JASAファームでの出来事

(社)日本動物支援協会(JASA)=Japan Animal support Association=

PON先生のコラム~file6~

2013-05-01 | スタッフのつぶやき
ずいぶんと暖かくなってきましたね。
ここの桜もおおかた散ってしまい、新緑がきれいな季節になってきました。
ちなみに先日ポニー達を連れていった泉ヶ岳にはたくさんの桜の木があったのですが、まだ咲いていませんでした。
ゴールデンウィーク明けくらいからぼちぼち咲くかな?というお話だったので、そのころお花見に出かけてみてはいかがですか?
日曜の午後にはポニーを連れて行くので、ぜひ遊びに来てください!!
(詳しい日時は後日お知らせします。)

さて。
前回からの続きです・・・って、もう1ヶ月以上も前のことなんですね。
自分でも何をどこまで話したのか、すっかり忘れてしまいました。
えーっと・・・そうそう、ワクチンの話でしたね。
ここJASAファームでは3種類の病気に対するワクチンを打っていて、それぞれの病気について紹介しているところでした。
では、2つ目です。

日本脳炎

「脳炎」なんて言うと、ちょっと怖そうな病気ですね。
日本脳炎ウイルスは馬の脳に悪さをします。
重症の場合は歩き方がおかしくなったり、肢が麻痺したり、立てなくなったりします。
死ぬ確率も高く、かつて日本で大流行した時は、感染した馬の実に40%が死んでしまったそうです。

そしてこの病気の1番怖いところは、人にも感染するというところです。
(このように動物と人、両方にかかる病気のことを「人獣共通感染症」と言います。)
人でも同じように脳に悪さをし、熱が出たり、けいれんが起きたり、体がマヒしたりして、死ぬこともあります。
このウイルスはインフルエンザのようにくしゃみなどでうつるのではなく、「蚊(主にコガタアカイエカという蚊)」が運びます。
まず日本脳炎にかかっている動物から、蚊が血と一緒にウイルスを吸い取ります。
次にその蚊が他の動物や人の血を吸おうと針を刺した時に、ウイルスが入り込んでしまうというわけです。

こんな恐ろしい病気ですが、日本では2008年に18年ぶりに感染が確認された1頭を最後に、発生の報告はありません。
この馬はワクチンを打っていなかったそうです。
かつては1年間で3000頭以上の馬が日本脳炎にかかってしまった年もあるそうです。
このように日本でほとんど日本脳炎が見られなくなった最大の理由は、効果的なワクチンが開発されたことに尽きます。
ワクチンってすごいですね。

ちなみに、この病気が広まるには蚊が必要だということは、ワクチンは蚊が飛び回る夏になる前、つまりに打つ必要があります。


これはワクチンを打っているところ。
首の筋肉の中に打ちます。
そういえば、もうじき春のワクチンの時期です。
タイミングよくポニースクールに来た人は、見ることができるかもしれませんね。

はい、今回はここまで。
続きはまたいつか。

PON