沖縄・台湾友の会

《台湾に興味のある方》《台湾を愛する方》《不治の病・台湾病を患ってしまった方》皆んなで色々語り合いたいものです。

AC 論説No.862 世界諸国を骨抜きにした中国

2021-09-27 22:49:42 | 日記
AC通信 No.862 (2021/09/26)
AC 論説No.862 世界諸国を骨抜きにした中国

ミリー参謀長が敵である中国の李作成参謀長と繋がっていた事件で、アメリカの軍隊は世界最強の軍備
を持っていながら軍隊は戦えないことがわかった。しかも無能なバイデン大統領はミリーを裁くことも
辞職させることもできない。今の状態ではアメリカの軍隊は戦えないし信用できない。アメリカのバイデ
ン大統領はこれまで度重なる失策と危機を作ったのに一度も責任を負わない恥知らずである。

バイデン政権はミリーの責任を調査する気がないが共和党側は黙っていない。Ron Paul上院議員はミ
リーと李作成の通話記録を調べて「ミリーが戦争の始まる前に敵に連絡する」のが真実だったら国家反
逆罪で裁判にかけると述べた。でもバイデン政権の妨害で調査は尻つぼみになるかもしれない。

バイデン大統はのアフガン総退却は世界に恥を晒した国辱ものだが、それに続くミリー参謀長の通敵事
件は米国が「政治と軍事において世界で最もダメな国」であることを証明したのである。トランプ大統
領が「Make America Great Again」を掲げて頑張ってきたのに、バイデンは「Made America Last」
に成功したと言える。

この半年間で起きたアメリカの崩壊を一番喜んでいるのは中国である。世界諸国が中国の覇権拡張に警
戒心を高め、中国の台湾併呑と東南アジアの平和のために米英印豪のQUAD、米英豪のAUKASを形成し
たのに、肝心の米国の参謀長が敵に通じていることがわかった。諸国連合の最重要な国が敵に通じてい
るから軍事連合は機能しない。つまり中国が米国を骨抜きにしたから諸国連合が瓦解したのである。

アメリカは中国の覇権進出を防ぐ最後の砦だった。中国はアメリカを骨抜きにすることに成功した。中
国はこの四十年の間で常に世界諸国を骨抜きにすることに成功していたが、アメリカの軍隊を骨抜きに
したことで世界覇権の成功にあと一歩と言うところまで来ている。?小平の「韜光養晦」でひたすら敵
意を隠しながら世界に進出し、習近平が「戦狼外交」で世界の覇権拡張を明らかにするまで世界諸国は
一貫して中国の勝手な主張に屈服していたのである。

中国の「骨抜き政策」のもっとも良い例が台湾のラファイエット疑獄である。フランスの巡洋艦を買う
ことで2倍以上の金を計上した。ところが中国がこれに反対したら、フランスのデュマ外交部長はすぐに
中国を訪問して巡洋艦の設計図を中国に「献上」し、台湾は買ったばかりの巡洋艦の武器一切と最新の
TAVITAC(アメリカのイージスに匹敵する電子作戦系統)を中国に献上した。その上でフランスと台湾、
中国の三国の高官が台湾から分捕った15億ドルの賄賂を山分けした事件である。中国は台湾とフラン
スの武器購買に反対を表明しただけで軍艦の設計図と武器一切と膨大な賄賂を横取りしたのだ。台湾も
フランスも中国に骨抜きにされたのである。これが30年以上も前のことだ。

71年に中国が尖閣諸島の領有権を主張し出したが日本は強く反対し今でも反対している。しかし中国の
漁船や監視船が尖閣付近に進出しているのを止めることができない。中国が台湾の領有権を主張して最
近は戦闘機が毎日のように台湾の領空を侵している。台湾を防衛するならQUADとAUKUSが重要な諸国
の軍事連合となるが、ミリー参謀長が敵に内通していたら連合に裏切り者がいる事になる。

中国が南シナ海の島々を勝手に占領して埋め立てを始めた時、フィリッピン、マレーシア、アメリカは反
対したが中国は埋め立てを続け、今では滑走路を持つ軍事基地になってしまった。2010年10月にヒラ
リーが「アジア回帰」を宣言したが中国の島嶼埋め立て軍事化は続けられた。トランプは中国を敵と見
做して中東から撤退してアジアに戦力を移そうとしたが、バイデンとミリーのおかげで中国封じ込め戦
略がほとんど無効になった。中国がアメリカを骨抜きにしたからである。

日本も骨抜きされたままだ。1945年に日本が降伏した後で日本はOccupied Japa(被占領国)になっ
た。7年後の1952年にサンフランシスコ平和条約が発効し、日本は独立国となったけれどアメリカの
作った憲法を維持して新憲法を作ることをしない。中国が同意しないと言えば反対する議員が多くて新
憲法の提案さえできない。日本国の政治家が新憲法制定に反対なのだ。靖国参拝はいけないと?小平が
言ったら日本の首相は靖国参拝をしなくなった。骨抜きにされたまま70年が経過したのである。

このような現状は早急に改善しなければならない。アメリカは直ちにミリー参謀長を罷免して裁判にか
け、連合諸国との合作関係改善に努力すべきである。同時に諸国も中国の覇権拡張に対抗すべく自国の
防衛力を増強すべきである。チャーチルが嘗て言ったように、Situation is desperate but not
hopeless、事態は厳重だが絶望的ではない。但しアメリカも諸国も早急に中国の派遣拡張の抑止に取り
組むべきである。
 


ファーウェイCFO孟晩舟釈放、カナダ人との人質交換で凱旋帰国   深セン空港では「歓迎行事」。中国は「外交勝利」を喧伝

2021-09-27 22:49:11 | 日記
「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和三年(2021)9月27日(月曜日)
通巻第7066号
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 ファーウェイCFO孟晩舟釈放、カナダ人との人質交換で凱旋帰国
  深セン空港では「歓迎行事」。中国は「外交勝利」を喧伝
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 2018年12月1日だった。南米へ向かう途次、バンクーバーで身柄を拘束された孟晩舟(ファーウェイEFO)は、以後、イランへの不正送金の廉で裁判が行われ、監視下に置かれた。
 バークーバーの豪邸には連日、テレビカメラが殺到する騒ぎとなった。強力な弁護団も組織された。

 孟晩舟の足にはGPSがつけられ、外出時にも物々しいガードマン。中国は在中カナダ人ふたりをスパイ容疑とかのでっちあげで身柄を拘束し、カナダ政府に露骨に圧力をかけた。

 長い法廷闘争だったが、この間に米国はバイデン政権が成立し、7月頃から急速に中国と地下での交渉が続いていた。親中派バイデンは、トランプとは異なり、この問題では最初から軟化しせいをみせた。

 2021年9月25日、釈放と決まり、孟晩舟はただちに身支度。バングーバー中国領事館員、大使館員らに見守られてバンクーバーから中国政府差し回しの特別機に搭乗した。出発時、黒地にの白の水玉模様のワンピースだったが、深セン空港到着時には赤いワンピース。畿内で着替えて出迎えた歓迎陣に共産党の偉大さをアッピールした。恰も凱旋将軍のように振る舞った。

 国際政治的に言えば、中国は人権、民主を国是とするカナダのアキレス腱を衝いて、脅威をあたえる心理的外交戦を展開し、背後にいるアメリカとは駆け引きにでた。

 釈放決定後、中国は「アメリカの一極支配(奉行的単辺主義)は終わった。もともと法的根拠のない『事件』であり、カナダは兇悪な国家の太鼓持ちだった。しかしカナダはアメリカの51番目の州ではなかった」とした。

 中国は続けて「ファーウェイの狙い撃ちも、人権を口実に中国のハイテク企業を弱めるファイブアイズ(五眼連盟)の絆が後にあったのだ」とし、不正送金などの行為をすり替える反論を展開した。

 米国では、この一方的措置に「バイデン政権は中国に翻弄された外交で敗北した。経過説明を求める」とマルコ・ルビオ上院議員らが抗議の声を挙げた。

 なお中国語新聞などは一面トップニュースだが、米国メディアは殆ど黙殺している。
 


鍛冶俊樹の軍事ジャーナル (2021年9月24日号) *韓国と豪州の潜水艦兵器

2021-09-26 08:31:14 | 日記
鍛冶俊樹の軍事ジャーナル
(2021年9月24日号)
*韓国と豪州の潜水艦兵器
 9月7日、韓国メディアは「韓国軍が最近、SLBMの発射実験に成功した」と報道した。SLBMとは潜水艦搭載型弾道ミサイルである。潜水中の潜水艦から弾道ミサイルを発射するのは容易な技術ではなく、これまでに成功しているのは北朝鮮を含めて7か国しかない。韓国がSLBMを開発しているとの公開情報もなかった。しかもこの報道には、写真がない。また「最近」とあるだけで正確な日時も不明である。 韓国国防省の公式発表でもないので、果たして本当なのか?と軍事専門家たちは疑惑の眼差しを向けたのである。

 ところが15日に文在寅大統領立会いのもと、発射実験を行い成功して写真も公開された。北朝鮮は「あれはSLBMではない」などと酷評したが、SLBMを持ちながら、それを搭載する潜水艦の開発が進まない北朝鮮の焦りとしか思われない。
 この9月15日と言う日は、よほど潜水艦に縁がある日なのか、同日、驚くべき発表が米英豪首脳の共同オンライン会見で行われた。オーストラリアに米英が原子力潜水艦技術を提供すると言うのである。

 今までオーストラリアが原子力潜水艦を持つなどと言う話は露ほどもなく、文字通り寝耳に水と言ってもいいような発表である。しかも韓国のSLBM成功と豪原潜開発は日本にとって朗報にあらずして凶報なのである。
 なぜなら日本には現在SLBMも原潜もないし、将来的にも持つ計画がないのである。韓国はSLBMを秘密裏に開発していたわけだが、米韓軍事同盟上、米国が了承していたことは疑いない。

 つまり米国はインド太平洋構想とクワッド(日米豪印会合)の提唱国である日本を差し置いて韓国と豪州に、日本が持ちえない潜水艦兵器を持つことを許したのである。米国のインド太平洋戦略が、もはや日本を抜きにして展開し始めているのだ。
 だからと言って米国の不実を日本は責める立場にない。日本はSLBMも原潜も持ちたいと米国に言ったことは一度もない、自国の防衛に極めて消極的な国なのである。バイデン大統領はアフガニスタン撤退に際して「アフガン国軍が戦う気のない戦争で米兵が戦死してはならない」と言ったが、その言葉は、そのまま日本に当てはまりそうである。

総裁選出馬の高市氏が夕刊フジに激白

2021-09-26 08:30:01 | 日記

総裁選出馬の高市氏が夕刊フジに激白
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☆ 外交・安保政策「自国を自分で守れる態勢」、コロナ対策「抗体カク テル療法の拡大」、拉致問題「正恩氏と直接会談」  2021.9.21 夕刊フ ジ【zakzak】ニュースより


 自民党総裁選に出馬した高市早苗前総務相が、夕刊フジの単独インタ ビューに応じた。マーガレット・サッチャー英元首相のように「強く、尊 敬される」トップリーダーを理想に掲げ、「日本初の女性首相」を目指し ている。コロナ禍後をにらんだ経済対策、日米同盟を基軸とした外交・安 全保障政策などを披露し、日本の主権を守り抜く覚悟を示した。

 「私は政策重視型で、『皆さんのため、こんなことをやりたい』という ことがありすぎる。これから党の政策討論会などが続く。『やるしかな い』と思っている」

 高市氏は語った。政治信条は「常に最悪の状況を考え、リスクを最小化 する」ことだ。政策づくりでもこだわる。

 まずは新型コロナウイルス対応。

 「ワクチン接種が進み、新規感染者数は減少傾向にあるが、油断大敵 だ。冬場に到来するとみられる『第6波』に備え、重症化を防ぐ抗体カク テル療法を拡大し、感染抑止に努める。国産治療薬の開発態勢の構築も急 ぎたい」

 コロナ禍後の経済政策では、「サナエノミクス」と称される、(1)金 融緩和(2)機動的な財政出動(3)危機管理投資と成長投資の「3本の 矢」を総動員し、日本経済の強靭(きょうじん)化を図る。

 具体的には、「防災では10年間に100兆円を投入する」「小型の核 融合炉の開発や国産の量子コンピューター開発に集中投資し、結果を出 す」ことなどを目標に掲げた。

 周辺国との外交では、常に毅然(きぜん)とした対応を心がける。北朝 鮮による拉致問題の解決は最優先だ。

 高市氏は「無条件とは言わないが、こちらから呼びかけてでも命を張っ て訪朝し、金正恩(キム・ジョンウン)総書記と直接会談をしたい。拉致 被害者の皆さんを必ず取り戻す。先のアフガニスタンでの邦人救出の話も そうだが、法律が壁になって救出できないのは最悪だ。米国ならば情報機 関などが居場所を特定し、同胞を奪還する。現行の自衛隊法などでできな ければ改正する」と強調する。

 わが国固有の領土である沖縄県・尖閣諸島では、地元の石垣市が字名に 「尖閣」の文字を入れた標柱を設置しようとしているが、なぜか日本政府 は上陸を認めない方針だ。

 高市氏は「現状は、外国船舶への武力攻撃も認める中国海警法施行によ るリスクに、日本側も配慮している可能性もある。ここは海上保安庁に、 場合によっては自衛隊も出てしっかり守るなど、態勢を整えれば標柱を立 てることはできるはずだ」と語った。

 靖国参拝は首相になっても続ける。中国や韓国に限らず、同盟国・米国 にも反対の声があるようだが、どうするのか。

 高市氏は「米大統領も戦没者を慰霊するアーリントン国立墓地に行く。 私も、米領グアムの山奥に点在する村々での慰霊式典に長年、参加し続け てきた。米大統領とは率直に『お互い、国策に殉じた方に敬意を表すこと は当然ですよね』と話し、理解してもらえるようにしたい」と語る。

 そのうえで、今後の日米同盟のあり方について、持論を展開した。

 「在日米軍と協力しなければ、日本は周辺国から攻められ放題になりか ねない。だからこそ、米軍は日本に存在するのだ。ただ、日本から徐々に 撤退するリスクもゼロではない。日本は最悪の事態(=日本有事)も想定 し、米軍の来援を待たず、自国を自分の手でギリギリ守れるような態勢を 一刻も早くつくるべきだ」

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松本市 久保田 康文
夕刊フジ【zakzak】ニュース採録
 


【正論】自衛隊最高指揮官になる覚悟は ━織田邦男

2021-09-26 08:28:31 | 日記
【正論】自衛隊最高指揮官になる覚悟は
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              織田邦男

    元空将 東洋学園大学客員教授

自民総裁選候補者に問う

 自民党総裁選が17日告示された。事実上、総理大臣を選ぶ選挙である と同時に、自衛隊の最高指揮官を選ぶ選挙でもある。かつて「改めて法律 を調べてみたら、首相である自分が自衛隊の最高指揮官であることを知っ た」と述べた総理大臣がいた。この二の舞いは御免被(ごめんこうむ)り たい。

 最近の自衛隊は「平和と独立」を守る主任務以外でも、働き詰めの印象 がある。8月下旬は「邦人等の輸送」でアフガニスタンに飛んだ。東京五 輪・パラリンピックでは約8500人の自衛官が駆り出された。8月中旬 の大雨では長崎県および佐賀県で、そして7月には静岡県熱海市の大規模 土石流災害で捜索、救助にあたった。

 新型コロナのワクチン接種では5月24日から東京と大阪で大規模接種 にあたっている。余談だが民間の医者は、1回接種で約7000円の手当 が出るらしい。自衛隊医官の場合、何回接種しようと日額3000円とい う。割り切れない思いがあるが、ここでは触れない。国民を助けるのは自 衛隊の役目といえばそれまでだが、自衛官も生身の人間であることを忘れ てもらっては困る。

 現在9割を超える国民が自衛隊の存在を支持している。好感度を押し上 げたのは、東日本大震災での活躍が大きい。だが文句を言わぬ自衛隊に甘 えてか、最近では鳥インフルエンザや豚熱の殺処分、ガレキの撤去からゴ ミ処理までまるで「便利屋」扱いが気になる。

 「平和と独立」を守る自衛隊を災害派遣に投入するには、「公共性、緊 急性、非代替性」の原則がある。原則から外れた便利屋扱いは、自衛隊の 訓練機会を奪い、練度を下げ、結果的に自衛隊の精強性を奪う。それは抑 止力低下というブーメランとなることを国民には知ってもらいたい。
自衛隊を目の敵にする勢力

 未(いま)だに自衛隊を目の敵にする勢力があるのも心を痛める。自衛 隊のオリ・パラ支援を「治安出動態勢を狙う」と言った。訓練で市中行進 する際、「迷彩服、お断り」の横断幕でご丁寧に迎えてくれる。海賊対処 で出航する自衛艦を「自衛隊は憲法違反」の怒号で見送ってくれる。

 自衛隊を日陰者扱いしようとするメディアがあるのも事実だ。災害現場 のニュースを「警察、消防など(・・)が捜索活動…」と「自衛隊抜き」
で報道する。最近は大分変わってきたようだ。「など(・・)」が「自衛 隊」に変わるのはOBとして何より嬉(うれ)しい。だが活動中の警察 官、消防隊員を写しながら、「迷彩服」だけは避けるという絶妙のカメラ ワークに苦笑することもある。諸外国ではありえないことだ。9割を超え る国民が自衛隊の存在を認めるとはいえ、未だに憲法学者の約6割が自衛 隊を憲法違反としているからだろう。自衛隊の存在は政治的には解決して も、法的には解決していない。この現実を総裁候補者はどう認識している のか聞いてみたい。

 現役時代、いつも思っていた。憲法学者は、自衛隊を憲法違反と主張す るなら、なぜ「解散すべき」と言わないのか。さもなくば「改憲すべき」 と言うべきだ。日本は厳しい安全保障環境に置かれている。災害大国日本 にあって自衛隊を「解散すべき」という勇気はない。さりとて「改憲すべ き」と言うのも立場上できないのだろう。「憲法違反」と言いっぱなしで は、無責任かつ不誠実である。

 日本共産党はまだ正直だ。志位和夫委員長は「私たちは、自衛隊の憲法 上の判断では、違憲という判断」と述べ、「憲法9条の理想にあわせて自 衛隊の現実を変えること」を選ぶという。だが、自衛隊解散までの間に 「日本に対する主権侵害があった場合には、自衛隊を活用します。あるい は大きな災害があったときには、当然、自衛隊員のみなさんには頑張って いただきます」と言う。大変正直で結構だが、こんな身勝手さが通用する とでも思っているのか。
「命をかけろ」と言えるか

 自衛官には事実上、言論の自由はない。それに政治は甘えていないか。 自衛隊を便利屋扱いし、こき使ったあげく50代後半には放り出してハ ローワークに行けという。困った時の自衛隊頼みの割には未だに6割以上 の地方自治体が募集協力を拒否しているという。

 自衛隊は志願制であり、いつでも辞められる。志願者が減れば自衛隊は 縮小し、質は低下する。最近では自衛隊パイロットの早期退職が問題に なっているらしい。これに対し訓練費用の返還を義務付ける「償還金」制 度の導入が検討されているという。元パイロットの筆者も正直驚いた。官 僚の浅知恵とはいえ、これでは世界の笑いものになる。

 少子化が加速する今、精強な自衛隊は所与のものではない。処遇改善も 必要だが、まずは6割の憲法学者が違憲という状態を解消することだ。こ れを放置しながら、スクランブルに、島嶼(とうしょ)奪還に、災害派遣 に命をかけろというのは、あまりにも身勝手過ぎる。候補者には、自衛隊 最高指揮官としての覚悟を語ってもらいたい。(おりた くにお)

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松本市 久保田 康文
【産経ニュース】採録