記念館をインド政府は改築し、テーマパークとすることを正式決定。改築予算は180億円。近くの土地も買収し、駐車場、敷地内にはフードセンターも設置し、世界から観光客を呼び込もうという段取りだ(ついでにいえば、アーメダバードは、540日連続でコロナ感染者ゼロ)。 この動きにガンジー崇拝派が反発し「これはガンジー思想への冒涜だ」と声を挙げて反対運動を展開しはじめたのだ。 インドのような多様な価値観をほこる民主主義国家らしいが、思想的にいえば、吉田松陰の松下村塾跡地をミニ・ディズニーランドにするような暴挙だから、いったいインド政府は何を考えているのか、という批判に繋がるのだろう。 |
「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和三年(2021)9月15日(水曜日)
通巻第7052号
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
カリブ海諸国は「アメリカの裏庭」だったのでは?
中国の銀行が進出し、人民元スワップを猛烈に開始している
***************************************
タリバンのカブール制圧直後、米国が凍結したアフガン政府の在米資産は約95億ドル(約1兆400億円)。まさに汚職の伏魔殿だったことが創造される。
アフガニスタン暫定政権のムタキ外相は、世界各国がアフガンに総額10億ドル(約1100億円)を超える人道支援に感謝をしめる記者会見で、「米国は早急に凍結解除を」と発言した。
中国は三月に李克強首相出席のもとに開催された経済会議で「人民元の国際化」を主要議題とした。黄奇帆(前北京市長)が、この経済小委員会の座長を務めた。
第十四次経済五ケ年計画の策定にあたり、「双循環」の鍵となるのは人民元の国際化であり、これをBRI(一帯一路)プロジェクトと整合性を持たせて推進する。BRIを中国外交の手段とすることなどが報告された。
「双循環」なる新しいタームは、2020年7月に習近平が言い出した。
要は「中国国内の経済的大循環を主体として、国内外の双循環が互いに促進する経済の新発展モデル」という意味らしい。つまり対米関係で齟齬が露呈したサプライチェーンの強靭化や、国内消費の拡大、さらに中国からの輸出の促進などをミックスさせた曖昧な概念である。
しかし、強(したた)かな国である。
中国は静かに財政出動を外交と絡ませ、ここに「人民元の国際化」を便乗させてカリブ海諸国への浸透を図りはじめ、事態の深刻さに気づいた米国が問題視し始めている。
第一にカリブ海は「アメリカの裏庭」の裏庭と云われたのに、米国の銀行は撤退を始めている。カナダのロイヤル・バンク・オブ・カナダも七つの支点を畳んで、権利を売却した。米ドルに代替してカナダドル決済がカリブ海諸国の銀行間では増えていた。理由は國際送金システムに米国が強い規制をかけたからだった。
第二にカリブ海経済はクルーズ船などのアメリカ人観光客でブームだったが、コロナ禍以後はさっぱりとなって、キューバ観光ブームは下火となったことが代弁するようにハイチもジャマイカも、経済低迷は継続している。この隙を衝いて、カリブ海のリゾートホテル買収に中国資金が動いたこともあった。
第三にマネーロンダリングとテロリストへの迂回資金送金システムを遮断するために米加両国が規制を厳重にしたことは述べたが、これにより、むしろ國際送金のチョークポイント化した。つまり送金が米銀経由では不便このうえなくなった。「ドッド・フランク法」の成立により、米銀は「リスクの極小化」を図ってきた。
▼アメリカの銀行がカリブ海から撤退すれば、誰がその空白を埋めたか
具体的にはベリーズでは銀行口座の多くが凍結された。
ドミニカでも実際に外貨交換が難しくなっていると外務大臣が国連で不満を述べた。
アンテグアとバルバドスでは「米銀のリスク低減策はカリブ海経済を困窮化させている」と不安を述べた。
この状況に目を付けたのが中国だった。
2015年にスリナムと中国は弐国間の通貨スワップ協定を締結し、10億人民を上限に通貨交換枠を提供した。人民元送金が簡素化され、貿易は飛躍的に伸びた。このような二国間の通貨スワップ協定を中国は既に35ヶ国と締結していろ(米国は14)
ことほど左様に中国はカリブ海における米国の不在を就いて、その銀行業務の空白を埋めている格好となる。
2009年に中国とカリブ海諸国との貿易は22倍となった。それが2016年には30倍となって、中国からの輸入が鰻登り、ドルをバイパスしての国際取引である。
とはいえ、国際間で広く用いられているSWIFTの決済通貨比率は、米ドルが87%、人民元はまだ僅かに1・3%に過ぎないのが現状である。
とはいうものの、中国のエコノミスト、程誠は「上海浦東地区に國際金融都市機能を持たせるとしてきたが取引は低調だ。なぜならルールの緩和がなされていないからだ。そのうえ人民元国際化の名の下にスワップ協定で、一方的に輸出を伸ばすのは(カリブ海の輸出品は少なく、中国の出超はいずれスワップ枠拡大となる)、まさに『出血輸出』(造血金融)ではないのか)と疑問を呈している。
令和三年(2021)9月15日(水曜日)
通巻第7052号
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カリブ海諸国は「アメリカの裏庭」だったのでは?
中国の銀行が進出し、人民元スワップを猛烈に開始している
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タリバンのカブール制圧直後、米国が凍結したアフガン政府の在米資産は約95億ドル(約1兆400億円)。まさに汚職の伏魔殿だったことが創造される。
アフガニスタン暫定政権のムタキ外相は、世界各国がアフガンに総額10億ドル(約1100億円)を超える人道支援に感謝をしめる記者会見で、「米国は早急に凍結解除を」と発言した。
中国は三月に李克強首相出席のもとに開催された経済会議で「人民元の国際化」を主要議題とした。黄奇帆(前北京市長)が、この経済小委員会の座長を務めた。
第十四次経済五ケ年計画の策定にあたり、「双循環」の鍵となるのは人民元の国際化であり、これをBRI(一帯一路)プロジェクトと整合性を持たせて推進する。BRIを中国外交の手段とすることなどが報告された。
「双循環」なる新しいタームは、2020年7月に習近平が言い出した。
要は「中国国内の経済的大循環を主体として、国内外の双循環が互いに促進する経済の新発展モデル」という意味らしい。つまり対米関係で齟齬が露呈したサプライチェーンの強靭化や、国内消費の拡大、さらに中国からの輸出の促進などをミックスさせた曖昧な概念である。
しかし、強(したた)かな国である。
中国は静かに財政出動を外交と絡ませ、ここに「人民元の国際化」を便乗させてカリブ海諸国への浸透を図りはじめ、事態の深刻さに気づいた米国が問題視し始めている。
第一にカリブ海は「アメリカの裏庭」の裏庭と云われたのに、米国の銀行は撤退を始めている。カナダのロイヤル・バンク・オブ・カナダも七つの支点を畳んで、権利を売却した。米ドルに代替してカナダドル決済がカリブ海諸国の銀行間では増えていた。理由は國際送金システムに米国が強い規制をかけたからだった。
第二にカリブ海経済はクルーズ船などのアメリカ人観光客でブームだったが、コロナ禍以後はさっぱりとなって、キューバ観光ブームは下火となったことが代弁するようにハイチもジャマイカも、経済低迷は継続している。この隙を衝いて、カリブ海のリゾートホテル買収に中国資金が動いたこともあった。
第三にマネーロンダリングとテロリストへの迂回資金送金システムを遮断するために米加両国が規制を厳重にしたことは述べたが、これにより、むしろ國際送金のチョークポイント化した。つまり送金が米銀経由では不便このうえなくなった。「ドッド・フランク法」の成立により、米銀は「リスクの極小化」を図ってきた。
▼アメリカの銀行がカリブ海から撤退すれば、誰がその空白を埋めたか
具体的にはベリーズでは銀行口座の多くが凍結された。
ドミニカでも実際に外貨交換が難しくなっていると外務大臣が国連で不満を述べた。
アンテグアとバルバドスでは「米銀のリスク低減策はカリブ海経済を困窮化させている」と不安を述べた。
この状況に目を付けたのが中国だった。
2015年にスリナムと中国は弐国間の通貨スワップ協定を締結し、10億人民を上限に通貨交換枠を提供した。人民元送金が簡素化され、貿易は飛躍的に伸びた。このような二国間の通貨スワップ協定を中国は既に35ヶ国と締結していろ(米国は14)
ことほど左様に中国はカリブ海における米国の不在を就いて、その銀行業務の空白を埋めている格好となる。
2009年に中国とカリブ海諸国との貿易は22倍となった。それが2016年には30倍となって、中国からの輸入が鰻登り、ドルをバイパスしての国際取引である。
とはいえ、国際間で広く用いられているSWIFTの決済通貨比率は、米ドルが87%、人民元はまだ僅かに1・3%に過ぎないのが現状である。
とはいうものの、中国のエコノミスト、程誠は「上海浦東地区に國際金融都市機能を持たせるとしてきたが取引は低調だ。なぜならルールの緩和がなされていないからだ。そのうえ人民元国際化の名の下にスワップ協定で、一方的に輸出を伸ばすのは(カリブ海の輸出品は少なく、中国の出超はいずれスワップ枠拡大となる)、まさに『出血輸出』(造血金融)ではないのか)と疑問を呈している。
「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和三年(2021)9月14日(火曜日)弐
通巻第7051号
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異口同音「わたしは死んでいない。フェイクに気をつけろ」
アフガニスタンでも情報戦争はネット、SNS時代に
***************************************
バラダールが死んだ。
この噂はインドで広がった。タリバンの暫定政権で副首相になったバラダール、本当は首相になるはずだったのに内部の権力闘争に敗れた。その後、内ゲバは銃撃戦となりバラダールは殺されたというニュースがネットを賑わした。
インドから北上しパキスタンのSNS網でも流れたタリバン副首相死亡説は、9月13日にバラダール自身がヴィデオに登場し、否定した。
「わたしは生きているし、地方を旅行していた。死亡説は悪質なフェイクだ」と述べた。記者会見ではなく、居場所も特定されないヴィデオだから、怪しむ向きもある。
一方、「アフガニスタン政府大統領代行」はパンジシールにいる。
ガニ前大統領が国外逃亡を図ったため、旧憲法に従ってルホラ・サレー副大統領が「大統領代行」を名乗って、パンジシール渓谷に潜み、タリバンと交戦中である。
旧北部同盟の戦闘部隊は健在で、タリバンは制圧を急ぐが、ソ連も米国も落とせなかった難所だから、パンジシールは旧政府軍の最後の砦である。
そのサレー死亡説も流れた。
これもフェイクらしく、駐タジキスタン・アフガン大使のザヒール・アクバルは「サレー副大統領はパンジシールで生きている。タリバンと闘っている。またタリバンの発表でサレーの自宅から650万ドル相当の金塊が見つかったという報道もフェイクだ」と発表した。
フェイク情報が飛び交うアフガニスタン、その情報戦の高度化も刮目すべきだろう。
令和三年(2021)9月14日(火曜日)弐
通巻第7051号
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異口同音「わたしは死んでいない。フェイクに気をつけろ」
アフガニスタンでも情報戦争はネット、SNS時代に
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バラダールが死んだ。
この噂はインドで広がった。タリバンの暫定政権で副首相になったバラダール、本当は首相になるはずだったのに内部の権力闘争に敗れた。その後、内ゲバは銃撃戦となりバラダールは殺されたというニュースがネットを賑わした。
インドから北上しパキスタンのSNS網でも流れたタリバン副首相死亡説は、9月13日にバラダール自身がヴィデオに登場し、否定した。
「わたしは生きているし、地方を旅行していた。死亡説は悪質なフェイクだ」と述べた。記者会見ではなく、居場所も特定されないヴィデオだから、怪しむ向きもある。
一方、「アフガニスタン政府大統領代行」はパンジシールにいる。
ガニ前大統領が国外逃亡を図ったため、旧憲法に従ってルホラ・サレー副大統領が「大統領代行」を名乗って、パンジシール渓谷に潜み、タリバンと交戦中である。
旧北部同盟の戦闘部隊は健在で、タリバンは制圧を急ぐが、ソ連も米国も落とせなかった難所だから、パンジシールは旧政府軍の最後の砦である。
そのサレー死亡説も流れた。
これもフェイクらしく、駐タジキスタン・アフガン大使のザヒール・アクバルは「サレー副大統領はパンジシールで生きている。タリバンと闘っている。またタリバンの発表でサレーの自宅から650万ドル相当の金塊が見つかったという報道もフェイクだ」と発表した。
フェイク情報が飛び交うアフガニスタン、その情報戦の高度化も刮目すべきだろう。
世界三大信用格付会社の一つ、フィッチ・レーティングスが、9月10日に台湾の外貨建て長期ソブリン債、格付けをAAマイナスからAAに引き上げたことを発表しました。引き上げの理由とは?
また今回の発表で残念なこともありました。それはフィッチ・レーティングスが、今回は中国台湾と表記して発表したことです。
また今回の発表で残念なこともありました。それはフィッチ・レーティングスが、今回は中国台湾と表記して発表したことです。
AC通信 No.860 (2021/09/12) AC 論説No.860 呆けのバイデン、腹黒ハリス 惨憺たるアフガン総退却が終わったのが8月31日で、ニューヨークのツインタワーがテロの自爆攻撃で 崩落した911の20周年記念日の式典が昨日終わったところである。アメリカはアルカイーダ、タリバ ン、ISISと20年も戦って「栄誉ある撤退」をするかと思ったらバイデンの総退却で「国家でもないテロ」 と20年戦った相手に降参した。数千人のアメリカ国民と850億ドルの武器弾薬を置き去りにして退却し たバイデンの責任は重い。アメリカ国民を置き去りにしたのは「万死に値する」罪だ。 ところがバイデンは得意げにアフガン撤退を「賢明な決断だった」と述べ、あまつさえ「ノルマンディ上 陸にも勝る撤退作戦だった」と自慢したのである。明らかに頭の具合がおかしい。しかも日増しに募る アフガン退却の批判を逸らすため、「大統領命令で連邦政府職員全体にワクチン注射」を発表した。バ イデンは「オレは大統領だ、オレのいうことを聞け」と威張っている。既に各州でバイデンを憲法違反 で告訴する動きが出ている。国民の関心を逸らすつもりで新たな危機を作ったのだ。 バイデンは就任以来、大統領命令で危機を作り出し、危機の責任を躱すため話題を転じて新しい危機を 作り出してきた。国境問題危機、未成年者収容危機、中国の派遣進出と米国批判、ワクチン政策の失 敗、BLMとAntifaの暴動と犯罪の大幅な増加、失業率とインフレとホームレス、3.5兆ドル予算と税収 政策、Critical Race Theory(白人自虐論)、アフガン総退却、ワクチン強制命令……。 バイデンは度重なる危機について一度も改善策を考えず、嘘を連発するけれど自責や詫び言葉を述べたこ とは一度もない。これは一体どういうことなのか。バイデンが鉄面皮で恥知らずとしても度が過ぎる。 彼はどうして恥を感じないのか?なぜ間違いを直さず責任を負わないのか?、なぜ謝罪しないのか?。 側近や黒幕はどこまで彼を庇うことができるか?。 バイデンの傲慢さと鉄面皮な言動は一部はボケかアルツハイマーの兆候で、一部は呆けバイデンを操って いる側近と黒幕の見えすいた嘘(救助策)である。自分が犯した過失はすぐ忘れる。危機を迎えても翌 日には忘れてしまう。失敗が多すぎて日常茶飯事になると失敗しても謝らないし側近も慣れて見逃してく れる。側近は呆けのバイデンが失言しないようにテレプロンプターの原稿を準備し、メモを彼のポケッ トに入れておく。記者会見ではあらかじめ記者(サクラ)の質問を聞いて答えをバイデンに教えておく。 質問記者の名前と順番をメモに書いておく。 これらはみんなが見聞していることである。要するにボケだからすぐに忘れるし自責の念もない。これ がアメリカの大統領なのだ。ところが呆けのバイデンは自分がまだ大丈夫で「偉大なる大統領」を見せ つけようとして出しゃばり、失敗を国民に見せつけるのである。 ところで本来なら大統領を補佐するのが副大統領の責務だと思うが、カマラ・ハリス副大統領はこれま で一度もバイデンの手助けをしたことがないばかりか、バイデンに関わりを持ちたくないと言った態度 が明らかである。ハリスは就任以来いつも話題にならないように行動して無能と罵られてきた。 ハリスはバイデン大統領を補佐しないしバイデンの指示も無視している。バイデンが国境解放と違法入国 者歓迎政策で批判され、慌ててハリスを国境問題解決の主任に任命したが、ハリスは 何もしなかった。 メディアに批判されて一度だけグアテマラを訪問したが結果はゼロだった。ハリスは一度も国境を視察し ていないと言われ、一度だけテキサスの国境を訪問したが移民収容所を視察せず半日でワシントンに 戻った。つまり努めてバイデンを無視しているのである。 バイデンに任命されても何もしない。バイデン政権が発足してから犯罪事件の増加やコロナ感染増加、 ワクチン政策危機、国境問題に関与せず発言もしない。アフガンの総退却が起き、ISIS-Kのミサイル攻撃 で13名の兵士が死亡した時はシンガポールとベトナムを訪問して風波を避けた。彼女はバイデンが何を しても知らぬ存ぜぬで一切関与しない。彼女はバイデンの失敗を喜び、自分の出番を待っているのだ。彼 女は無能ではなく腹黒いだけである。腹黒ハリスを副大統領に選んだのはバイデンの自業自得だ。 彼女は無能ではなくバイデンの弾劾辞職を待っているのである。アフガンの総退却でバイデンの人気は下 落して39%となり弾劾の動きが活発になった。だがハリスの人気は35%でバイデンよりも低い。バイ デンを罷免して腹黒ハリスが大統領になってもアメリカは良くならない。 バイデン弾劾は始まったばかりである。アフガンに取り残されたアメリカ国民が人質になって身の代金 を要求される可能性、グアンタナモ監獄に入れられたタリバンの釈放要求、タリバンに贈呈した850億 ドルの最新武器の追及、アメリカ国内で起きるタリバンテロ。国内問題も山積している。バイデンは辞 職しないと頑張っているけれども弾劾は目前に迫っている。 |