沖縄・台湾友の会

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AC 論説No.886 荒唐無稽なバイデンの石油政策

2022-03-14 22:38:22 | 日記
AC通信 No.886 (2022/03/13)
AC 論説No.886 荒唐無稽なバイデンの石油政策

ウクライナ戦争は膠着状態で様々な情報が出ているが、状況は一進一退で停戦協議では双方の折り合い
がつかず、停戦になる見込みは薄い。今は何を書いても翌日には別の発展がある。

アメリカ国内ではプーチン批判とウクライナに軍備を提供する話ばかりで、停戦を薦める声はない。ア
メリカは自分が戦わず損害を受けないことを承知でウクライナに戦えと言い続ける。損害を被るのはウ
クライナだ。各都市がひどい損害を受け、国外に出た難民は250万人と言われている。この戦争が終わっ
てもウクライナの復興は20年以上かかるだろう。

一部の共和党員もプーチンをやっつけることに熱を上げている。グラム上院議員はプーチン暗殺を公然
と呼びかけたが、流石に国民の大反対にあった。トランプの側近だったスティーブ・バノンはテレビで
グラム議員をネオコンと批判したので、グラム議員もやっとプーチン暗殺の呼びかけを取り下げ、プー
チンは戦争犯罪人だから監獄に入れろと言い換えた。

バイデンはロシアに経済制裁を実施しても原油の輸入を止めなかったので、国内で散々攻撃されて、と
うとうロシアの原油輸入をストップすると発表した。するとたちまちガソリンの値段が高騰し、カリ
フォルニア州ではガロン6ドルを突破し、ディーゼル油は7ドルを突破したのでトラック運輸業者が悲鳴
をあげた。物資輸送の費用があがれば諸物価が上がるのは当然である。ウクライナ戦争に介入しないの
でアメリカ人の死傷はないが、国内の物価上昇で国民は悲鳴をあげている。

バイデンはロシアの原油を買わない代わり、サウジとクエートの他にイランとベネズエラから石油を買
うと発表した。ところがサウジのプリンスはバイデンの電話を受け取らなかった。バイデンは全く相手
にされなかったのだ。

イランとベネズエラはアメリカが経済制裁で石油の輸出をストップさせた国、つまりアメリカの敵国で
ある。ロシアを敵視して石油の輸入を禁止した上で、経済制裁で石油の輸出を禁止したイランとベネズ
エラに頭を下げて石油を売ってくれと言っても相手が聞き入れるはずがない。全くの恥晒しだ。

外国から石油を輸入しなくてもアメリカには石油と天然ガスを生産して国内ばかりか輸出することもで
きる。しかもアメリカの石油埋蔵量は少なくとも百年以上あると言われている。カナダから石油を輸入
するキーストーン・パイプラインの建造もバイデンが就任した第一日目にストップしたのである。

それでも国外から輸入できなくなり、石油の値段が120ドル以上になってもバイデンはアメリカ国内の石
油増産と開発を禁止し続けているのである。理不尽、荒唐無稽、どんなに説明しても納得できない。バ
イデンが国内石油の生産と開発を止める理由とは、気候温暖化と脱炭素政策でアメリカが率先して極左
翼のニューグリーン政策を推進し、世界初の石油生産をストップすると言うである。

アメリカが国内の石油を生産しなくても外国で生産した石油をアメリカで消費すれば脱炭素の効果はゼ
ロである。金を出して外国の石油を買ってアメリカ国内で使っても国内生産の石油を同じようにCO2を
発散するから気候温暖化に貢献しない。他人に汚いことをやらせ、気候温暖化と脱炭素の役に立たなく
ても荒唐無稽な石油政策を取り下げないバイデンは諸国が譴責、或いは嘲笑すべきでる。

ロシアの原油をストップし、サウジも提供を断ったので国内のガソリン値段は毎日少しずつ上がってい
る。毎日の新聞はウクライナ情報とガソリン値段のことで半分を占めている。

ガソリンの値上げをどうするかと聞かれたカマラ・ハリス副大統領は「ガソリンが高いならEV(電気自動
車)を買ったらよい」と答えて記者が唖然となった。ガソリンの値上げで悲鳴を上げている国民に新し
いEVを買えばよいとは、「貧乏人は麦を食え」よりも「パンが買えない貧乏人はステーキを食え」とい
うようなものだ。バイデンはダメだがハリスは幼稚園の子供よりダメだ。

ある民主党議員は「石油会社に対し、2017年のガソリン値段より高くなった分に50%の税金をかけ、石
油会社が払った税金の分だけガソリンの値段を下げろ」と提案した。自国生産を拒否し続けるバイデン
政策の代わりに石油会社が税金を払えと言うのだ。

これに対しある議員は、それよりも連邦政府と地方政府がガソリンにかけている税金を一時ストップす
ればよいと述べた。ガソリン税が無かったら連邦政府も地方政府も破産する。要するに外国から石油を
買わないで自国で生産するしかない、それをしないのはバイデンの責任である。

バイデンはホワイトハウスに入って14ヶ月経ったが、この一年余でバイデンの推進した政策は一つも成
功していない。しかもバイデンは政策が完全にダメと言われても改善しないばかりか、高圧的な大統領
命令でゴリ押しを続け、ダメな政策をさらに失敗させ、アメリカの破滅だけでなく世界の破滅を招いて
いる。厚顔無恥で失敗を認めないバイデン民主党は中間選挙で壊滅的な敗北を受けるだろう。それ以外
にアメリカの衰退をストップする手段はない。



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