沖縄・台湾友の会

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鍛冶俊樹の軍事ジャーナル (2021年12月20日号) *ウクライナと台湾

2021-12-20 17:50:14 | 日記
鍛冶俊樹の軍事ジャーナル
(2021年12月20日号)
*ウクライナと台湾
 ロシアが先月からウクライナ国境に兵力を集結させ続けている。現在すでに10万人を超え来年1月には20万人近くになると予想される。かつて2008年北京オリンピックの開会日にロシアは旧ソ連領のグルジア(ジョージア)に侵攻したのである。
 しかも、そのとき、プーチンは北京オリンピックの開会式に出席していた。彼は来年の北京オリンピックの開会式にも出席すると明言している。ならば来年の北京オリンピックの開会日に、やはり旧ソ連領であるウクライナに侵攻しても何の不思議もないだろう。

 ところがバイデン米大統領はプーチン露大統領との会談で「ロシアがウクライナに侵攻すれば厳重な経済制裁を科す」だけで米軍を派遣しないと明言した。かくも米国が弱腰なのには理由がある。
 実は米国が最も恐れている事態は、米国がウクライナ救援のために欧州に米軍を派遣した場合、中国がその間隙を突いて台湾に侵攻するという事態なのだ。さらにイランがこれに呼応してサウジアラビアを攻撃すれば、まさに第3次世界大戦の勃発となる。

 お正月の御屠蘇(おとそ)気分もいっぺんで吹き飛ぶような恐怖のシナリオだが、もし、こうした事態が起きた場合、米軍が対応不能に陥るのは間違いない。プーチンや習近平やハメネイにとって新春祝賀のめでたいシナリオであろう。
 もちろん用心深い3人の独裁者が今直ちに世界大戦のリスクを冒すとは考えにくい。だが年老いたバイデンに、もはや「やれるものならやってみろ」と大見えを切るだけの気力も体力もないのも明らかだ。

 バイデンがプーチンに「経済制裁だけ」と断言したのは間違いで、あの場合「あらゆる手段を取る」と明言すべきだった。そこには軍事介入の可能性が示唆されている。「台湾危機に備えて米軍を温存しなければならない」という手の内を読まれてしまったのが致命的な失敗だったと後世の歴史家が書く日が来ないことを祈るばかりである。

 25日土曜日、午後9時から伽藍みーTUBEで、トークライヴを生配信する。昨今の国際情勢や、その他の質問にも気楽な形でお答えするので、お見逃しなく!
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