沖縄・台湾友の会

《台湾に興味のある方》《台湾を愛する方》《不治の病・台湾病を患ってしまった方》皆んなで色々語り合いたいものです。

「台湾の声」蔡焜霖先生を偲んで 王 明理

2023-09-06 10:50:48 | 日記
蔡焜霖先生を偲んで

                           台湾独立建国聯盟日本本部
                              王 明理

9月3日、蔡焜霖さんが肺炎のため亡くなられた。
この9月14日、台北でお会いする約束をしていた。緊急入院したと伺い心配していたが、律儀な焜霖さんは亡くなる前の日にメールを下さった。「明理様 入院してから4日4夜監査の結果禁水禁食、全身に色々むすびつけられてスマホのタイプするのもままならず、遅くなり御心配おかけして申し訳ございません。一日一回面会できる時間調べてお知らせします。」 もう、そのお知らせは届かない。

心優しき純朴な青年だった蔡焜霖さんは、国民党政権による無慈悲な暴力的支配の犠牲となり、無実の罪で20歳から30歳までの青年時代を緑島の監獄で過ごした。釈放された後も、「思想犯」だったレッテル故に思うように生きられなかった。

それにも負けず、台湾の少年少女のために雑誌『王子』を創刊したこと、紅葉少年野球チームを支援することで台湾の少年野球ブームに火をつけたこと、台湾電通で手腕を発揮したことなど、様々な分野でたぐい稀な才能を花開かせた。

しかし、何といっても晩年、蔡焜霖さんが一番使命感をもって取り組んでいたのは、白色テロの事実を明らかにする転型正義の活動だった。もう二度とあのような時代が来ないように、その悲惨さを伝えようとしていた。中国と統一したらまた同じことが起きると危惧していた。体調が悪くても天候が悪くても、求められれば会合へも緑島へも足を運び、若い人たちに真実の歴史と人権について語った。「釈放されたかと思ったのに、また緑島ですよ」とよく笑っていた。

台湾で私と会う時はいつも緑島のお仲間だった郭純振さんや蘇友鵬さんや陳欽仁さんを誘って下さった。そして、よく歌を歌って下さった。どんな思いで緑島の囚人たちは歌っていたのかと思うと私はいつも涙を禁じえなかった。

2017年5月、日本に帰った私に焜霖さんからメールと共に一篇の詩が送られてきた。

「今回のご来台で一番嬉しかったのは、蘇先輩の招きでご一緒できたあの夜の集いなのですが、先輩と私が昔の歌を合唱した際、明理さんがそっと涙お拭いなさっていられていたのを目にし心打たれる思いでした。夜家に戻ってから、思いのままを書いたもの、このメールに添付しお送り申し上げます。中学生の頃は西條八十や北原白秋、島崎藤村、それに石川啄木などの詩集を読み漁り、自分の日記でも詩の真似をして書き綴っていたのですが、投獄されてから若き友たちが、書き物だけのために処刑されたのを目にし、詩心も文学への思いもすべて死に果ててしまいました。詩とよぶにはおこがましく、つたないものですが、「もう何時死んでも良い」という今の率直な心情をお汲み取りいただければ嬉しいです。」


 「心優しい君に」        蔡焜霖

青春の日 囚われの島で愛唱した歌
今老いて 友と再び歌えば 傍らで
忍びやかに涙する 心優しい君

でも あの地獄絵の日々は すでに遠く
今は若いあなたたちと
膝組み合わせ語らう幸せ

もう新しい時代が来たのですね
もう優しい日差しが
闇を追い払ったのですね

懸命に歌う声はしわがれ
テンポも外れがちなのだけれど
歌うは世代超えた喜びの歌

涙ぬぐい 一緒に歌いませんか
私たちの春のおとずれ讃える歌
バトン渡し 更なる光めざして走り続ける歌


 この素晴らしい詩に感動して、私も思わず拙いながらも返礼の詩をしたためた。

「喜びの歌を歌う君へ」

かつて君が囚われていた緑島
労働のあと
地面に寝転がり見上げた空は
青く澄んでいたでしょうか

白い雲は浮かび
流れていったでしょうか
あなたの両親のところへ
あなたの想う人の住む町へ

あなたは仲間たちと
知っている限りの歌を歌いながら
どれだけの想いを
風に乗せようとしたことでしょう

監視する中国兵の歌えない
日本語の歌 英語の歌 ドイツ語の歌
無実である仲間たちと
保ち続けたプライドと意志

波の音に囲まれ
自分たちで築かされた石垣の中で
生きていく希望を
かすかに繋いでいた日々

今こそ 伝えて
生きることの大切さを
今こそ 伝えて
自由であることの大切さを

一緒に歌いましょう
台湾の春を
これから先もずっと
自由に歌が歌えるように



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台湾の声

ミャンマーが2026年APEC」の議長国を辞退。フィリピンと交替   中国最大のハッカー秘密基地がミャンマー北部にあった

2023-09-06 10:50:09 | 日記
 「宮崎正弘の国際情勢解題」 
    令和五年(2023)9月6日(水曜日)弐
       通巻第7900号 
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 ミャンマーが2026年APEC」の議長国を辞退。フィリピンと交替
  中国最大のハッカー秘密基地がミャンマー北部にあった
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 9月5日からインドネシアで開催されたAPECで、2026年の開催地を予定しているミャンマーが政情不安定を理由に議長国を辞退した。 
 APEC議長国はアルファベット順の輪番制となっており、2026年はミャンマーにかわってフィリピンが受け持つことで合意された。

 ミャンマーではアウンサンスーチー女史の失脚と国軍の統治をめぐり「民主」派が時折デモを組織し、政情不安、治安の悪化が伝えられてきた。
 ロビンギャをバングラデシュへ追い出したことも国際的には非難に晒され、経済制裁を課せられたために離陸しかけた経済が逆戻りした。ヤンゴンを注進に日本企業は400社が進出し、工業団地まで造成したが、足踏み状態が続いている。

 そのミャンマー各地に少数民族の武装ゲリラが支配する地域があり山岳地帯のため、政府の統治が及んでいない。これまでは麻薬の基地とも言われた。カチン、カレン、シャン族や少数のモン族がいるが、一部が中国の武器で武装し、国軍を戦闘を繰り返してきた。

 ミャンマー北部にはハッカー部隊「アノニマス」の秘密基地があることは知られてきた。このハッカー部隊はミャンマー国軍の機密データを盗み、中央銀行にもハッカー攻撃をかけてきた。9月5日までの報道に拠れば、ミャンマー当局が、ハッカーの秘密基地を襲撃し、かなりの逮捕者が出ているという。詳細は不明。
 カンボジアでもハッカー基地が散在したが、これらは日本や韓国の詐欺グループが多かった。ミャンマーのハッカーは性格がことなるようだ。

台湾特捜通信 2023年9月5日 NHK朝ドラ「らんまん」

2023-09-06 00:11:53 | 日記
皆さん、こんにちは!片倉佳史です。
暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。

NHKの朝ドラ「らんまん」はご覧いただけたでしょうか。
8月の29日から9月1日までが台湾週ということで、
私が習俗監修ということで関わらせていただきました。

このドラマは植物学者・牧野富太郎をモチーフにしており、
明治29年に来台した際の逸話がストーリー化されています。

おかげさまで、多くの方にご覧いただくことができ、
週間視聴率はなんと、17.50%。
「らんまん」の週別視聴率で第一位をマークしました。
特に8月31日(木曜日)放送分の第109話は
視聴率が18・1%(関東地区)となりました。台湾好きのパワーを感じました!

この作品は牧野博士の人柄やその土地の文化に対する向き合い方、
台湾の言語や人々に対する考え方について、
非常に凝ったストーリーラインになっています。
主役の神木隆之介さんはとても勉強熱心で、
常に台湾語のセリフをつぶやいていましたし、
通訳官・陳志明役の浅井大智さん(台湾出身)も
迫真の演技を見せてくれました。

台湾南部の山中を調査するシーンがメインになりますが、
これは現地の様子をスタジオに再現しての収録でした。
週タイトルにもある「オーギョーチ(愛玉子)」との出会い、
阿里山一帯に暮らす原住民族・ツォウ族の人々との接点、
オーギョーチの学名を決めるやりとりが最大の見どころになります。

なお、製作秘話と補足・解説をオンラインサロンの週末講演でお話しました。
本来はサロンメンバー限定のものですが、
反響が大きいので、少しの期間、公開しておきます。
ご興味のある方、どうぞご覧ください。

https://youtube.com/live/vd-P_EyP788
「らんまん」の製作秘話&解説・補足

このライブ配信でもお話ししましたが、
台湾の新しい魅力として「愛玉(オーギョーチ)」が盛り上がってくるといいですね。
産地を訪ねるツアーなどもできたら、面白そうですね。


<速報>  金正恩、ロシアへ汽車で訪問、プーチンと会談へ   ニューヨーク・タイムズが米政府高官の予測として報道

2023-09-06 00:10:36 | 日記
 「宮崎正弘の国際情勢解題」 
    令和五年(2023)9月6日(水曜日)
       通巻第7899号 <前日発行>
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<速報>
 金正恩、ロシアへ汽車で訪問、プーチンと会談へ
  ニューヨーク・タイムズが米政府高官の予測として報道
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 金正恩が近くロシアを訪問し、プーチンと会談する計画があると「ニューヨーク・タイムズ」(9月4日、電子版)が米政府高官の予測として報道した。
 北朝鮮の指導者が訪ロ、訪中の場合、航空機より特別列車であり、父親もモスクワ訪問では往復弐週間の予定が組まれた。金正恩とトランプ会談では、長距離を飛べる飛行機がないため中国機の提供を受けた。

 目的はロシアへの武器供与にあるとし、金正恩は特別列車を仕立てて、ロシア東部に赴く。北朝鮮からの列車は中国遼寧省の丹東から瀋陽に直接繋がっている。
 同紙に拠れば、ふたりはウラジオストクで9月10から三日間、開催予定の国際会議「東方経済フォーラム」に参加し、そこで会談する可能性がある。会場はプーチンが肝いりの極東大學(学生数4万)。外国人の貴賓宿舎が完備されている。
 2019年の金正恩訪ロも、ウラジオだった。

プーチンは中国と北朝鮮との連携強化をはかり、さらには中国主導のBRICSに便乗して西側のウクライナ支援の絆を、中国、北朝鮮との連携で断ち切る戦略をとっており、ロシア軍のアキレス腱が弾丸不足となってきた。プーチンは砲弾、対戦車兵器を求めるが、交換条件は原子力潜水艦の技術、食料支援という。
列車の都合から言えば鉄道では不便となるウラジオストックより、ハバロフスクも候補地である。

ドローンはイランからの供給を受けており、またロシア国内の軍需産業に欠かせない半導体は中国から迂回路で供給を受けてきたとされる。

「台湾の声」処理水放出から見たチャイナリスク再び

2023-09-06 00:09:21 | 日記

taiwannokoe <melmaga@taiwannokoe.com>
9月5日(火) 8:20 (15 時間前)


To 自分







処理水放出から見たチャイナリスク再び

台湾独立建国聯盟日本本部 林 省吾

案の定、中国は福島の処理水放出問題に反発した。そして日本産食品の輸入規制を出したのも不思議ではない。それは中国の常套手段であることは既に台湾が身を以って証明済みだ。

それなのに、野村哲郎農林水産大臣は「たいへん驚いた。まったく想定していなかった」と発言した。認識の甘さに啞然とする一方、怠慢プレーと言わざるを得ない。

チャイナリスクは別に新しい言葉ではない。中国に対する経済依存度が高いほど、その国の政治や経済が中国に操られやすくなる。かつて安倍元首相の呼びかけで救われた台湾パイナップルの前例もあり、近年台湾政府は農産品の中国輸出依存の改善に注力してきた。

今年8月に中国は今度は台湾マンゴーの輸入規制を発表したが、台湾内部に対する政治的、経済的な影響は薄く、中国の「経済武器化」の手口は既に効果を失いつつある。一方、一部の日本企業は「中国夢」からの脱却に立ち遅れている。

本来、新たな輸出先探しなど、企業のチャイナリスク回避を指導する立場の農林水産省から、「想定外」という言葉が出たのは驚きだ。取り入れるべきなのは「チャイナドリーム」ではなく、「タイワンエクスペリエンス(台湾経験)」だろう。

更に、日本有事の際に、在中国の日本企業と駐在員が人質になるのは明らかだ。先日行われた日本戦略研究フォーラムによる台湾有事シミュレーションで、日本側が武力攻撃事態の認定に踏み込む際の最大の懸念点は、まさに中国にいる日本人である。

これを機に、日本の政府と民間は「脱中国」をもっと真剣に考え、実行すべきだと、筆者は一段と声を張り上げて日本人に直訴したい。


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台湾の声