沖縄・台湾友の会

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英首相のキエフ電撃訪問は武器セールスだったのか   装甲車120両、対艦ミサイル。10億ドルの信用供与

2022-04-11 10:20:43 | 日記
「宮崎正弘の国際情勢解題」 
    令和四年(2022)4月11日(月曜日)壱
       通巻第7295号
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 英首相のキエフ電撃訪問は武器セールスだったのか
  装甲車120両、対艦ミサイル。10億ドルの信用供与
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 4月9日、ジョンソン英首相が突然キエフを訪問し、ゼレンスキー大統領とかたい握手、そのうえ大統領府からマイダン革命の記念の場所まで並んで歩くパフォーマンスを演じた。
しかしキエフ市民にはしらされておらず通行人はまばら、それでも、テレビカメラに向けての演技は堂々としていた。
ゼレンスキーに対して英首相は「最大の軍事的偉業」と褒めあげて、長期的な支援を言明し、英国の連帯を強く印象づけた。

 ジョンソンは追加の武器支援として、装甲車120両、対艦ミサイル。合計1・3億ドル。この武器代金なのか、英国はウクライナへ10億ドルの信用供与を世銀に保証した。すでに英国は対戦車ミサイル500基など4億ポンドの武器をウクライナに供与している。

それにしてもロシアに対して、英国がかくも強硬に、米国以上の鷹派的な姿勢を示しているのは何故なのか。無能なバイデンに替わって西側の主導権をとるつもりなのか。西欧の他の国々と異なるのは英国がロシアから原油とガスを輸入する必要がないことだ。

 英国は中国が香港の一国両制度を五十年保証するとした約束を弊履のごとく捨てた時には怒りをあらわにして香港市民に英国パスポートを与え、以後、香港からの移民を受け入れた。
対中制裁では米国と同様な歩調をとった。
 英海軍空母クィーン・エリザベスを台湾海峡に派遣し、ウィグル問題でのジェノサイド批判でも厳格な制裁措置を講じた。
中国がAIIB(アジアインフラ投資銀行)設立を公表したときは西側で真っ先に参加を表明したのが英国だったから百八十度の外交転換だった。

 英露関係はナポレオン時代からスウェーデン戦争、英露戦争と敵対関係続いたが、とくに日露戦争では日本を支援し、また日英同盟はロシア封じ込めの目的があった。

幕末にロシア艦艇が対馬を占領しようとしたおり、英国大使オールコックは武力で圧力をかけて撤退させた。徳川幕府と対峙する薩摩、長州をひそかに支援し、明治新政府が樹立されると最大の政治力を日本に行使する立場を得た。
明治新政府の軍隊装備など主として英国だった。

 義和団の乱に際して日本軍の勇敢な戦闘力とモラルの高さを目撃、これが日英同盟へと繋がる。日露戦争では英国が世界中に張り巡らした情報網、その目に見えない支援があったことが勝因の一つである。

ところが第二次大戦では日英は敵味方となり、マレー沖海戦で英海軍自慢のプリンス
・オブ・ウェールズを日本が沈め、英国領だった香港、マレーシア、インド、ビルマにおける日本軍の進撃に対してはなすすべがなく、だからこそチャーチルは打って変わってソ連と睦み合いヤルタ会談に臨んだ。

 戦後、英国はソ連委への情報漏れが絶えず、二重スパイが英国情報機関の幹部だったことに衝撃を受けた。サッチャーはソ連にゴルバチョフが登場したとき、真っ先に逢い、レーガンに「かれは話せる相手よ」と評価した。

 フォークランド戦争は徹底的に戦って領土を奪回した。湾岸、イラク戦争、アフガニスタン戦争ではつねに米国とともにあり、従ってロシアは潜在敵だった。この積み重ね、したたか外交力がある。

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