だらずだらじゃず・本音ジャズ

№2 「氷結・砕氷」サウンド織り成す《マイケル・ブレッカー(ts)》

結・凝固」ピアノ音が顔面を叩く!
氷」テナー音が斧を振りかざす!
グループでり成す「氷結・砕氷」サウンド!!

②『スリー・カルテッツ』(81)
《Three Quartets/Chick Corea・Michael Brecker》

マイケル・ブレッカー(sax)、チック・コリア(p)、スティ-ヴ・ガッド(ds)、
エディー・ゴメス(b)。

このレコードの「まじさ」には参った。
レコード1枚、一瞬たりとも気が抜けず、張感で満ち溢れる。
4人の1音1音が自由に空間を埋め尽くす。
一糸乱れぬ「携」は音が融合され、爆発音となって鳴り響く。
かなり創りこまれた演奏だが、融合されたサウンドの凄さは他にチョット無い。

作曲・アレンジはチック・コリア。
彼のカリスマ的仕込が創り上げたサウンドともいえる。
鋭いピアノ音は、まるで急速冷凍された「結・凝固」音となって顔面を叩く。
硬質なベース音は自由奔放にメロディーを奏でる。
 
8ビート野郎スティーヴ・ガッドは嫌いな奴だったが、ここでは別人。
8も16も4ビートも関係ない変則ビートの表現に脱帽。
ただ、ドラムのチューニングが低過ぎ「タ・ドタ」音に不満。

このレコード、コリアのリーダ作だがブレッカー狙いで買った。
4ビート・ブレッカーでイイモノは脇役参加盤が外せない。
ブレッカーの音は凄まじいエネルギーで、石流の如く押し寄せる。
フレーズはメロディーを成さない天烈・奇抜な音で飛び交う。
 
まるで、「氷結・凝固」ピアノ音を「砕氷」テナー音のでカチ割るように。
音の連なりがコリアのピアノ音と絡み、異常な音空間を産む。
グループで織り成す轟音サウンドは、僅かな時間でそのにさせる。
 

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