ウクライナ軍はテレグラムの使用を禁止 ＴＩＫＴＯＫとＭＥＴＡがロシアのＲＴ、スプートニクの口座を閉鎖

「宮崎正弘の国際情勢解題」　
　　　　　令和六年（２０２４年）９月２４日（火曜日）
　　　　　　通巻第８４２５号　　
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　ウクライナ軍はテレグラムの使用を禁止
　　ＴＩＫＴＯＫとＭＥＴＡがロシアのＲＴ、スプートニクの口座を閉鎖
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　ＴＩＫＴＯＫの親会社が中国のバイトダンスであり、「情報が北京に筒抜けである」として、２０２５年１月１９日までに米国企業に売却を義務づけられた。四月にバイデン大統領が署名したが、その後、ＴＩＫＴＯＫ側の動きをみていると米社へ売却する様子はない。
　ＴＩＫＴＯＫは米国でロビィ活動を展開し、また訴訟を起こして期限延期を狙い、ひたすらトランプの当選を待っている。なぜならトランプはＴＩＫＴＯＫの制限はフェイスブックを喜ばせるだけだと反対しているからだ。

　そのＴＩＫＴＯＫが、恰もバイデン政権のご機嫌をとるかのようにロシアのＲＴ、スプートニクのアカウントを閉鎖した。ＭＥＴＡのフェイスブックも同調した。ただしイーロン・マスクのＸは同調しなかった。
　バイデン政権は「ＲＴ（ロシアタイムズ）などはロシアの政治宣伝機関だ」とし、ＴＩＫＴＯＫとフェイスブックの対応は、米国政府声明に呼応したかたちとなった。ホワイハウスの制裁発表の翌日だった。ブリンケン国務長官は「ＲＴはロシアのスパイ期間だ」とも発言した。

　しかしＲＴ、スプートニクはロシアの『プラウダ』とは異なってプーチン翼賛ではなく是々非々であり、西側でも読者が多いメディアである。

　他方、ウクライナではロシアのコンピュータ通信アプリ「テレグラム」の使用を禁止した。代替の暗号通信がえられたのかどうか、しかしウクライナ軍は電力不足に陥っていて携帯電話の使用を週に４時間から６時間以内と制限されている。
　電力不足は深刻で、現在一日に６時間の停電がある。１８０００基の発電機を導入しても電力不足は解消できず、せまりくる冬の暖房は望み薄となっている。