沖縄・台湾友の会

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「オレもいける」と習近平氏も思った?     有本  香 

2022-02-28 14:15:57 | 日記
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「オレもいける」と習近平氏も思った?
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        有本  香 


ウクライナ非常事態宣言日本は?プーチン氏の代弁者?に 

対露制裁を発動したバイデン大統領=22日(ゲッティ=共同)。岸田文 雄首相も追随したが、ロシアは止まりそうもない

北京で冬季五輪が閉幕した翌21日、世界が一気に緊張に包まれた。ロ シアのウラジーミル・プーチン大統領が、ウクライナ東部の親ロシア勢力 が自称する「ドネツク人民共和国」「ルガンスク人民共和国」の?独立? なるものを承認し、両地域へ「平和維持」の目的でロシア軍を派遣すると 命じたからである。

米国のジョー・バイデン大統領は、ロシアによる?独立承認?を「国際法 への明白な違反」と非難。西側諸国が続々とロシアへの経済制裁を発表し たが、何とも迫力不足だ。ロシア側はこの事態に備え、すでに「大量の外 貨を準備済み」ともいわれている。日本時間の23日午前にも、バイデン 氏は新たな制裁発動を表明したが、残念ながら「後の祭り」感だけが強い。


岸田文雄首相(写真)も追随したが、ロシアは止まりそうもない

返す返すも、1月19日の「小規模な侵攻なら対応の仕方には議論を要 する」というバイデン氏の失言が悔やまれる。あれが、プーチン氏に「い ける」と思わせた。そして、一連のプーチン氏の手際や国際社会の動きを 見て、「オレもいける」と、中国の習近平国家主席も思っただろう。

本稿では、ウクライナの平和を祈りつつ、現時点までの世界の動きを「他 山の石」とすべく振り返っておく。

ポイントは3点ある。第1は「情報戦」、第2は「独立勢力」、第3は 「資源」だ。「情報戦」から見ていこう。

今回、ロシアが仕掛けた情報戦の特徴は、ウクライナ側の「戦意喪失」 を狙った国際世論の形成にあったと思う。その中で私が驚いたのは、日本 のメディアの強い「親露バイアス」である。

日本の大メディアの大半が、「親露派の多い東部では」とか、「ロシア 語を話すロシア系住民」と当たり前のように言っている。

1月27日発行の本コラムで詳述したとおり、ウクライナ東部住民の多 くがロシア語話者ではあるが、イコール「ロシア系住民」でもなければ、 ましてや「親ロシア」とは程遠い。「言語とアイデンティティーは別」で あり、むしろ「ロシアと徹底的に闘う人が大半だ」と複数の在日ウクライ ナ人が明言している。

だが、奇妙なことに、こうしたウクライナ人の声は日本のメディアに載 らない。日本メディアがウクライナ情勢を報じる際にはなぜか「ロシア専 門家」を呼ぶことが多く、彼らは、ロシアを諌めるようなことを少々言っ て自身への批判を避ける保険をかけつつも、「ウクライナはNATO(北 大西洋条約機構)加盟を諦めざるを得ない」かのような「本音」をやんわ り言うのである。結局は「プーチンの代弁者」というわけだ。

こうした親露バイアス情報があふれたためか、テレビのコメンテーター が「ウクライナ人は、なぜロシアになるのが嫌なのか?」というおバカ質 問をウクライナ人にしてみたり、ネット上にも「プーチンばかり悪者にす るな」「ウクライナは腐敗国家だ」といった声が増えたりした。「所詮世 界は『やったもの勝ち』だ」という、利いた風な他人事的な声も少なくない。

いずれも、本件が、国際法の禁じている「武力による威嚇」「力による 現状変更」であることを忘れた声。まさに侵攻側に都合のいい「世論」が 作られているといえる。

第2の「独立勢力」については本紙読者ならすぐにピンとくるはずだ。 この約10年、隣国によって?着火?されてきた「沖縄独立論」と、それ に乗る勢力の存在である。仮に、隣国がつくった「独立勢力」が、国内の 外国勢力と組んでそれなりの数を確保し、「独立」宣言をしたらどうだろ う。隣国は喜んでそれを承認し、自国軍を送る口実にするにちがいない。

第3の「資源」とは、欧州諸国が天然ガスの供給をロシアに頼っている 現状にある。「脱炭素」にかじを切ったいま、生命線である天然ガスの蛇 口を仮想敵国に握られるという、最悪の自業自得シナリオのなかで、「対 露制裁」などと言っても、迫力があるはずがない。

生産拠点や市場はもちろん、太陽光パネルから、電気自動車の原材料の 供給まで中国に頼っているわが国は、まさに欧州と相似形だ。ロシアのウ クライナ侵攻と同じシナリオで、中国が沖縄に侵攻する状況は容易に想像 できる黒未来である。


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